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メダカ

メダカは日本人にとって金魚と並んで一番馴染みの深い魚と言っても過言ではないほどよく知られた魚です。近所の小川や田んぼといった人の生活圏に近い場所で棲息する魚であったために江戸期の浮世絵などでもすでに金魚と一緒に売られている姿がかかれるなど観賞魚として古くから親しまれてきました。


全国各地に伝わるメダカの呼び名が5000以上にもなることからもいかに日本人の生活に密着してきた魚なのかが想像できると思います。

日本のメダカが世界に紹介されたのは1800年代にシーボルトが標本を日本から持ち帰ったのがきっかけとなりました。その後、メダカは様々な実験などで使われるようになり、現在ではある程度海外でも知られた魚となっています。

近いところでは1994年7月に実施されたスペースシャトル「コロンビア号」で実施された第2次国際微小重力実験室 計画(STS-65)で、向井千秋宇宙飛行士とともに4匹のメダカが15日間宇宙飛行をした事もニュースになりメダカが一時話題にあがりました。

このメダカは脊椎動物として初めて宇宙で産卵を行いました。産卵された卵は正常に育ち、宇宙飛行中にメダカの幼魚がふ化しました。

この実験の目的は、宇宙でメダカが産卵行動をとることができるかを調べるとともに、産卵された卵が宇宙で正常に成長できるかどうか、すなわち、受精からふ化までが正常に進行するかを調べることで43個の卵が確認され8匹がふ化し文字どおり“宇宙メダカ”が誕生しました。

このようにメダカは多くの人に知られている魚ですが、具体的にはどんな魚なの?と問われると返事に詰まる方も多いのではないでしょうか?そんなメダカについて詳しく掘り下げてみましょう。


メダカの生態

野生のメダカは基本的には東北以南の全国の川や小川、田んぼなどに棲息おり30年程前、私がまだ小学生だった頃は田んぼや小川などでよくメダカを見つけたものです。そんなメダカが近年では急激に減りつつありメダカを見つけることすら難しくなってきています。

メダカの学名オリジアス・ラティペスとは水田に住む幅広いヒレを持つ魚と言う意味のようにメダカは流れの弱い温かい水域を好んで棲息しています。

あまり泳ぎの得意では無いメダカは強い流れを嫌い小川や河川でも流れの弱い箇所を探して群れています。特に繁殖を迎える季節になると稚魚は親魚以上に泳ぎが得意では無い為、稚魚が流されないような水田などを好むようになるのです。

このような性質からもわかるように水槽などで飼育する際にもあまり強い水流を作らないようなフィルターを選ぶようにしましょう。

その他、生活排水が混ざっているような水路などでもメダカを見かける事もありますし、河口付近の海水が混ざった汽水域でも棲息しています。この水質への適応能力の高さがメダカの特徴でもあります。また棲息域が本州から沖縄までと広範囲にわたることからも水温に対する適応能力も高い事がわかると思います。

自然環境下ではあり得ないような急激な水温変化には対応出来ませんが、季節の移り変わりなどによる水温の変化であれば、夏場の高水温や冬場の低水温にも順応出来るだけのたくましさを持ち合わせています。

ただ、自然環境下ではメダカの寿命は1年から1年半程度と言われていますが屋内水槽などで飼育した場合には3、4年程度生きる事もありますのでたくましくとは言え、自然環境下では過酷な環境で生き抜いている事が窺い知れます。

ちなみに自然環境下でメダカは水草や昆虫、植物性プランクトンや動物性プランクトンなど、なんでも食べる食性の広さを見せており、この食性の広さもメダカの環境適応力の強さの一つかもしれません。


メダカの特徴

世界各地の熱帯地方に生息するメダカから日本のメダカを含めるとメダカは世界各地に分布しており、卵生と卵胎生という異なる増え方をする種を合わせると300種類以上にもなり、その中でも観賞用などのペットとして飼育されている種類だけでも200種類以上にもなると言われています。

メダカはミクロキプリニ(小さなコイ)と呼ばれ一見するとコイ科の仲間に思われがちですが外見上の特徴など様々な点でコイ科とは違った点があります。

外見上の特徴としては背ビレは一つで後方にある尾ビレの上部に位置し、胸ビレは前方にあります。鱗は円形鱗で体の横を走る側線はありません。肛門は尾ビレの前方にあり、浮き袋に導管はありません。

これらの外見的特徴を理解しておくことで小川や用水路などでメダカ類を探す際の情報にもなります。

先に挙げた特徴の他にも卵生メダカ、卵胎生メダカともにほとんどのメダカが円筒形の体形をしており、熱帯卵生メダカはオスとメスの色彩や模様に大きな違いがあり、尾ビレが体長に対して極めて大きいのも特徴です。

一つの科の中で外見上の形や色彩が多種多様なのはメダカだけに限ったことではありませんがメダカ族はその多様性が際立っていることが多くの愛好者に親しまれている理由ともなっています。

さらに気性が大人しく環境適応力の高い種が多いため、飼いやすいのも特徴で先にも述べましたようにミクロキプリニと言われるように最大種でも20cmほどで最小種では2cm程のものもいるために成魚になっても大型化しない点なども日本の住宅事情にマッチした観賞魚と言えるでしょう。

日本メダカの分類

ここからは日本のメダカに焦点を絞りメダカの分類について見ていきましょう。メダカは分類学的にはニホンメダカと呼ばれ、硬骨魚網ダツ目メダカ科に分類されており、このメダカ科には10種類以上のメダカが含まれています。

これらの種は東アジアから東南アジアにかけて広く分布しているのですがニホンメダカはその中でも最も北に分布しているメダカになります。

ひと昔前までニホンメダカは分類学的には1種類だけとされていましたが研究の結果、青森県から京都府の日本海側に分布する北日本集団とそれ以外の南日本集団とが別の種類ではある事が確認されました。

さらに南日本集団については棲息しているエリアごとに東日本型、東瀬戸内型、西瀬戸内型、山陰型、北部九州型、大隅型、有明型、薩摩型、琉球型の9種類の地域型に細分化されるとも言われています。

ここまでは自然界に暮らすメダカの分類ですが、メダカは人の手により品種改良が盛んに行われてきました。

その結果、ショップなどで販売されているメダカの種類は非常に多く、体型から色合いまで様々ですのでご自身のお好みのメダカを探してみるのもメダカ飼育の楽しみの一つかもしれません。

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