
メダカ飼育の大きな楽しみの一つに繁殖がありますが、メダカは淡水魚の中でもかなり繁殖力の強い魚ですので条件さえ整えば意外と簡単に繁殖してくれます。
ではその条件とはなんでしょう?繁殖のコツについて考えてみましょう。
メダカの繁殖行動と水温の関係
メダカが繁殖行動を行う上での条件はいくつかありますが、まずは大きな条件の一つである水温について考えてみましょう。
メダカが繁殖行動をはじめる水温は15℃を超えたあたりからで、20℃を超えたあたりではさらに活発な繁殖行動が見られるようになります。
屋外のビオトープやスイレン鉢などでは冬の間、水の底や草の根の陰などでじっとして過ごしていたメダカは春になり水温の上昇と共に活発に餌をとるようになります。
その後、関東付近だと4月中旬から5月上旬の最低水温が15℃を超える頃になると繁殖行動をはじめるようになります。
このように屋外飼育やヒーターを使用せずに管理している水槽飼育などでは外気温の影響を色濃く受けるために産卵シーズンは季節限定となりますが、ヒーターなどを使って飼育する場合には20℃程度の水温を保っていれば頻繁に繁殖行動が見られるようになります。
メダカの繁殖と1日の日照サイクル
次に大切な条件が1日の日照サイクルをしっかり整えてあげる事です。
メダカの産卵は早朝に行われる事が多く、暗い夜が明け始め明るくなりだした頃に繁殖行動を始めますので一日中蛍光灯をつけっぱなしにしていたり、その日の気分でつけたり消したりしているとメダカにとっては生活のリズムがバラバラになってしまいストレスに繋がります。
よって蛍光灯などを設置している場合にはプログラムタイマーなどを利用し、規則正しいサイクルで点灯するようにしましょう。
プログラムタイマーとは設定した時間になると電源をON、もしくはOFFにしてくれるものでアクアリウムにおいては蛍光灯の点灯時間管理や二酸化炭素添加器具の管理などに使用されています。
毎日忙しく、決まった時間に蛍光灯の点灯や消灯が難しい人にとっては必須のアイテムといえるかもしれません。

繁殖に不可欠!健康なメダカが元気な子を産む
そしてこれが最も大切な条件ですが、健康なメダカであることです。
どんなに他の条件をしっかり整えても健康なメダカでなければ繁殖は成功しにくくなってしまいます。
日頃の水換えなどの水質管理や餌やりなど毎日の世話をしっかりと行ってメダカを常に健康的な状態に保ってあげてください。
この様な条件が整うといよいよ繁殖行動に入る様になります。
メダカの繁殖行動
オスのメダカがお気に入りのメスを見つけるとその後メスの後を追い回すようになります。
そのうちオスがメスを追い越しながら身を震わせて泳ぎ、ひるがえっては戻るような動作を繰り返します。
このような行動の後、ペアリングが上手くいくとやがてオスは長いヒレでメスを支えるようにして体を擦り合わせてメスの産卵を促します。
メスが産卵するとオスはすかさず卵に精子を振りかけ産卵行動が終了します。
メダカのメスが一度に産卵する卵の数は個体の大きさなど個体差は多少ありますが10個から20個くらいとそんなに多くはありません。
産卵後卵はしばらくメスの尻についていますがそのうち水草や藻などに擦り付けるように付着させます。
環境が良ければこのような行動をほぼ毎日のように行い1ヶ月以上続く事もあります。
メダカの繁殖行動を促すコツまとめ
- 屋外では15℃以上になる季節、室内ではヒーターにより20℃以上の水温を保つ。
- 1日の日照サイクルもメダカの繁殖には重要な要素。
- 室内で照明を利用している場合にはプログラムタイマーを利用して点灯時間を制御する。
- 繁殖を行うには親となるメダカを健康的に育てる。
- 上記条件が揃うと相性の良いメダカがペアを作るようになる。
今回はメダカの繁殖行動を促すコツについてご紹介しました。皆様のメダカ飼育の参考にしていただけると幸いです。