メダカ水槽 夏の水温管理と水槽の高水温を下げる方法・正しいやり方

2019年11月4日

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水面を泳ぐメダカ

メダカ飼育における夏場の水槽管理で一番大切なことは水温管理といっても過言ではありません。

気温の上昇における異常な高水温はメダカの生命を脅かすことさえあります。

高水温による酸欠死のような事態にならないように適切な水温管理方法と上がってしまった水温を下げる正しい方法についてご紹介いたします。

異常な高水温はメダカにとってよいものではありませが、それ以上に間違った水温管理や水温の下げ方はメダカに多大なストレスを与えてしまうことも覚えておきましょう。

また、屋内飼育と屋外飼育におけるそれぞれの環境の違いによる水温管理についても触れておきましょう。

やってはいけない高水温対策

日本には四季があり、凍えるような寒い冬もあれば、うだるような暑さの夏もあります。

そんな過酷な環境の中でもメダカは屋外飼育ができるほど丈夫な生き物です。

しかし、自然環境ではありえないほどの高水温にさらされてしまうと流石のメダカでさえも生命の危機を感じることもあります。

日本の夏は高温多湿で気温が30℃を超えることも珍しくなく、室内に設置してある水槽や金魚鉢などでは水温が30℃を遥かに超えてしまうことさえあります。

そのような時に思いつきがちな方法が氷などを使用して一気に水温を下げようとする方法です。

確かに私たち人間は暑い時などにかき氷を食べたり、冷たいジュースなどを飲むことによって身体をクールダウンさせることができます。

しかし、メダカなどの魚類は人と違い周りの環境によって体温が変化してしまう変温動物です。

そんなメダカの入っている水の中に氷などを入れて一気に水温を下げようとすれば、当然メダカの体温も短時間で急激に変化してしまい、メダカにとって高水温以上に過酷な環境を作り上げてしまうことになりますので絶対にやってはいけません。

それではメダカにとって正しい水温の下げ方とはどのような方法なのでしょうか。

メダカ水槽の正しい水温の下げ方

水温が高いとどうしても水温を下げることに意識が向きがちになってしまいますが、水温を上げている要因を探し、対策することが結果的に水温を下げることに繋がります。

室内飼育の場合はまず水槽や金魚鉢が置いてある環境を再確認しましょう。

直射日光が当たっているような場所なら、その直射日光を遮る対策が必要となります。

移動できる重さの容器であれば家の中の涼しい場所に移動するのが一番手っ取り早い対策となりますが、どうしても移動できない場合にはカーテンやすだれなどを利用して日光を遮るようにします。

また室内の温度上昇を緩和する効果も見込めるシェードなどを窓の外に設置するのも非常に効果的です。

さらに窓を開けたり、換気扇の使用など、室内換気を行うことでこもった熱を逃がし、湿度の低下と室温の低下が見込めます。

室内の高温対策がしっかり出来たら次は水槽の周辺設備対策となります。

蛍光灯などを設置していると蛍光灯の熱により水槽の水温も上昇してしまいますので蛍光灯のリフトアップや点灯時間の短縮などを検討しましょう。

水槽用の冷却ファンを利用するのもオススメです。

水槽用冷却ファンは気化熱を利用して水温を下げる仕組みのもので2℃〜4℃程度水温を下げることができます。

2℃〜4℃と言うと夏場の高水温時には焼け石に水のように思われる方も多いようですが、お風呂を想像してみてください。

お風呂のお湯が2℃違うと随分体の温まり方も違うのではないでしょうか。

水槽用のファンは小型の扇風機のような仕組みなので電気代もさほどかからなく、夏場に1カ月使用しても電気代は100円かかるか、かからないか程度です。

費用対効果を考えると水槽用ファンは意外と優れものアイテムです。

水槽用の冷却アイテムには水槽用クーラーなどもありますが、水槽用クーラーはそれなりに高額な為、メダカの飼育などではあまり使用されず海水魚やサンゴなどの飼育に使用されています。

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ここまでは上がってしまった水温に対する対策をお話ししてきましたが、もう一つの高水温対策が、水温を上げないようにする方法です。

小型の金魚鉢や水槽は水量が少ないためにどうしても周りの気温や湿度に大きく影響されやすいものです。

暑い夏を迎える前に大きめの容器を検討したり、睡蓮鉢やメダカ鉢を利用した屋外飼育に切り替えてみるのも暑い夏を乗り切るための水温対策のひとつです。

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屋内飼育と屋外飼育の違い

5月下旬頃から気温が15℃以下になる秋までは屋外で飼育した方が水温管理はしやすいものです。

一見屋内の方がエアコンなどで温度管理がしやすいように思われがちですが、人がいない時間帯や深夜などは締め切った室内よりも風が通る屋外の方が気温が低く、湿度も低めに保つことができます。

また、日中はエアコンにより下げられていた水温が夜になり、エアコンを切ってしまうと上がってしまうような環境は、1日の中で水温の変化が激しくなり、メダカにとってはストレスとなってしまうこともあります。

また、屋外飼育ではスペースも広く確保出来るため、睡蓮鉢やトロ舟などを使用することで水量を確保できます。

水量の確保はその量に比例して水温変化と水質変化を緩やかにすることができるので高水温対策には多大な効果を発揮します。

さらに屋外では太陽の光も利用できるので室内よりも植物性プランクトンや水草なども育てやすくなりますのでメダカの稚魚の育成にも向いています。

飼育容器は日陰に置くべきか

屋外飼育は水温対策に限らず、様々なメリットがあることは理解できたが、飼育容器はどこに置くのがベストなのでしょうか。

日陰?日向?

確かに高水温対策だけを考えると日陰がいいように思えますが、ビオトープに用いられる植物やそこに生息する植物性プランクトンなどは太陽の光を必要としています。

また、メダカなどの生体も太陽の光を浴びることにより体内で作り出される物質もあり、適度な日向ぼっこは必要です。

よって1日中日陰になるような場所よりは日向の方が上手く育てることができます。

その場合の高水温対策としては容器を朝日のみが当たる場所に置き、午後からは日陰になるような場所を選んだり、容器の上にすだれなどを置き、日陰の場所と日向の場所の両方の環境を再現してあげるなどの工夫が必要となってきます。

そのような環境を作ってあげればメダカは自分達で日陰と日向をうまく利用して生活することができます。

メダカ水槽夏の水温管理まとめ

  • 異常な高水温はメダカの生命を脅かすこともある。
  • メダカは周辺温度によって体温が変化してしまう変温動物。
  • 急激な水温変化はメダカにとって多大なストレスとなる。
  • 水温対策は水温を上げている要因の排除から始める。
  • 水槽用冷却ファンなどを利用し効率的に水温を下げる。
  • 水量を確保できる大きな容器も高水温対策に効果的。
  • 夏の室内飼育にはそれなりに水温管理の難しさがある。
  • 屋外飼育では太陽の光を上手に利用して温度調整をする。
  • 水温の上昇を意識し過ぎる日陰での飼育はお勧めできない。

今回はメダカ水槽 夏の水温管理についてご紹介しました。皆様のメダカ飼育の参考にしていただければ幸いです。

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マサ

マサ

25年以上のアクアリウム経験から得た知識を多くのアクアリストに発信しています。2006年から運営しているブログは気がつけば2000万人以上の方に読んで頂いております。私の経験と知識が皆様の水槽管理のお役に立てれば幸いです。これからも有益な情報を発信していきますのでお時間がありましたらお付き合いください。

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