ネット上ではミナミヌマエビかメダカを襲う。ミナミヌマエビがメダカを食べる。
そんなミナミヌマエビとメダカの混泳は不向きのような情報もありますが、果たして真実はどうなのでしょう。
今回はそんなミナミヌマエビとメダカの共存・混泳の事実についてご紹介いたします。
ミナミヌマエビとメダカの混泳・共存
まず、結論から述べるとミナミヌマエビとメダカの混泳は可能です。
熱帯魚飼育でもメダカと同サイズのネオンテトラなどとミナミヌマエビの混泳などは普通に見られる飼育スタイルです。
ミナミヌマエビは水草水槽などでもコケ取り生体として重宝され、様々な生体と混泳しており、混泳対象を制限することはほとんどありません。
よって混泳対象がメダカに変わってもメダカを襲って食べるようなことはないのです。
ミナミヌマエビがメダカを好んで捕食するような凶暴性を持ち合わせていたら熱帯魚などのタンクメイトとして注目されることもなかったはずです。
ミナミヌマエビがメダカを襲うことはほぼ皆無
ミナミヌマエビはメダカを襲うこともなければ、捕食することもありません。
よく考えてみてください。ミナミヌマエビが持ち合わせている爪はザリガニなどのように大きなものではありません。
目の前にある細かい餌やコケをツマツマしながら食べるのに丁度良いサイズの箸のようなものです。
また、ミナミヌマエビとメダカの大きさを比較しても捕食対象にしては大き過ぎるとは思いませんか?
このことを我々人間の話で例えてみるとマグロを箸で攻撃して捕まえるようなものです。
到底無理な話とわかるはずです。
メダカを捕食するヤゴやミズカマキリなどはメダカを捕まえるための大きなカマを持っています。
このように生物は対象とする餌を捉えやすいように進化しているのです。
そのことも踏まえて考えるとミナミヌマエビはメダカを捕食対象としていないことはご理解頂けると思います。
では何故、ミナミヌマエビがメダカを捕食した。襲われた。食べられた。などという話がたまに聞かれるのでしょう。
その様を実際に見たわけではないので推測の域になりますが、ミナミヌマエビがメダカを食べている光景を目撃したからではないでしょうか。
確かにミナミヌマエビはメダカを食べます。
なに?ミナミヌマエビがメダカをたべる⁇
ミナミヌマエビはメダカを食べる
ミナミヌマエビは雑食性ですのでコケなどの植物性のものからメダカの餌の残りや生物の死骸やプランクトンなどの動物性のものまで何でも食べます。
よって死んだメダカはミナミヌマエビの餌となり得ます。
また、死んでいなくても弱って沈んでいるようなメダカですとミナミヌマエビは餌と認識して寄ってたかって食べ始めることもあります。
これは自然の沙汰であり、自然界の一分解者(掃除屋)としてのミナミヌマエビの役割なのかもしれません。
このような光景を見た飼育者がミナミヌマエビがメダカを襲って食べた。もしくは捕食したと勘違いをしている可能性もあります。
健康な状態のメダカであれば襲われることはありませんが、死んでしまったメダカはミナミヌマエビの餌となることもあります。
ミナミヌマエビはメダカの稚魚や卵も食べる
ミナミヌマエビの餌となるのは弱ったメダカや死んでしまったメダカだけではありません。
メダカの稚魚や卵も見つかれば食べられてしまう可能性は否定できません。
これは生物が自分より小さなものを餌と認識してしまう性質によるもので、あえて好んで食べているわけではないと思われます。
考えてみてください。メダカの親であっても稚魚や卵を食べてしまうので隔離して育てる方法が一般的となっています。
小さな水槽などで繁殖したメダカの卵や稚魚でしたら、食べられてしまう可能性は高いですが、屋外のビオトープや水草を沢山入れた水草水槽などでの繁殖なら、稚魚が生き残る可能性は大いにあります。
隠れ家を沢山作り、稚魚が逃げ込めるような場所を増やすことで自然の状態と同じような環境が出来上がるのです。
生まれた稚魚全てが生き残るわけではなく、自然淘汰されたものがいて、生き残るものもいる。
もしかしたらこれが一番生態系のバランスを保てる方法なのかもしれません。
ミナミヌマエビとメダカの共存・混泳まとめ
- ミナミヌマエビとメダカの混泳は可能。
- ミナミヌマエビがメダカを捕食することはない。
- 死んでしまったメダカや弱ったメダカは捕食対象となる。
- 小さな卵や稚魚は捕食対象となる。
- 水草などの隠れ家を多めに入れることで稚魚を守ることもできる。
今回はミナミヌマエビとメダカの混泳についてご紹介しました。皆様のメダカ飼育の参考にしていただければ幸いです。