
メダカを日々観察しているとメダカのヒレ先などに小さな白い点々を見つけることがあります。
また白点に気が付く前にメダカがしきりに何かに体を擦りつけるように痒がっている姿を目にすることがあるかもしれません。
金魚鉢や水槽などの室内飼育だと常にメダカを観察しているのでこのような初期症状で病気を発見しやすいのですが、池や睡蓮鉢などメダカを上見で観賞するような飼育方法では発見が遅れ、気がつくとメダカの体表一面に白い点が広がっていることがあります。
この症状は金魚や熱帯魚などでも非常に罹りやすい白点病という病気で、そのまま放置しておくと症状は悪化し、やがてエラにも及ぶようになるとメダカは呼吸困難で死に至ります。
白点病の原因
白点病の原因は寄生虫の一種であるウオノカイセンチュウ(イクチオフティリウス)がメダカの体表やエラに寄生することで起こり、見た目が白い点に見えることで白点病と呼ばれています。
成虫は0.5mm~1mm弱ほどの円形をしており、繊毛と呼ばれる微細な毛で覆われています。
成熟した成虫は寄生したメダカから離脱してシストと呼ばれる丈夫な粘膜で覆われた姿で水槽内に浮遊します。
その後、24時間程度で細胞分裂を行い再びメダカの体表やエラに寄生して成長増殖を繰り返します。
白点病の治療
白点病の治療は白点病治療用の薬品を使い薬浴をする方法が一般的で、メチレンブルーやグリーンFクリアなどを使用して行いましょう。
水換えを行い、薬品に記載されている規定の用法、用量で薬浴を行います。
白点虫の可能生息温度上限は25℃近辺ですから、病気の初期段階なら水換えをしてヒーターなどを使用し、水温を28℃まで上げてあげると治ってしまうこともあります。
白点病の治療にはタイミングも必要で成熟してメダカの体表から離脱して間もないシスト形成前の成虫を駆除することが重要です。
なぜならシストは頑固な粘膜を持っているのでシストを形成してしまうと治療が難しくなるからです。
ただ白点病の原因となる寄生虫が現状どのような状態であるかは肉眼で確認するのは難しいので駆除のタイミングを逃さない為にもある程度長期的に薬浴を続けることが必要となってきます。