
ビオトープのエアレーションの効果は?
ビオトープのエアレーションは必要?ブクブクなしでも大丈夫?
電源がない時はソーラー式のエアレーションがおすすめ?
ソーラー式以外にもエアーチューブを延長する方法がある?
こんなビオトープのエアレーションに関する疑問についてご紹介いたします。
ビオトープのエアレーションの効果は?
ビオトープにエアレーションが必要かどうかを考える時には、まずエアレーションの効果を知ることが大切です。
エアレーションの効果を知ることで自身の管理するビオトープにエアレーションを行うべきかどうかの判断ができるようになります。
ビオトープにエアレーションを行うことによって得られる効果とは
- 水中の溶存酸素量を増やす
- 水流を作り水の淀みをなくす
などが挙げられます。
水中の溶存酸素を増やす効果
ビオトープ内の溶存酸素を増やすことはメダカへの酸素供給だけではなく、ビオトープの生態系作りに大きな影響を与えます。
ビオトープ内にはメダカ以外にも植物プランクトン、動物プランクトン、濾過バクテリアなど目には見えにくい小さな生物が多数存在しています。
そのような微生物に豊富な酸素を提供することで、ビオトープ内の生態系が活発に活動するようになり、より自然に近い環境が出来上がります。
水流を作り水の淀みをなくす
エアレーションによって起こる水流はビオトープ内をゆっくりと循環します。
その流れによりビオトープ内の水が動くため、ビオトープ内で水が淀みにくくなります。
水の淀みは水の腐敗を早める原因となり、コケなどが生えやすくなってしまいます。
また、淀んだ部分には有機物やメダカに害となる物質が溜まりやすい傾向もあります。
そのような問題を解決するためには定期的な水換えや水流による循環が必要となってきます。
ただ、エアレーションの強さとビオトープの大きさによってその効果を変わってくるため、必ずしも隅々まで水流が行き渡るわけではありません。
ビオトープのエアレーションは必要?ブクブクなしでも大丈夫?
ビオトープにエアレーションは必須なのか?それともなくても大丈夫なのか?
この疑問に対しての答えは「なくてもメダカを育てることは可能」です。
もともとビオトープとは屋外で自然の力を利用した生態系作りの場ですので、人間の手を入れる必要はほとんどありません。
ビオトープに植えてある水草や浮き草などから日中は酸素が供給されるため、その酸素を利用してメダカたちは暮らしています。
ただ、次のような場合にはエアレーションを行うことをおすすめします。
- メダカの数が多すぎて水面で鼻上げのような行動をする。
- 水草や浮き草などをほとんど入れていなく、酸素を作り出すものがない。
- 水面に油膜のようなものが浮いてしまっている。
メダカをたくさん飼育したい場合や繁殖によってメダカの数が増えてしまった場合には、エアレーションを行って酸素を補ってあげることが必要となってきます。
また、春までは問題なくても、水温が上昇する夏になると急に酸欠を起こすこともあります。
水温の上昇は水中に溶け込める溶存酸素量を低下させてしまうため酸欠が起こりやすくなります。
ビオトープ内に酸素が不足するとメダカよりも小さな微生物が先に酸欠で死んでしまうことがあります。
微生物が酸欠によって大量に死んでしまうと水面に油膜のような膜が現れるようになります。
そのような問題が起こってしまったら酸素が不足しているサインかもしれません。
電源がない時はソーラーエアレーションがおすすめ?
ビオトープのそばに電源がない時にはエアレーションは諦めるべきなのか?
それとも何か良い方法があるのか?
そんな疑問に対して、まず初めに思いつく方法がソーラー式エアーポンプではないでしょうか。
太陽の力により電力を作り出し、エアレーションを行う仕組みであれば電源は不要です。
もちろんそのようなエアレーションもあります。
あまり馴染みの無い海外メーカーのソーラー式エアーポンプが多数販売されていますが、レビューなどを見てみると「すぐに故障してしまう」、「動かない」などのコメントも多いためあまりおすすめはできません。
そこでお勧めできるソーラー式エアレーションがアクアリウム大手のテトラ社製エアーポンプです。
価格は海外無名メーカーに比べると少々割高ですが、もし使えないものを購入してしまった事を考えるとやはり信頼を買いたいものです。
テトラ (Tetra) メダカのソーラーブリードポンプ
製品の特徴としては
- 屋外で使用できる電源のいらないソーラー式エアーポンプ。
- メダカをエアレーションの水流からやさしく守るバブルガードリング採用
- ソーラーパネルとエアーポンプを1つにまとめた一体型の設計。
- 専用の固定器具で様々な場所にがっちり固定でき、さらにソーラーパネルは角度を自由に調整可能。
- 日当たりの良い環境であれば分岐も可能、別売りのバブルガードリングで増設すれば複数の容器での飼育も快適
などが挙げられます。
エアーチューブを延長する方法
ソーラー式エアーポンプ以外にもエアーチューブを延長する方法もあります。
通常のエアーポンプセットしか見ていないと明らかに電源のある場所からではビオトープに届かないと思ってしまうものです。
ただ、エアーチューブを延長することで実はかなり遠くまでエアーを送ることができるようになります。
10mくらいのエアーチューブでも1000円くらいで購入できるため、取り入れやすい手法とも言えます。
屋外電源のある場所や室内にエアーポンプを設置して、そこからビオトープまでチューブを伸ばせばビオトープ内に酸素を送り込むことができるようになります。
ソーラー式エアーポンプとエアーチューブ延長それぞれのメリットとデメリット
ソーラー式エアーポンプのメリットとしては
- 電源を必要としないため電源のない場所でもメダカに酸素を送ることができる。
- 電気代がかからないのでランニングコストが安く済む。
ソーラー式エアーポンプのデメリットとしては
- 天気の悪い日にはブクブクが発生しない。
- 天候に左右されるため安定した酸素供給となると不安要素が残る。
などが挙げられます。
逆にチューブを延長するエアレーションの場合には天候に左右されずに安定した酸素供給ができるメリットがあります。
よって双方に相反したメリットがあります。
基本的にはどちらか一方の方法で酸素供給は賄えますが、両方の設備を用意しておくことでお互いのデメリットを補えるためビオトープへの酸素供給が安心して行えるようになります。
ビオトープのエアレーションまとめ
- ビオトープ内の溶存酸素を増やすことはメダカへの酸素供給だけではなくビオトープの生態系作りに大きな影響を与える。
- ビオトープのエアレーションはなくてもメダカを育てることはできるが、環境の変化による状況判断が大切。
- ビオトープのそばに電源がない時にはソーラー式エアーポンプがおすすめだが、無名メーカーのものは信頼性に欠ける。
- エアーチューブを延長することで電源のある場所から酸素を送ることもできる。