
メダカの稚魚(赤ちゃん)にフィルターは必要?
フィルターなしでも大丈夫?
稚魚にフィルターを使うメリットは?
稚魚にフィルターを使うデメリットは?
エアレーションなら大丈夫?
どうしてもフィルターを設置したい場合はいつからなら大丈夫?
こんなメダカの稚魚と濾過フィルターの関係についてご紹介いたします。
メダカの稚魚にフィルターは必要?いらない?
メダカの稚魚に濾過フィルターは必要か?必要ではないか?の問いに対しては「必要ない」が正解でしょう。
確かにフィルターを設置することによるメリットはいくつかありますが、メダカの稚魚に対してはフィルターを設置するデメリットの方が多くなってしまいます。
それはメダカの性質やフィルターが稚魚へ与える影響が関係しています。
フィルターを設置する理由と稚魚への影響に対してメリットとデメリットを比べてみましょう。
なぜ濾過フィルターを設置するのか?
濾過フィルターの働きには大きく分けて3つの働きがあります。
- メダカを飼育している飼育水を綺麗に保つ
- 水を循環させて水の淀みを無くす
- 水流を作り水中に酸素供給を行う
濾過フィルターを設置していない水槽では餌の食べ残しや糞などが水槽の底に沈澱して腐敗します。
それらを素早く物理的に濾過することにより水質の悪化を極力抑える働きがあります。
水流を作り水を循環させることで酸素が水中に溶け込むうえ、淀みがなくなると水槽内の部分的な水質悪化を防ぐことができます。
このように濾過フィルターを設置することで生物が生活する環境を良好に保つ働きがあります。
しかし、濾過フィルターの働きはメリットだけではなく時としてデメリットになることもあります。
メダカの稚魚にフィルターを使うデメリット
メダカの稚魚(赤ちゃん)に濾過フィルターを使わない方が良い理由は稚魚の遊泳力の低さに関係しています。
メダカはもともとそれほど遊泳力のある魚ではありません。
さらに稚魚となると親メダカよりも断然遊泳力は低くなりますので自然の中でも極力流れの少ない場所に集まるものです。
そんなメダカの稚魚に濾過フィルターを使ってしまうと
- 水流に逆らって泳ぎ続けることにより体力を消耗してしまう
- 餌が流されてしまい食べにくくなる(食べられない)
- フィルターの吸水口に吸い込まれてしまう
これらが想定されるデメリットです。これらのデメリットは非常に大きなデメリットであり稚魚の生存率にも影響してきます。
よってメダカの稚魚水槽には濾過フィルターを設置しない方が良いのです。
しかし濾過フィルターを設置しなければ水質の悪化や水の淀み、酸素の供給などによる問題が残るのでは?と考えるのが普通でしょう。
これらの問題に対しては濾過フィルター以外の方法で対応するようにします。
エアレーションなら大丈夫?
濾過フィルターではなくエアレーションなら大丈夫なのか?
エアレーションは水中に酸素を供給するものですので設置するメリットがあります。
しかしエアレーションから発生する酸素の泡も水面に水流を作り出しますので気をつけなければなりません。
小さな容器でエアレーションを使うと水流の問題が残ってしまいますのでエアレーションを使う時には大きな容器で使うようにします。
また、エアレーションを容器の中央ではなく端に設置してエアレーションによる水流が届かない部分も作ることも大切です。
エアレーションを設置する時は稚魚が泳ぎ疲れてないか、餌を食べにくくないかを意識しながら設置するようにしましましょう。
フィルター無しで稚魚を元気に育てる方法
フィルターなしで稚魚を元気に育てるには極力水を汚さないようにすることです。
水を汚す原因の大半はメダカの餌です。
その餌やり方法を改善することにより水が汚れるのを抑えるようにします。
一度に大量の餌を与えると食べ残しにより餌が腐敗しますので1回の餌やりの量を少なめにします。
ただ、餌が少なすぎると全ての稚魚が餌を食べられないという問題も起こりますので工夫が必要です。
水面に浮きやすく、広がりやすい微粒子状の餌を与えることで全ての稚魚に餌が行き渡りやすくなります。
また1回の量を減らした分、回数を増やすことで稚魚の餌不足を解消できます。
さらにグリーンウォーターをうまく活用することで人工フードの餌やり以外にも植物プランクトンを餌として食べてくれますので稚魚の餌不足の心配がなくなります。
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このような方法を取り入れることでかなり水質の悪化を遅らせることができますが、それでも飼育水は徐々に悪化していきます。
そのため定期的な水換えも必要となってきます。
さらに水草や浮き草を入れることにより植物が持つ水質浄化能力を上手く活用することもできます。
水草や浮き草は水質浄化とともに水中に豊富な酸素を供給してくれますので必ず入れておきたいものです。
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濾過フィルターを使うならいつから?
メダカの室内飼育による飼育スタイルなどからどうしても濾過フィルターを使いたいという場合もあるでしょう。
そのような時はいつからなら使っても大丈夫なのか?
はっきりと「この時期からなら大丈夫です」と言った日数などはありませんが、稚魚がしっかりと泳げるようになってからにすることをお勧めします。
産まれてすぐの針子の時期は避けるようにしてください。
泳ぎが得意ではなく餌が食べられなくなってしまいます。
針子の時期は餌不足による餓死率が1番高い時期です。
順調に成長すれば針子の時期は2週間ほどですのでさらに安全を考えて1ヶ月後くらいから濾過フィルターを使うようにしましょう。
それでも
- 水流は弱めに設定する。
- 水流を緩和できるような浮き草や水草などの障害物を入れる。
- メダカが休めるように夜間はフィルターを止める。
などの工夫が必要となります。
メダカの稚魚とフィルターの関係まとめ
- メダカの稚魚に濾過フィルターは必要ない
- フィルターの水流により稚魚が泳ぎ疲れてしまう
- 餌が流されてしまい稚魚が餌を食べられない
- フィルターの吸水口に稚魚が吸い込まれてしまう
- フィルターのメリットは飼育方法の改善でカバーする
- 水草や浮き草の力を上手く利用する
- グリーンウォーターを積極的に取り入れる
- 濾過フィルターを使う場合には水流を弱くする
- 水流を緩和する障害物を入れる