
メダカを屋外で飼育していると飼育水がいつの間にか緑色に変わっていることに気づきます。
これがグリーンウォーター、別名「青水」と呼ばれる状態です。
グリーンウォーターとは植物プランクトンが異常繁殖した状態の水で、メダカの餌としては非常に重宝します。
グリーンウォーターとメダカの関係
よく「グリーンウォーターはメダカにとって良い水」と言われますが、これは一面の真実でしかありません。
グリーンウォーターにも良い状態のものと悪い状態のものがあり、またグリーンウォーターであっても水質は悪化するということを理解しておくことが大切です。
植物プランクトンと水を綺麗にする濾過バクテリアとは違う生物ですので、グリーンウォーターが濃いほど水が綺麗になるわけではありません。
緑藻類によって引き起こされるグリーンウォーターは、バクテリアが機能している状態で、緑藻によって水中の無機栄養が吸収されるタイプです。
一般的にはこのタイプのグリーンウォーターが好まれます。
一方、珪藻類によって引き起こされるグリーンウォーターは水質が悪化したときに現れ、色は茶色みを帯びます。
一度茶色っぽくなったグリーンウォーターは緑に戻りにくいため、水換えやリセットを検討する必要があります。
さらに状態の悪いグリーンウォーターは水がドロッとしていて、独特な嫌な臭いがします。
そのようなグリーンウォーターを「アオコ」と呼びますが、クロレラなどではなく、浮遊性のラン藻類が繁茂した状態です。
あまりにも繁茂しすぎると水面をびっしりと覆ってしまい、酸欠になりやすかったり、水中に届くはずの日光をさえぎったりするため、メダカや金魚には悪影響となります。
グリーンウォーターは基本的に水換えが必要
グリーンウォーターはメダカの餌になるという利点があるものの、手放しで放置してよいわけではありません。
グリーンウォーターの水換えはメダカの屋外飼育において必須とも言えます。
あまりにも緑色が濃くなっている状況は好ましくありません。
緑色が濃いということは、植物プランクトンが大量に増えている状況で、栄養分や餌の残りなどによる汚れも増えている状況になります。
そのような状態で雨が入り込んだり、気温の上昇によって水温が高くなったりすると一気にバランスを崩し、メダカに大きなダメージを与えることになります。
また、グリーンウォーターが濃すぎるとメダカの健康状態や異変に気が付きにくくなります。
さらに水中にヤゴなどの天敵が侵入しても発見が遅れてしまいます。
また、濃すぎるグリーンウォーターは植物プランクトンの数が多すぎるため夜間に酸欠を起こすこともあります。
濃すぎるグリーンウォーターは水温が上昇しやすい傾向にあるため、同じ場所に置いてあるのに濃いグリーンウォーターの容器だけメダカが全滅してしまうといったことも起こり得ます。
水換えのタイミングの見極め方
水換えのタイミングを決めるうえで大切なのは、水の見た目と臭い、そしてメダカ自身の状態を観察することです。
グリーンウォーターの底にメダカのフンや餌の食べ残しがたくさん溜まっている、あるいは緑色というよりも若干茶色みを帯びた水の色になっているときは、悪い状態になるサインと考えてよいでしょう。
グリーンウォーターから異臭がする場合には、グリーンウォーターを形成しているプランクトンの種類に問題があることが多く、そのような時には一度リセットしてから新たにグリーンウォーターを作るようにしましょう。
経験豊富な飼育者は、水の見た目よりもメダカの行動を観察して判断しています。
水換えのタイミングとして重要なのは、エサをあげた時のエサの食い付きや食べる量の変化です。
目視で綺麗な状態で通常は水換えなど必要ないような水でも、食い付きが落ちた時に換えておかないと後に病気が発生することがほとんどで、水を換えた直後にはすべてのメダカがエサの食いが良くなり、産卵も順調になることが多いです。
そのような理由から、初心者の方は水の色と臭いとメダカの動きで判断して水換えを行いましょう。
全換水(全水換え)はしても大丈夫か?
よく「全換水は危険」と言われますが、グリーンウォーターが完全に腐敗してしまった場合や悪化が著しい場合はどうすればよいのでしょうか。
魚をメインに飼育している水槽では、基本的に全換水はおすすめできません。
急激な水質・水温の変化によってダメージを受けてしまう可能性があるためです。
一方で、グリーンウォーターを意図的に除去したい場合や腐敗水をリセットしたい場合については、換水量は多いに越したことはなく、可能なら全換水がベストという考え方もあります。
水槽を丸洗いできるなら、コケなども落としてピカピカにするとより効果的です。
つまり、グリーンウォーターが完全に腐敗してアオコ化してしまったケースや容器を丸ごとリセットしたい状況では全換水が有効になりますが、そうでない場合の通常の水質管理では全換水は避けるほうが無難です。
久々の水換えで一度に半量以上を入れ換えてしまうと水質が急激に変化してしまい、メダカにダメージを与えてしまうことがあります。
全換水後にメダカが底でじっとしているなど具合が悪そうに見える場合は、飼育容器を発泡スチロールなどで囲みながら保温し、安静にして様子を見ましょう。
餌を食べるのにも体力を使いますので、給餌はメダカが元気に泳ぎだして1日以上経過してから行います。
通常の水換え方法と量の目安
日常的なグリーンウォーターの管理では、全換水よりも少量ずつこまめに行う方法が基本です。
うっすらと容器の底が見えるくらいの濃度になるように水換えの量や頻度を調節していきましょう。
水を透明にするためとはいえ、一度にたくさんの水を換えると水質の急変によってメダカが体調不良になることもあるため、飼育容器の1/3程度の水量が目安です。
水換えしてもすぐに緑色になってしまう場合は、頻度を高めましょう。
たとえば3週間に1回なら2週間に1回にします。
水換えに使う新しい水は、必ずカルキを抜いたものを使用します。
カルキを抜いた水も1日〜2日汲み置いておくと水温も合いますし、バクテリアも入った優しい良い水になります。
新しい水が入った元の容器に退避させている容器ごと浮かべてゆっくりと時間をかけて馴染ませるように新しい水を少量ずつ加えていきましょう。
水温や水質が全く違う状態の所に急に移動させると水温ショックやpHショックで調子を崩したり、最悪死んでしまうこともあるので慎重に行いましょう。
稚魚(針子)の水換えは特に慎重に
成魚と稚魚では水換えのやり方が大きく異なります。
稚魚の間は基本的には水換えをせず、ある程度しっかりした姿(1cm以上)になってから、少量ずつこまめに水換えを行ないましょう。
グリーンウォーターに含まれる植物プランクトンと、その植物プランクトンを餌とする動物プランクトンがメダカや金魚の稚魚にとって非常に栄養価の良いエサとなります。
適切な濃さに維持できていれば、全く餌を与えなくてもすくすくと育ってくれることもあります。
ただし大きく育てたい場合は給餌も欠かせません。
ただし、植物プランクトンが殖えすぎて緑が濃くなった場合、その状態を放置すると夜間に酸欠で稚魚が全滅してしまうことがあります。
濃さを見ながら適切に水換えして、適切な濃度を維持することが大事です。
青水は稚魚の育成に適した水ですが、使い続けているとバランスが崩れ、水質悪化や病気の原因となります。
程よい青水の維持と適切な水換えを行ってください。
飼育水の管理こそがメダカの管理と言っても過言ではなく、メダカの成長はもちろん、産卵・繁殖に至るすべては水の管理次第です。