メダカは室内水槽でも繁殖する?産卵しない?
メダカの室内飼育でも産卵時期はある?
メダカの産卵時期に気をつけることは?
メダカを室内で繁殖させるためのコツは?
メダカの稚魚 針子は室内でも育てられる?
こんなメダカの室内飼育における産卵時期や繁殖に関する疑問についてご紹介いたします。
目次
メダカは室内水槽でも繁殖する?産卵しない?
屋外のビオトープなどでメダカを飼育していると、いつの間にかメダカの赤ちゃんが産まれていることがあります。
そんなメダカの赤ちゃんを室内水槽でも見ることはできるのか?
それともメダカは室内では産卵しないのか?
メダカの産卵・繁殖は自然に近いビオトープのような環境を維持しなければいけないのか?
いえいえ。そんなことはありません。
繁殖条件さえ整えてあげれば室内飼育でもメダカを産卵・繁殖させることは可能です。
それどころか室内飼育での繁殖には屋外飼育に無いメリットもあります。
室内の水槽飼育ではメダカを横から観察できるためメダカの産卵をじっくり観察できるようになります。
ボウフラやヤゴなどメダカの稚魚を襲う天敵がいないため安心して稚魚を育てることができます。
メダカの飼育にヒーターを使用すれば外気の影響を受けないため、1年を通してメダカの繁殖を楽しむことができます。
このように室内水槽でのメダカの繁殖にはいろいろなメリットがあります。
しかしメリットだけではなく室内水槽で繁殖を行う難しさも、もちろんありますのでその点について順を追ってご紹介いたします。
まずはメダカの産卵時期について考えてみましょう。
屋外のビオトープであれば水温が上昇する春から夏にかけてがメダカの繁殖シーズンとなりますが、室内水槽では少々環境が変わってきます。
メダカの室内飼育での産卵時期・繁殖シーズン
メダカの室内飼育での繁殖時期はいつか?
実は繁殖条件を整えてあげれば春夏秋冬季節を問わずメダカの繁殖をさせることができるのが室内飼育の魅力です。
ヒーターと照明を上手に活用すれば1年を通していつでも産卵時期となるのです。
逆にヒーターを使用していないときは水温が20℃を超える季節が産卵時期となります。
屋外のメダカは日照時間と水温の上昇で産卵時期を感じとります。
日照時間が13時間以上になり、水温が安定して20℃を超えるようになるとメダカの産卵が始まります。
同じような環境を室内で擬似的に作り上げてあげることでメダカの産卵を促すことができます。
室内飼育では照明の点灯時間とヒーターによる水温の上昇でメダカは産卵時期を感じ取るようになりますので照明の点灯時間を季節に合わせて変化させると良いでしょう。
実際の日の出と日の入りを参考に季節に合わせてプログラムタイマーをセットすると室内でも日照時間の変化による季節感を作り上げることができます。
メダカの産卵時期に気をつけること
メダカは水温の上昇だけや照明の点灯時間の長さだけでは産卵しないため必ず両方の条件をしっかり整えてあげましょう。
二つの条件を整えることは室内に春を作ることでもあります。
春になっても水温が全く上がらない。
春になっても日照時間が伸びない。
そんな春は自然の中ではないはずです。
年によって多少の気候差はありますが。
また、照明の点灯時間が不規則にならないように気をつけましょう。
日によって点灯させる時間がバラバラ、消す時間もバラバラではメダカの産卵どころかメダカの体内時計が狂ってしまい体調を崩すきっかけとなってしまいます。
プログラムタイマーを使用するとそのような問題は無くなります。
ここまではメダカの産卵時期についてご紹介しましたが、産卵時期になっても産卵のための条件が整っていなければやはりメダカは産卵しません。
よってメダカを室内で繁殖させるためのコツについてもご紹介いたします。
メダカを室内で繁殖させるためのコツ
メダカを室内で繁殖させるためのコツ(条件)とは
- 栄養価の高い餌をしっかり食べさせる
- 綺麗な水質を維持する
- オスとメスが繁殖できるよう成熟している
- 落ち着いて繁殖ができる環境を維持する
- 産卵する場所(産卵床)を用意する
これらのことが挙げられます。
繁殖・産卵には膨大なエネルギーを使いますので親のメダカがしっかり栄養を溜め込んでいなければなりません。
屋外飼育では飼育者が与えた餌以外にも多くの餌にありつけます。
自然繁殖した植物プランクトンや動物プランクトン、ボウフラや赤虫、水の中に飛び込んでしまった虫など。
これらの生き物たちが全てメダカの餌となって栄養を蓄えていきます。
しかし室内飼育ではこのような餌が不足します。
よって飼育者が栄養価の高い餌をたっぷり与えて産卵できるようにしてあげなければなりません。
人工フードは栄養バランスを考えて作られていますが、やはり色々な種類の餌を与えることで栄養バランスを整える方法にはかないません。
植物プランクトンや動物プランクトンなども上手く取り入れて栄養バランスを整えてあげましょう。
また人工フードを与える際も繁殖用や産卵用に作られた餌を選ぶと栄養価も高いのでおすすめです。
人工フードは非常に扱いやすい餌なのですが、与え過ぎると水質が悪化しやすいのも難点です。
極力水を汚さないような餌の与え方を考えなければなりません。
綺麗な水を維持することは繁殖だけに限らずメダカ飼育の基本です。
水が汚れていてはメダカが病気になってしまって産卵どころではありません。
オスとメス双方がしっかり成熟していることも繁殖の条件となります。
どちらかが極端に小さく未成熟な状態では繁殖はうまくいきません。
屋外飼育と比べて室内飼育はメダカにとってストレスの多い環境となり得ることがあります。
人通りの激しい場所や頻繁に水槽のそばでメダカを眺めていたりするとメダカは落ち着けません。
メダカがストレスなく落ちつける環境を維持してあげましょう。
繁殖の条件を整えたらメダカが卵を産み付ける産卵床の準備や産まれた卵を育てる水槽の準備も忘れないようにしておきましょう。
もう一点、底床に砂利や石などを使用している場合にはphが高くなり過ぎないようにしなければなりません。
phが高くなるとメダカは産卵しにくくなります。
よって水質は弱酸性から中性付近を維持できるようにしておきましょう。
メダカの針子は室内でも育てられるか
室内での針子・稚魚飼育は稚魚が餌不足になりやすいため初心者には難しいとされています。
餌不足にならないようにしっかり管理すれば室内でも育てることはできますが、やはり屋外飼育の方が大きく育ちやすいものです。
屋外ビオトープなら植物が沢山繁っており、針子の隠れ家も自然とできるので生存率も高まります。
また、ホテイアオイなどの浮き草の根や水草に沢山の微生物が付着し、その微生物が針子の餌となります。
しかし室内ではホテイアオイなども育ちにくいうえに微生物の繁殖も弱いなどの問題があります。
稚魚の室内飼育にチャレンジしてみるのも楽しみの一つですが、稚魚が全滅してしまわないように屋外飼育と室内飼育にわけて育ててみると良いでしょう。
メダカの室内繁殖まとめ
- 繁殖条件さえ整えてあげれば室内飼育でもメダカは繁殖する
- メダカ繁殖の環境作りには日照時間と水温が大切
- 日照時間13時間以上、水温20℃以上を保てるようにする
- 環境が整っても繁殖条件が揃わないと繁殖はしない
- 繁殖のために栄養価の高い餌をバランス良く与える
- 綺麗で落ち着いた環境を維持する
今回はメダカの室内飼育における繁殖や産卵についてご紹介しました。皆様のメダカ飼育の参考にしていただけると幸いです。