室内で作れる!グリーンウォーターの作り方と維持方法

2020年11月10日

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グリーンウォーター作り方

グリーンウォーターを室内水槽で作りたい。

室内でメダカの稚魚をグリーンウォーターで育てたい。

冬が近づくと屋外でもなかなかグリーンウォーターができない。

そもそもグリーンウォーターは室内で維持することができるの?

こんな悩みに対してお答えします。

グリーンウォーターは室内で作れるか

グリーンウォーター作りに対して、まず初めに誰もが抱く疑問が「室内でグリーンウォーターは作れるのか?」ではないでしょうか。

屋外の強い日差しのもと汲み置きした水が自然とグリーンに染まる光景を目にしたことがある人は多いと思います。

しかしそのような状態を室内で作ることができるのか?

その答えは

室内でもグリーンウォーターは作れます。

ただ屋外と同じように汲み置きをして放置だけでは室内でグリーンウォーターを作ることはできません。

グリーンウォーターができる仕組みをしっかり理解して必要なものを補ってあげれば室内でグリーンウォーターを作ることも可能です。

グリーンウォーターってなに?どのようにできるの?

室内でグリーンウォーターを効率よく作るためにもグリーンウォーターってそもそも何なのか?

どのように出来上がるのかについて簡単にご説明いたします。

グリーンウォーターってなに?

一言で表すとグリーンウォーターとは植物プランクトンの集合体です。

グリーンウォーターの元となる植物プランクトンの多くは小さすぎて裸眼では確認できません。

植物プランクトンがたくさん集まることにより水全体が葉緑素によって緑色に染まって見えるようになります。

これがグリーンウォーターです。

グリーンウォーターの濃さ=植物プランクトンの数とも言えます。

この植物プランクトンをうまく増やすことがグリーンウォーター作りです。

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グリーンウォーターはどのようにできるの?

屋外でグリーンウォーターができる条件は

  • 強い太陽光が長時間当たること。
  • 富栄養化した水があること。
  • 水温が適正であること。
  • 水を浄化する水草や浮草などの植物の働きが少ないこと。

などが挙げられます。

この条件が揃うことで植物プランクトンが活発に光合成を行い、増殖していくことによりグリーンウォーターが出来上がります。

グリーンウォーターが何か?グリーンウォーターがどのようにできるのかがわかったところで室内でのグリーンウォーター作りの本題に入りましょう。

室内でのグリーンウォーターの作り方

室内でグリーンウォーターを作るには屋外でグリーンウォーターができる仕組みを一つずつ考えて不足している要素を補ってあげるようにします。

照明で太陽光を補う

植物プランクトンも光合成を行って増えるため太陽光の代わりに水草用照明や植物育成用照明があればグリーンウォーターは作れます。

室内照明では明らかな照度不足により光合成が盛んに行われません。

よって植物育成用の照明が必須となります。

植物プランクトンの光合成を活発にさせるためには照度と照射時間が重要です。

照射時間は水草などの高等植物が必要とする時間よりも長めにするのがコツで14時間くらい点灯しておくとグリーンウォーターの出来が早まります。

さらに出来ることなら太陽光が差し込む窓辺などで、グリーンウォーター作りを行うと太陽光の恩恵を受けることもできます。

富栄養化した水を用意する

金魚やメダカを飼育しているのであればそこから飼育水をもらうことで種水として使えます。

この種水の質がグリーンウォーターの出来を左右すると言っても過言ではありません。

良い種水とは窒素やリンを豊富に含んでいる水です。

窒素やリンはメダカの排泄物や餌の食べ残しから生成され、植物プランクトンの餌となります。

貧栄養なきれいな水を使ってしまうと植物プランクトンの餌が不足してしまい増えることができません。

もし、種水を用意できないのでしたら、汲み置きしてカルキ抜きをした水にハイポネックスなどのような園芸用肥料を使うと同じような効果が得られます。

ここで水草育成用肥料ではなく、園芸用肥料を使うのがコツです。

水草用肥料は水槽内にコケが生えないように窒素などの成分を抑えているのでグリーンウォーターを作るには効果が薄くなってしまいます。

水草用肥料の中にも窒素やリンを含むものもあるので肥料の成分をしっかり把握して使う分には効果が見込めますが、そのような知識が無く、よくわからない方には園芸用肥料をおすすめします。

園芸用肥料の中にはメダカにとってよくない成分を含むものもありますので、グリーンウォーターを作るときにはメダカなど生体を入れないで作るようにしましょう。

グリーンウォーターができあがれば、そのような成分は植物プランクトンによって消費されているので、グリーンウォーターをメダカに使用することは問題ありません。

グリーンウォーター作りには水温も大切

グリーンウォーター作りには水温も大切なファクターです。

植物が活発に光合成を行う温度は25℃~30℃くらいの水温と言われています。

水温計を確認し、この温度域で収まっていることを確認しましょう。

もし、水温が低いようなら水槽用ヒーターを使用して光合成が活発に行われる水温を維持してあげましょう。

光合成を活発にする光、植物プランクトンの餌となる種水、光合成に最適な水温が維持できたらあとは待つだけです。

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光の強さと照射時間、富栄養化した水、光合成に最適な水温のバランスによってグリーンウォーターが出来上がる時間には大きな違いが出て来ますので、それぞれの環境によって出来上がる日数は変わります。

しかし、1週間経っても飼育水の色合いに変化が無いようでしたらグリーンウォーター作りは失敗と言えます。

何が問題だったのかを調べて改善しましょう。

よくある失敗は光の強さです。

水温はヒーターで管理すればほぼ間違えることはありません。

また、種水もメダカの排泄物などを含んだものを汲み取っていれば大丈夫なはず。

ここにはある程度お金をかけてでもしっかり植物が育つ照明を使用しましょう。

屋外でのグリーンウォーター作りではほとんどお金はかかりませんが、室内でのグリーンウォーター作りでは多少お金がかかってしまうことは仕方ありません。

自然の恵みである太陽光や気温を補うにはそれなりの電力と設備が必要になります。

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グリーンウォーターを室内で維持する方法

グリーンウォーター作りに成功したら、その後はグリーンウォーターを維持しなければなりません。

グリーンウォーターの維持にはエアレーション

増殖した植物プランクトンは常に増え続けるわけではなく、捕食者がいない環境では数日中に枯死し生物分解されます。

このとき酸素が大量に消費されることにより水中が酸欠状態になりますので、エアーポンプによるエアレーションを行いましょう。

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さらにあまり知られていませんが、植物プランクトンも常に酸素を消費して呼吸をしています。

日中は呼吸で消費する酸素量よりも光合成で作り出される酸素の方が多いため酸欠になることはありません。

しかし、夜間は光合成が止まり呼吸のみとなりますので酸素の消費により酸欠を起こすこともありますので注意が必要です。

植物プランクトンの餌を常に補給する

グリーンウォーターの維持には植物プランクトンの餌となる栄養分の補給も必要です。

餌を補給してあげないといつかは餌不足となり、植物プランクトンの増殖は止まってしまいます。

グリーンウォーターが薄くなる前に少しずつ栄養を補給してあげましょう。

メダカの稚魚の室内飼育でグリーンウォーターを活用する

室内で作ったグリーンウォーターをメダカの稚魚(針子)の餌として与えることで稚魚の餌不足を解消することができます。

その点ではグリーンウォーターはメダカの稚魚育成にとってとてもありがたいものです。

しかし・・・

太陽光によって作られたグリーンウォーターと水草育成用照明で作られたグリーンウォーターとでは、その中に生存しているプランクトンの種類や数に大きな違いがあります。

室内のグリーンウォーターは太陽光の力を借りられないため動物プランクトンが発生するにはかなりの時間がかかります。

日当たりの良い窓際などに置いて少しでも太陽の光を当てることで多少は促進されますが、太陽光と照明とでは波長の幅の違いや光の強さの違いがありますのでその差を埋めることはできません。

植物プランクトンから動物プランクトンまで多種多様な餌がいる環境と限られた種類のプランクトンしかいないグリーンウォーターとでは、メダカの稚魚の成長にも違いが出てしまいます。

また、餌の質だけではなく、太陽光によって得られる紫外線は生物の成長に不可欠な栄養を作り出すとも言われています。

多くの生物が行う「日向ぼっこ」です。

太陽の光をあびることによりメダカの稚魚の成長も促進されます。

稚魚の成長が遅い、生存率が低いなどの問題に対してはグリーンウォーターだけを用意できても屋外飼育と同じようにはならないことは頭に入れておいてください。

それでもグリーンウォーターによって稚魚の餌を確保できることは、グリーンウォーターなしの環境に比べたら良い環境であることは間違いありませんので室内飼育でも積極的にグリーンウォーターを利用したいものです。

さらに動物性プランクトンの不足に対しては市販のミジンコなどを上手く取り入れることでカバーすることもできます。

メダカの稚魚は孵化して2、3日はお腹に抱えた栄養を吸収して育ちます。

その後、植物性プランクトンを捕食し始め、徐々に大きくなると動物性プランクトンも食べるようになります。

この時期に動物性プランクトンが不足するとなかなか成長出来ずに成長スピードが落ちてしまいますので栄養価の高いミジンコなどを与えられるようにしましょう。

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室内でのグリーンウォーターの作り方・維持方法まとめ

  • グリーンウォーターは室内でも作れる。
  • グリーンウォーター作りには太陽の光・富栄養化した水・最適な水温が必要。
  • 太陽光は水草用照明や植物育成用照明で補える。
  • ハイポネックスなどの園芸用肥料が植物プランクトンの餌になる。
  • 植物プランクトンの光合成は25℃~30℃の範囲で活発になる。
  • グリーンウォーターの維持にはエアレーションが必須。
  • 室内のグリーンウォーターと屋外のグリーンウォーターでは質に違いがある。
  • 動物性プランクトンの不足は市販のもので補える。

今回は室内でのグリーンウォーターの作り方と維持方法についてご紹介しました。皆様のメダカ飼育の参考にしていただければ幸いです。

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  • この記事を書いた人
マサ

マサ

25年以上のアクアリウム経験から得た知識を多くのアクアリストに発信しています。2006年から運営しているブログは気がつけば2000万人以上の方に読んで頂いております。私の経験と知識が皆様の水槽管理のお役に立てれば幸いです。これからも有益な情報を発信していきますのでお時間がありましたらお付き合いください。

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