ヤマトヌマエビとメダカを混泳させたい。
ヤマトヌマエビはメダカを食べる?
ヤマトヌマエビの餌はメダカの餌で大丈夫?
ヤマトヌマエビとメダカは睡蓮鉢で飼える?
こんなヤマトヌマエビとメダカの混泳に対する疑問点についてご紹介いたします。
ヤマトヌマエビとメダカを混泳
メダカと他の生き物を混泳させたい。
そんな時にメダカの同居人の候補に挙がるのが「ドジョウ」や「小型の熱帯魚」「貝類」「エビ類」でしょう。
その中でも特にメダカの混泳相手として「理想的なパートナー」といえるのが「ヌマエビ」の仲間の「ヤマトヌマエビ」です。
なぜヤマトヌマエビはメダカと混泳させる相手として理想のか?
ヤマトヌマエビの生態や特徴とともに説明していきましょう。
メダカの混泳相手としてヤマトヌマエビが相応しいのは次のような理由からです。
- メダカとヤマトヌマエビは似た環境を好む
- コケ取り能力に優れ掃除要員として有能
- 他のヌマエビよりも大型で寿命が長い
- ビジュアル的にもメダカとのバランスが良い
メダカと別種の生体を混泳させる場合もっとも重要なのは「水中環境が両者ともに適切であること」です。
ヤマトヌマエビは「ヌマエビ」の名の通り淡水エビで、生育に適した水温や水質などもメダカと似ているため住環境において相性が良いと言えます。
またヤマトヌマエビは雑食性なので水槽内の掃除をしてくれます。
旺盛な食欲でメダカ水槽の流木や底石などに生えたコケを食べてきれいにしてくれます。
ヤマトヌマエビをメダカ水槽で混泳させることで飼育者の水槽のコケ掃除の頻度がぐんと下がるでしょう。
同じヌマエビの仲間でもミナミヌマエビは体長2~3cmですが、ヤマトヌマエビはヌマエビ種としては大型で体長は4~5cmです。
寿命もミナミヌマエビは約1年程度ですが、ヤマトヌマエビはおよそ2~3年生きるといわれ、大切に飼育すれば5年以上の長寿を全うする個体もいます。
ヤマトヌマエビの見た目は華やかさには欠けますが控えめな美しさがあります。
メダカときらびやかな体色の熱帯魚などを混泳させると、どうしてもメダカが見劣りしてしまうものです。
しかしヤマトヌマエビとメダカなら互いに美しさを引き立て合う為、鑑賞効果的にも良いバランスで楽しめるでしょう。
このような理由からメダカ水槽に混泳させるのはヤマトヌマエビがおススメなのです。
しかし、こんなヤマトヌマエビですが、メダカと混泳させる前に気になることが・・・。
ヤマトヌマエビはメダカを食べないだろうか?
ヤマトヌマエビはメダカを食べる?
体長およそ2~3cmのメダカに対して5cmになることもあるヤマトヌマエビ。
その上ヤマトヌマエビは雑食性であり、攻撃性がありそうなハサミまで持っています。
混泳させるとなると頭に浮かぶのは「ヤマトヌマエビがメダカを食べないか?」という不安でしょう。
結論から言うと「ヤマトヌマエビがメダカを食べることは、ほぼない」です。
しかし、次のような条件下では答えは変わってきます。
- メダカが衰弱して動きが鈍くなっている。
- メダカが死んでしまっている。
このような場合はヤマトヌマエビがメダカを食べることもあるかもしれません。
ヤマトヌマエビなどヌマエビの仲間に元気なメダカを襲撃する性質はなく、体のつくりにもメダカを襲って食べるような機能は備わっていません。
ヤマトヌマエビに食べられてしまうメダカはそもそも命が尽きようとしている状態なのです。
よって生きたメダカはヤマトヌマエビの捕食対象ではなく、雑食性のヌマエビがメダカの死骸などをコケなどと同様の餌として食べると考えて下さい。
ただし、水草やコケなどの餌がない水槽でヤマトヌマエビが飢餓状態に陥っている場合はメダカを襲って食べる可能性が絶対にないとはいえません。
ヤマトヌマエビが飢えることのないように餌になるコケの状態をチェックし、適宜ほかの餌なども与えるようにしてください。
ヤマトヌマエビの餌はメダカの餌で大丈夫?
メダカと混泳させる時ヤマトヌマエビが飢餓状態に陥らないために与える餌についても気になりますね。
ヤマトヌマエビは水槽に生えるコケを餌として食べますが、ヤマトヌマエビの旺盛な食欲を満たせるだけの豊富なコケがいつでも生えているとは限りません。
よって水換えをしたばかりやコケが不足している時には餌を与える必要があります。
では、ヤマトヌマエビに与えるのはメダカの餌でもよいのか?
水槽に浮かんでいるメダカの餌をメダカが食べ残して底に沈んできたものをヤマトヌマエビは食べます。
よってヤマトヌマエビには適宜メダカの餌を与えればよいので、ほかにヌマエビ用の餌などを調達する必要はありません。
ただし、ヤマトヌマエビにメダカの餌を与える場合「餌の量」に注意が必要です。
メダカの餌を与え過ぎるとヤマトヌマエビが食べ残した餌が腐敗し水質の悪化を招くほか、メダカの餌で空腹が満たされるとコケを食べなくなることもあるので量を調整しながら与えてください。
もちろんヤマトヌマエビに適したヌマエビ用の餌も販売されていますのでそのような餌を与えた方が栄養バランス的に考えても良いでしょう。
ヤマトヌマエビとメダカは睡蓮鉢で飼えるか
メダカの同居人としてヤマトヌマエビが理想的なパートナーなら睡蓮鉢でも混泳させてみたくなりますね。
では、ヤマトヌマエビとメダカは睡蓮鉢で飼えるのか?
結論から言うと睡蓮鉢でメダカとヤマトヌマエビを飼うのは「可能ですが対策が必要」です。
前述のようにヤマトヌマエビは体長が5cmになることもある大型のヌマエビで、水中で活発に動いたり跳ねたりすることがあります。
水槽よりも底の浅い睡蓮鉢では、その弾みでヌマエビが外に跳び出てしまうこともあります。
跳び出し防止の為には睡蓮鉢の上に金網などを乗せて置くとよいでしょう。
そのほかにも注意が必要なのが夏場での睡蓮鉢の水温の上昇や水質の変化です。
ヌマエビの中でも生命力が強い方のヤマトヌマエビは低水温にはある程度は耐えられますが、高水温や水質の悪化には弱いものです。
暑い季節に睡蓮鉢の水温が高くなると水質が急激に悪化することがあります。
水中環境が劣悪になるとヤマトヌマエビの命に危険が及ぶほか、睡蓮鉢からの跳び出しの原因になることもあるので注意しましょう。
ヤマトヌマエビとメダカの混泳まとめ
- ヤマトヌマエビはメダカの「理想的なパートナー」
- 雑食性で大食漢のヤマトヌマエビはコケ取りの名人
- ヤマトヌマエビがメダカを食べることは、ほぼない
- ヤマトヌマエビの餌はメダカの餌でもよいが量の調整が大切
- 睡蓮鉢でもメダカと混泳できるが対策が必要
- ヌマエビは高水温に弱いため屋外飼育では夏の高水温に注意