メダカに酸素はいらない?酸素なしでも育てられる?
メダカは酸素が不足するとどうなる?
メダカの酸素が多すぎるとどうなる?
メダカにぶくぶくは必要?不要?
メダカをぶくぶくなしで育てるには?
こんなメダカと酸素の関係についてご紹介いたします。
目次
メダカに酸素はいらない?酸素なしでも育てられる?
メダカに酸素は必要か?不要か?
極論を言えば、もちろん生命が生きるためには酸素は必要です。
ただ、ここで言うところの「酸素が必要か」という問いに対しては、水槽用エアーポンプによるブクブクや酸素ボンベによる酸素の添加を意味しているはずです。
そのような疑問に対して、メダカ鉢や水槽でメダカを飼育している環境なら、基本的にはエアレーションを行わなくてもメダカを飼育することは可能です。
メダカは金魚などに比べて体が小さい分、必要とする酸素もごくわずかです。
また、急流に生息する渓流魚などとも違い、豊富な酸素を必要としません。
よってメダカ飼育では基本的にはブクブクなどの酸素は無くても問題ありません。
ただし、メダカをオークションで販売したり、どこかへ移動させるときなどのパッキング梱包においては、やはり酸素を確保してあげる必要があります。
特に小さな袋などにメダカを入れて輸送してしまうと酸欠になることがありますので注意が必要です。
ショップなどでメダカを購入すると酸素ボンベなどでシュッとひと吹き酸素を入れてくれるのもそのためです。
メダカは酸素が不足するとどうなる?
メダカは酸素が不足するとどうなるのか?
メダカの鼻上げはやや酸素不足の状態
メダカは酸素が不足すると、水面に顔を出してパクパクするような鼻上げと呼ばれる行動をするようになります。
これは水中の酸素が不足することにより、メダカが水上から酸素を補おうとする行動です。
ひどい酸欠状態になるとメダカはふらふらしてしまう
さらに酸素が不足するとメダカの泳ぎ方にも異変が現れるようになります。
フラフラしながら泳ぐようになり、水の底に沈んでしまったり、水面に浮いたままボーッとしているようなことが多くなります。
特に夏場など水温が上がる季節には、このような問題が起こりやすくなりますので注意が必要です。
夏の高水温によりメダカがふらふらするような泳ぎ方を見せていたら、水温を下げることに意識が行きがちですが、まずはエアレーションなどを行い、水中の酸素量を増やしてあげる対策を行うようにしましょう。
また、水槽用冷却ファンなどを設置して徐々に水温を下げていくような管理方法がおすすめです。
酸素不足はメダカの飼育環境を悪化させる
酸素が少ない環境では微生物が活発に繁殖できないため、メダカの餌があまり増えません。
濾過バクテリアも増えにくいため、水が汚れやすいなどの問題も起こりやすくなります。
よって、ぶくぶくなどのエアレーションはメダカの生存のためだけでなく、メダカの飼育環境にも影響を与えるということを覚えておきましょう。
メダカの酸素が多すぎるとどうなる?
メダカに酸素が不足すると様々な問題が起きてしまう。それでは逆に多すぎる場合にはどうなのか?
メダカ水槽において酸素が多すぎることによって起こる問題は特にありません。
水中に溶け込める酸素の量は水温と気圧によって決まりますので、メダカ飼育において水中の酸素過多という状況は起こらないと考えても良いと思います。
強いエアレーションを行ったからと言って、多すぎるほど水中に酸素が溶け込むことはありません。
一定の溶存酸素量を超えた酸素は気泡となって水面より水上に逃げてしまいます。
強いエアレーションによって過剰な酸素量を気にかけるよりもエアレーションによって起こる水流がメダカにとっては負担となります。
狭い容器で強いエアレーションをかけると水中では常に水流が起こります。
メダカはそもそも緩やかな流れの場所を好むため、常に水流にさらされている環境では体力を消耗してしまいます。
そのような環境ではエアレーションを弱めたり、水流を抑えるような対策が必要となってきます。
メダカにぶくぶくは必要?不要?
メダカ飼育では必ずぶくぶくが必要なのか?
ブクブクを使えば、それなりに電気を使用するため電気代も気になるところです。
また、屋外などではコンセントが無いため、ブクブクそのものができないこともあります。
そのような環境ではブクブク無しでもメダカを育てることはできるのでしょうか?
先にも書きましたが、普通にメダカを飼育している環境で、メダカの酸素を確保する目的だけを考えればブクブクは必ず必要なものではありません。
しかし、繁殖を目的とした過密飼育などではエアレーションを行った方が良いでしょう。
また、エアレーションには酸素の供給意外に水を循環させる効果もあります。
メダカは体力を消耗するような強い水流は苦手ですが、緩やかな水の流れは水を循環させることにより水の腐敗を遅らせる効果があるため、メリットがあります。
またメダカの卵は自分で泳いで酸素を取り込むことができないため、エアレーションにより酸素を送り込んであげることで卵の中の稚魚の成長を促進させる効果があります。
メダカをぶくぶくなしで育てるには?
メダカをぶくぶくなしで育てるにはどうすれば良いのか?
先にも述べましたように過密飼育などをせずに普通の飼い方をすればブクブクなしでも問題なくメダカの飼育は出来ますが、ここではさらにもう一歩踏み込んだ話をしていきましょう。
ぶくぶくなしでぶくぶくの効果をもたらす方法を取り入れた飼育について考えてみましょう。
そもそもブクブクとはエアーポンプによるエアレーションですので、効果としては酸素の供給と水の循環による水中の活性化です。
酸素の供給と水の循環を行うことでメダカの住みやすい環境を維持できる方法は屋内飼育と屋外飼育でそれぞれ違ってきます。
外飼いでは自然と酸素が取り込まれやすい
まず、メダカの屋外ビオトープではホテイ草などの浮き草や水草を入れることで水中に酸素をもたらしてくれます。
さらにメダカの外飼いでは水面に風が当たることにより水面からも豊富な酸素が取り込まれます。
よって水面の広い大きな容器を使用し、植物にしっかり太陽の光が当たる環境でメダカを育てることでブクブクと同じ効果をもたらすことができます。
室内飼育では水換えの回数を増やすことで酸素を補える
室内飼育でも水草などを入れ、水槽用照明を使用することで光合成による酸素供給を行うことができます。
ただ、屋外飼育ほど豊富な酸素は取り込まれないため、水換えの回数を増やすなどして新鮮な酸素と水を取り込むようにしましょう。
屋外飼育、屋内飼育問わずメダカの数を少なめにしておくことで酸素不足を避けられるうえ、水質の悪化もしにくくなるのでトラブルが起きにくくなります。
ストローで酸素を送り込むのはおすすめできない
ぶくぶくの代わりとして酸素を補う方法の一つにストローを使う方法があります。
ストローなどを使いブクブクとしながら水中に酸素を吹き込めば水中の酸素量が増えるのでは?
そんな考えも浮かんできますが、そのような方法は応急処置としてもあまりおすすめできません。
ストローで酸素を送り込む方法は短期的な処置であり、安定して酸素を供給できません。
また、ストローで送り込むような大きな泡では酸素がなかなか水に溶け込まないなどの問題があります。
水中に酸素を溶け込ませないとメダカはエラから酸素を取り込むことが出来ません。
よってエアレーションなどのようにエアーポンプにエアーストーンを繋ぎ、細かい泡にすることで水中に酸素が溶け込みやすくなるのです。
電気を使わず酸素を出す石がある
アクアリウムアイテムの中には水槽に放り込んでおくだけでブクブクと酸素を出してくれる「酸素を出す石」と呼ばれるものがあります。
そのようなものを購入してメダカの酸素を補うのも一つの方法です。
多少の購入費用はかかりますが
- 安定した酸素の供給
- 細かい泡での酸素の供給
- 強い水流を起こさない酸素の供給
- エアレーションを行えない場所や容器での酸素の供給
などのメリットが挙げられます。
メダカと酸素の関係まとめ
- メダカは多くの酸素を必要としない魚なのでブクブクがなくても飼うことができる
- ぶくぶくには新鮮な酸素を供給する効果と水を循環させる効果がある
- 夏の高水温時には酸欠を起こしやすいのでぶくぶくを使用したほうが良い
- 酸素が多すぎることによる問題は起こらないが酸素が不足すると様々な問題が起こる
- メダカは少ない酸素でも生きられるが、酸素の少ない環境は微生物の繁殖が進まないため水が汚れやすい
今回はメダカと酸素の関係についてご紹介しました。皆様のメダカ飼育の参考にしていただけると幸いです。
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