メダカのグリーンウォーターとは?
メダカに最適なグリーンウォーターの作り方を知りたい。
メダカのグリーンウォーターの水換えの注意点とは?
メダカの稚魚はグリーンウォーターがあれば餌なしでも大丈夫って本当!?
こんなメダカとグリーンウォーターの関係についてご紹介いたします。
目次
メダカのグリーンウォーターとは?
メダカ飼育において「魔法の水」と呼ばれているグリーンウォーター。
グリーンウォーターはメダカの生育に素晴らしいパワーを発揮するといわれています。
当然ですがメダカは水中で水に依存し水の恩恵を受けて生活しています。
グリーンウォーターはそのメダカの住環境を格段にグレードアップすることができる為「魔法の水」と呼ばれているのです。
では、「グリーンウォーターとはどんな水なのか?」簡単に説明しましょう。
庭先などの屋外に置いたバケツの水がいつの間にか緑色になっていた。
こんな場面に遭遇したことがある人は多いでしょう。
これは水中で植物プランクトンが大量に発生し、水を緑色に変化させたのです。
グリーンウォーターとはまさしくこの水のことで「青水」と呼ばれることもあります。
グリーンウォーターの植物プランクトンは栄養豊かで自然にたっぷりと湧いているのでメダカが餌に困ることがありません。
よってメダカはいつでも豊富な餌にありつける為、良い栄養状態をキープできるのです。
メダカにとってグリーンウォーターの良い点は他にもあります。
- 植物プランクトンがメダカのフンなどで発生する硝酸塩などの毒素を吸収・分解してくれる。
- 植物プランクトンが光合成によりメダカの生存に不可欠な酸素を供給してくれる。
- 緑に濁った水がメダカを外敵から隠してくれる。
このようにメリットが多い点からグリーンウォーターはメダカの理想的な住環境といえるでしょう。
グリーンウォーターがメダカ飼育の「魔法の水」と呼ばれるのもうなずけます。
メダカに最適なグリーンウォーターの作り方
ではメダカのグリーンウォーターはどうやって作るのか?
メダカ飼育に最適なグリーンウォーターの作り方は時間も手間もほとんどかからず非常にシンプルです。
準備するものは「メダカの飼育水」のみです。
なぜ「メダカの飼育水」を使うのか?
その理由は植物プランクトンが増殖する為に必要な窒素やリン酸などの栄養分が飼育水に含まれている為、植物プランクトンの活発な成長が期待できるからです。
ただし、グリーンウォーターを作りやすいのは日照時間が長く動植物が活発に活動する季節です。
グリーンウォーターは植物プランクトンで作られるので、発生や増殖は光合成により行われる為、十分な太陽光が不可欠なのです。
また、プランクトンといえど植物ですから低水温になる冬場の活動は鈍くなってしまいます。
5月か6月頃から9月くらいまでの時期に「メダカの飼育水」を日当たりの良い場所に置いて1週間ほど放置してください。
条件が整っていれば、これだけでグリーンウォーターが出来上がります。
グリーンウォーター作りに適した日当たりの良い場所の確保が難しい場合などもあるでしょう。
そんな時や日照時間が少ない冬などは販売されているグリーンウォーターの素(種水)を使用して室内でも青水を手軽に取り入れることができます。
またグリーンウォーターの中でもそこに生存する植物プランクトンの種類によって栄養価が変わってきます。
市販のグリーンウォーターの素はそんな栄養価の高い植物プランクトンを選んで育てていますのでその点でもお勧めです。
グリーンウォーターの水換えの注意点
メダカ飼育に必要不可欠な世話は「水換え」ですが、グリーンウォーターでも同様です。
グリーンウォーターの水換えの注意点はグリーンウォーターの「濃さ」によって頻度や量を判断して行うことです。
グリーンウォーターでメダカを育てる時に留意すべきなのが色や触ったときに感じる「濃さ」です。
グリーンウォーターの濃さがきついのは植物プランクトンが増殖し過ぎている状態です。
そうなると光合成で出す酸素の量が増加し過ぎてしまいメダカの健康に悪影響を及ぼします。
さらに夜になり酸素が供給されなくなると植物プランクトンは水中の酸素を消費するので、メダカは酸欠で命の危険にさらされることになってしまうのです。
「濃さ」の目安としては抹茶色では濃すぎなので透明度の高い緑茶くらいの色をキープするのがよいでしょう。
よって「濃さ」がきつい時や底に分解しきれないゴミが溜まった時など、適度なグリーンウォーターの水換えは不可欠ですが、換える水の量にも注意が必要です。
水温やメダカの過密度、餌の量にもよりますが基本の水換えは週に1度、1/3から半分くらいの量で行ってください。
稚魚はグリーンウォーターがあれば餌なしでも大丈夫か
グリーンウォーターでの飼育なら餌なしでもメダカの稚魚は育つのか?
結論から言うと「餓死することは少ないですが、餌を与えた方が稚魚の成長スピードも生存率も上がる」です。
グリーンウォーターに発生する植物プランクトンは栄養価が高く、大きさは約0.05mm程度でメダカの稚魚の餌にちょうど良いサイズです。
メダカの稚魚の死因の多くが餓死といわれていますが、その理由には「餌が大き過ぎて食べられない」「餌に気づかない」ことが挙げられます。
そんな稚魚でもグリーンウォーターでたっぷりと湧いて動いている極小サイズの植物プランクトンを餌にすると餓死することは少ないでしょう。
しかしグリーンウォーターでの飼育でも栄養バランスの良い餌を飼育者が与えることによって、さらに生命力の強い個体になり成長スピードをアップさせることができるのです。
グリーンウォーターではない水中環境では、飼育者が適切に餌を与えられずメダカの稚魚が餓死することも実際によく起こっています。
グリーンウォーターでのビオトープで餌なしの場合は稚魚の生存率もいくらか下がることもあるかもしれません。
よって、メダカの稚魚を健康的に育てる為に「補助的な役目を果たしてくれるのがグリーンウォーター」という認識で餌を与える方が良いでしょう。
屋外ビオトープのグリーンウォーターではメダカの鑑賞がしにくいので水を透明にしたくなる人もいるかもしれません。
そんな時は「赤玉土の使用」や「植物プランクトンを増殖させない為に水草で日光を遮る」などの方法で改善できることもあります。
メダカのグリーンウォーターまとめ
- グリーンウォーターが「魔法の水」と呼ばれるのには理由がある。
- メダカに最適なグリーンウォーターの作り方は手間もかからず簡単。
- グリーンウォーター作りに重要なのは日当たりの良さと気温。
- 水換えで注意すべきなのは「濃さ」。
- グリーンウォーターは餌なしでも稚魚は育つが餌を与えたほうが良い。
今回はメダカとグリーンウォーターの関係についてご紹介しました。皆様のメダカ飼育の参考にしていただけると幸いです。