光合成細菌 psbとは?
psbのメダカに対する効果は?デメリットもある?
psbの最も効果的な使い方は?
こんなメダカと光合成細菌psbに関する疑問についてご紹介いたします。
光合成細菌 psbとは?
光合成細菌(PSB:Photosynthetic Bacteria)は、日光を利用して光合成を行い、エネルギーを生成する微生物のことを指します。
光合成細菌(psb)は、光エネルギーを化学エネルギーに変換し、炭素固定を行う細菌の一種です。
この辺りの説明は専門性の高い用語が多いため何のことだか???となってしまいますが、何となく読み進めていただければ問題ありません。効果や使い方については、それほど専門用語も出てきませんので読みやすいと思われます。
これらの細菌は酸素発生型光合成細菌と酸素非発生型光合成細菌の2つのグループに分かれます。
酸素発生型光合成細菌には、藍色細菌やシアノバクテリアなど、クロロフィルを含む細菌が含まれます。
一方、酸素非発生型光合成細菌はバクテリオクロロフィルを含み、硫化水素や有機酸を利用して光合成を行います。
光合成細菌(PSB)は、水槽内の水質を綺麗にしてくれるバクテリアの仲間で、緑色硫黄細菌、紅色硫黄細菌、紅色非硫黄細菌の3種類に分類されます。
一般的に販売されているPSBは、紅色非硫黄細菌(色が赤色で、酸素を必要としない)が主成分です。
PSBは嫌気性細菌の仲間でありながら、酸素のある環境でも育つことができる特徴を持っています。
元々は汚水処理施設で使用されていましたが、水槽内の水質浄化にも効果があるため、さまざまなメーカーからPSB製品が発売されています。
psbのメダカに対する効果は?デメリットもある?
psbはメダカにとって良いという話をよく聞きますが、なぜpsbがメダカにとって良いのか?
psbがメダカに与える効果についても考えてみましょう。
psbがメダカに与える効果とは
- 水質を浄化してくれる
- メダカの稚魚の餌となり生存率を高めてくれる
- 親メダカの餌にもなり抵抗力や色合いを高めてくれる
- 水槽の立ち上げを早めてくれる
- 植物プランクトンや動物プランクトン(ミジンコ)などの餌にもなる
などが挙げられます。
psbが水質を浄化してくれる
psbはメダカ飼育において非常に有益な働きをします。
psbは酸素のある環境では光合成によって増殖し、酸素のない環境では硫化水素を分解する特性があります。
そのような特性により、水槽内の水質を浄化し、ろ過能力を向上させる効果が期待できます。
メダカの稚魚の餌となり生存率を高めてくれる
psbの効果は水質浄化だけではなく、メダカの稚魚や針子の餌としても優れた効果があります。
psbを使用することで、針子の生存率が向上し、餓死を抑制する効果があります。
グリーンウォーターなどの植物プランクトンもメダカの餌になりますが、psbは植物プランクトンよりも小さな微生物です。
psbは植物プランクトンよりも過酷な環境下で生存できるため、管理がしやすいというメリットもあります。
また、植物プランクトンが増えすぎると酸欠を起こすことがありますが、psbにはそのような懸念はありません。
親メダカの餌にもなり抵抗力や色合いを高めてくれる
psbを使用することで、メダカが病気にかかりにくくなります。
その理由は水質浄化によってメダカが健康になるだけでなく、メダカ自体の抵抗力が増強されるためです。
また、金魚などのように体色がある魚に対しては、psbを使用することで色揚げ効果が期待できます。
psbを使用することで食欲や抵抗力が増すことで病気にかかりにくくなると言われていますが、すでに病気にかかっているメダカに対する直接的な治療効果はありません。
よって病気にかかってしまったメダカに対しては適切な治療を行うことが大切です。
飼育環境の立ち上げを早めてくれる
psbは他の多くの微生物のエサにもなります。
その為、立ち上げ直後の水槽にpsbを投入することで水質の浄化をしながら、その他の濾過バクテリアなどの餌となり、様々なバクテリアが繁殖しやすくなるため、水槽の立ち上がりが早くなります。
- 水槽の立ち上げがうまくいかない。
- 水槽が白濁しやすい。
- 水槽立ち上げ時に茶色いコケが大量に発生してしまう。
などの悩みを抱えている方には特におすすめの商品とも言えます。
飼育環境の立ち上げがスムーズに行くことで上記のような問題が起こりにくく、綺麗な環境が維持しやすくなります。
psbのデメリット
デメリットとしては、psbが過剰に増えすぎると生態系のバランスが崩れることが考えられます。
しかし適切な管理が行われていれば、そのような問題が起こることはほとんどありませんので、psbにはデメリットはないとも言えます。
psb自体には明確なデメリットはありませんが、培養や維持には注意が必要です。
例えば、培養条件が整わないとpsbが増殖しないことや、他の菌が混入するとPSBが培養できなくなることがあります。
培養方法については、それぞれ販売元のホームページなどに詳しく紹介されていますので、ここでは割愛させていただきます。
psb購入時に販売元のサイトをご覧ください。
psbの最も効果的な使い方は?
psbの効果的な使い方は一度に大量のpsbを入れてしまうのではなく、毎日少しずつ投入することが効果的です。
psbは目には見えないレベルの大きさの微生物なので、実際に足りているのかもわかりにくいものです。
そのため、一度に大量のpsbを入れるよりも、規定量を守りつつ毎日少しずつ入れることが効果的です。
針子の育成時などは毎日少量を投入し、規定量を守りつつ不足分を補うくらいの気持ちで使用すると良いでしょう。
psbはメダカの餌と違い、沈殿して腐敗することはありません。
そのため、足りないよりは少々多いくらいでも問題ありません。
ただし、度を超えた過剰投入は避けるようにしましょう。
生態系のバランスを大切にすることが、飼育環境を良好に保つ秘訣です。
psbと植物プランクトンは共存することが可能であり、グリーンウォーターにpsbを投入しても問題ありません。
また、動物プランクトンの餌にもなるため、ミジンコなどの繁殖にも貢献します。
これらの動物プランクトンは親メダカにとって良質な餌となります。
psbを上手に活用することで、メダカの飼育環境を改善し、生存率を向上させることができます。
水質浄化能力、メダカの餌としての効果、動物プランクトンの繁殖への貢献など、psbはメダカ飼育において非常に重要な役割を果たします。
psbの使用によって水質が向上し、透明度が上がることがありますが、それだけで水換えを行わなくても大丈夫というわけではありません。
psbを適切に使用しつつ、日々の管理をしっかり行うことが結果的にpsbの効果を最大限に発揮できる方法ともいえます。
メダカと光合成細菌psbまとめ
- psbがメダカに与える効果には、水質浄化、メダカの稚魚の餌となり生存率を高める、親メダカの餌にもなり抵抗力や色合いを高めるなどが挙げられる。
- psbを水槽の立ち上げ時に利用することで水質が安定しやすく水槽の立ち上がりが早まる。
- psbは濾過バクテリア、植物プランクトン、動物プランクトンなどメダカにとって欠かせない存在の微生物たちの餌にもなる優れもの。
- Psbの効果的な使い方は一度に大量に投入するのではなく、規定量を守りつつ、毎日少しづつ投入する方が良い。