メダカの稚魚や針子の飼育にpsb(光合成細菌)がいいって聞くけどpsbってなに?
psb(光合成細菌)がメダカの稚魚(針子)の生存率を高める?
psb(光合成細菌)ってどうやって使うの?その効果は?
psbを毎日入れるといい?
psbとグリーンウォーターの違いは?
こんなメダカ飼育におすすめと言われるpsb(光合成細菌)についてご紹介いたします。
目次
メダカの針子についてはこちらのまとめ記事をご覧ください。
psbとは光合成細菌の仲間
psbとはphotosynthetic bacteria(光合成細菌)の略です。
光合成細菌ってなに?
「光合成細菌とは」について調べてみると難しい文献が沢山あり、非常に奥が深いことがわかります。
- 光エネルギーを化学エネルギーに変換できる細菌の総称を光栄養細菌と呼び、その中で炭素固定を行うものを光合成細菌と呼ぶ。
- クロロフィルを含有する酸素発生型光合成細菌には藍色細菌やシアノアバクテリアが含まれる。
- バクテリオクロロフィルを含有し酸素非発生型光合成を行う細菌の仲間も光合成細菌と呼ばれる。
もうこうなってくると話が難しすぎて「なんのこっちゃ」となってしまいますので光合成細菌とはについては深く掘り下げるのはやめておきましょう。
簡単にまとめると光合成細菌とは水質浄化作用を持ち合わせている小さな小さな細菌です。
その種類も1種類ではなく多くの種類がおり、大きさは1~2μm位、植物プランクトンの仲間は1μ~1mmくらいのものまでいます。
水槽内のイメージとしては植物プランクトンよりも小さく、水槽内で水質浄化の働きをしてくれているのが光合成細菌というくらいのイメージで良いと思います。
PSB(光合成細菌)とグリーンウォーターの違い
psbもグリーンウォーターもどちらも小さな生物の集まりであることは間違いないのですが、植物プランクトンとpsbの違いは、クロロフィル(葉緑素)を含まない点です。
※シアノバクテリアなどの一部の光合成細菌はクロロフィルを含有します。
植物プランクトンは葉緑体の中に含まれる葉緑素を利用して光合成を行いますので植物プランクトンが増殖すると水の色は緑色になります。
しかし、psbの仲間には葉緑体をもたずに光合成を行うものも多いため、増殖しても水が緑色にはなりません。
また、光合成細菌は硫化水素や有機酸を利用して光合成を行うため光合成を行っても酸素を発生させません。
植物プランクトンは明るいうちに光合成によって生成した酸素を暗くなると消費して成長することが知られています。
よってグリーンウォーターが濃くなりすぎる(植物プランクトンが増えすぎる)と酸欠を起こすことがありますが、psbにはそのような懸念はありません。
psbは植物プランクトンよりも過酷な環境下で生存できるため管理がしやすいというメリットもあります。
psbと植物プランクトンは共存することが可能ですのでグリーンウォーターにpsbを投入することは全く問題ありません。
psb(光合成細菌)はメダカの稚魚や針子の餌
グリーンウォーターが親メダカやメダカの稚魚にとって良質な餌であることはよく知られている話ですが、psbももちろんメダカの稚魚の餌として非常に優れています。
psbを入れた針子の飼育環境とpsbを入れていない飼育環境では針子の生存率にかなりの差が出ることが知られています。
針子の生存率を決める要因は餌だけではないですが、メダカの稚魚が死んでしまう原因の3大要因の一つとも言える餓死を抑制する効果があることは間違いありません。
メダカ飼育でのpsbの使い方と効果
メダカ飼育に使用するpsbには水質浄化能力とメダカを元気に育てるための栄養価を兼ね揃えた一石二鳥の効果があります。
使用方法は通販サイトなどにも記載されていますが、下記にも簡単にまとめておきます。
使用前にしっかりと振ってから使いましょう。
1回の使用量は60cm水槽水換え時で60ccくらいです。
イメージとしては1リットルに対して1ccと覚えておくと覚えやすいでしょう。
psbは毎日入れると良い
水換え時でなくても針子の育成時などは毎日少しずつ入れると効果が見込めます。
使用時の規定量というものがありますが、メダカの数や稚魚の成長度合いなどによってpsbの必要量も変わってくるものです。
psbは目には見えないレベルの大きさの微生物ですので実際に足りているのかもわかりにくいものです。
よって一度に大量のpsbを入れるよりも規定量を守りつつ、毎日不足分を補うくらいの気持ちで少しずつ入れると良いでしょう。
psbはメダカの餌と違い沈殿して腐敗するようなことはありませんので足りないよりは少々多いくらいでも問題ありません。
ただ、度を超えた過剰投入は控えるようにしましょう。
生態系のバランスというものを大切にすることも飼育環境を良好に保つ秘訣です。
psbは管理が容易で扱いやすく、水質浄化能力があり、メダカの餌になる。
針子の生存率を高める効果もある。
動物プランクトンの餌にもなるためミジンコなどの繁殖にも貢献する。
動物プランクトンは親メダカにとって良質な餌となります。
飼育環境下でメダカにとってデメリットが見当たらない。
このような点をふまえて考えるとpsb(光合成細菌)をメダカ飼育に使わない理由が見当たらないくらいです。
メダカの稚魚・針子の餌psbとは 使い方や量と効果まとめ
- psbとは光合成細菌。
- グリーンウォーターは植物プランクトンの集まり。
- psb(光合成細菌)は植物プランクトンより小さな微生物。
- psbには水質浄化能力がある。
- psbはメダカの稚魚の餌になる。
- psbを入れることにより針子の生存率が高まる。
- 親メダカの餌となる動物プランクトンの餌にもなる。
今回はメダカの稚魚・針子の餌psbとは 使い方や量と効果についてご紹介しました。皆様のメダカ飼育の参考にしていただけると幸いです。