メダカの屋外飼育では容器をどこに置くのがいいのか?
メダカを置いてはいけない場所はあるのか?
夏と冬で置き場所を変えた方が良いのか?
屋外では置き場所以外に気をつけることは何か?
こんなメダカ飼育の場所や環境についてご紹介します。
目次
メダカの屋外飼育 置き場所は?
メダカを屋外で飼育するときにみなさんはどのようなことに気を付けていますか?
「あまり置き場所については意識していない。」
「玄関前など目につくところに置いている。」
こんな人も多いのではないでしょうか。
確かに目につく場所に置くことは大切な条件の一つです。
毎日メダカの様子を観察できるようにしておくことで急な環境の変化やメダカの異変にもいち早く気がつくことができます。
しかし飼育者の置きたい場所に置くだけでは、メダカにとって良くない環境を作り上げてしまうこともありますので注意が必要です。
メダカ飼育とはメダカが元気に成長できる環境を維持してあげることです。
メダカの飼育環境に水草や水生植物を入れていれば、その植物が育つために太陽の光が必要不可欠です。
また、水中に繁殖する植物プランクトンや動物プランクトンにとっても太陽の光は必要となります。
プランクトンがしっかり繁殖した水の中では、水質が安定するうえにメダカの餌が豊富になり、メダカにとって良い環境が出来上がります。
もちろん、メダカ自体も太陽の光を浴びて日向ぼっこをすることは必要です。
メダカに限らず多くの生物は太陽光を浴びてビタミンDなどの栄養素を作ると言われています。
太陽光は飼育環境下であっても動植物が元気に育つために必要不可欠な要素なのです。
もう一つ、屋外飼育において太陽光の重要性と同じくらい大切なことが水温の管理です。
夏は高水温に注意し、冬は凍結に気をつけなければなりません。
細かいことを言うと蒸れない環境や外敵に襲われない環境などもありますが、今回は上記二つの要素から置き場所について考えていきましょう。
メダカを置いてはいけない場所
太陽光と水温の重要性が分かると必然的にメダカを飼育するのに相応しくない場所というものがわかってくるはずです。
基本的に建物や何かの物陰になるような北側に置くことは望ましくありません。
真冬は北風にさらされて水温が低下しやすいのはもちろん、冬以外の季節でも日中に太陽光が差し込まないので全ての生き物にとって太陽の恵を受けられない環境となってしまいます。
「室内でもメダカは育てることができるのだから別に問題ないんじゃないの?」というような意見も聞こえてきそうですが・・・。
確かに室内でメダカを育てることはできます。
しかし、先に述べたようなメダカの好む環境を作り上げることはできません。
水草や水生植物が生き生きと成長し、水中ではメダカの餌となる植物プランクトンや動物プランクトンが繁殖し、水質も安定している環境。
せっかく屋外飼育でそのような恩恵にあやかることができるのに、わざわざその恩恵を放棄することも無いと思います。
太陽光の当たらない環境でメダカの屋外飼育をするくらいなら、室内飼育で照明を使用して飼育した方が水温の管理などもしやすいのでおすすめです。
夏と冬で置き場所を変えるべきか
建物の北側など太陽光の当たらない場所に置いてはいけないことはわかった。
それでは夏と冬など太陽光の強さの違いから置き場所を変えたほうが良いのかについても考えてみましょう。
確かに真夏の直射日光は水温の上昇に拍車をかけます。
メダカは徐々に水温が上がってくる分にはかなり高温まで耐えることは出来ますが、それでも「耐える」という環境は出来れば避けたいものです。
水温が30℃を超えてくるような時には対策が必要となってきます。
それならやはり置き場所を変えるべきか?
確かに夏は朝のうちはしっかり日の光に当ててあげて、日中は半日陰に移動、夕方になって気温が下がってきたらまた日の光に当ててあげるなどこまめに移動させてあげる方法もありますが・・・
毎日このような移動はかなり大変です。
季節に合わせて置き場所を変えなくても他の方法でメダカにとって良い環境を維持することは可能です。
その方法とは
- 飼育容器の大きさと深さを確保する。
- よしずや遮光ネットによる日陰づくり。
- 浮草などによる隠れ家づくり。
これらについて少し掘り下げて説明します。
置き場所以外に気をつけることは飼育容器
メダカの置き場所を検討するのと同じくらいかそれ以上に大切なことが飼育容器の検討です。
飼育容器の大きさや深さは確保できる水量やその水の水温変化に影響を与えます。
水深が深く大きな容器と浅く小さな容器ではその中の水の水温変化に大きな差が出ます。
大きな容器は夏は水温の上昇が緩やかになり、冬は水温低下が緩やかになります。
また飼育容器の材質も水温変化に影響を与えるものでガラス鉢よりも陶器のメダカ鉢や発泡スチロールの方が外気の影響を受けにくくなります。
その結果、1年を通して水温の高低差が少なくなるため1年中同じ場所に置いても問題ないのです。
もしこれが小さな容器だとしたら真夏は直射日光が当たる場所には長時間置けなくなるはずです。
水温の変化だけではなく水質の悪化(水質の安定)の面から考えてもメダカの屋外飼育では大きな容器を選ぶことをお勧めします。
大きな容器が確保できたら、よしずや遮光ネットなどで日除を作ってあげるのも良い方法ですし、浮草などで隠れ家を作ってあげるのもよい方法です。
飼育環境の中で日向の場所と日陰の場所を作ってあげることでメダカ自ら日に当たりたければ日向に出ますし、暑ければ日陰に隠れるはずです。
このような環境を作ってあげることがメダカの屋外飼育における理想的な環境づくりです。
メダカの屋外飼育での置き場所まとめ
- 太陽光の当たらない北側には置かない。
- 半日陰でもいいので必ず太陽光の当たる場所に置く。
- 夏と冬で置き場所を変える必要はない。
- 屋外飼育では水量が確保できる大きな容器で育てる。
- よしずや遮光ネットなどで夏の日差しを和らげる方法もある。
- 浮草などでメダカの日除と隠れ家を作ると良い。
今回はメダカの屋外飼育における置き場所についてご紹介しました。皆様のメダカ飼育の参考にしていただけると幸いです。