メダカの飼い方

メダカの飼い方

メダカ飼育を始める前に

メダカの飼育は初心者には難しいのか?

メダカは保育園や小学校などでも飼育されるほど、多くの人に人気で飼いやすい生き物です。

よって家庭で飼育できる生き物の中でもメダカの飼育はそれほど難しくないと言えます。

ただ、メダカ飼育にも「飼育難易度を高めてしまう条件」というものがあります。

その事を知らずにメダカを飼ってしまうとメダカがすぐに死んでしまうことにもなりかねません。

メダカは自然の中では1年程度の寿命ですが、正しい飼育方法で育てれば2年〜3年は生きるとされています。

メダカ飼育で気を付けることを知っているだけでメダカの飼育難易度はかなり変わってくるものです。

そんなメダカ飼育の基礎を順にご紹介いたします。

メダカ飼育では冬と夏で飼い方の注意点が大きく変わることがあります。

メダカの種類によっても飼育が難しく、大変と感じる種類がいるのも事実です。

メダカの飼育密度も飼育の難しさを左右します。

メダカを何匹飼うのか?どのくらいの大きさの容器で飼うのかなど様々な条件によって飼育難易度は変わってきます。

また飼育方法によって飼育にかかる費用も変わってきますので、メダカ飼育の費用が気になる方はその辺りも検討材料としてみると良いかもしれません。

初心者におすすめのメダカの飼い方

メダカの飼育方法には様々な方法がありますが、初心者におすすめのメダカの飼い方とはポンプやブクブクと言われるエアレーションなしでメダカを飼う方法です。

なぜポンプやブクブクを使わない飼育方法が初心者におすすめの飼い方なのか?

それはエアレーションをしないでも、メダカを育てられる「余裕を持った飼育環境」だからです。

  • 飼育容器に対してのメダカの飼育数が適正である。
  • メダカの数が少ないため水質が悪化しにくい。
  • エアレーションをしなくても酸素が十分に確保できる水量や環境が整っている。

などの条件が整っているからです。

どちらかと言えばそのような飼育環境の方が初心者でもメダカを飼いやすい環境と言えます。

逆に今挙げたような条件を満たしていない飼育環境はメダカの飼育が大変で難しい飼育方法とも言えます。

初めてメダカを飼育する時にはこのような条件を意識しながら飼育を始めると失敗が少なくなります。

それだけメダカ飼育では環境づくりが大切とも言えます。

メダカ飼育の環境づくり

メダカ飼育の環境づくり

それではメダカ飼育の環境づくりについて考えてみましょう。

メダカ飼育の環境づくりとは何をしたら良いのか?

メダカ飼育の環境づくりとは

  • メダカを飼育する場所を決める。
  • メダカを飼育する容器を決める。
  • メダカ飼育の水を作る。
  • メダカにとって住み良いレイアウトを作る。

などが挙げられます。

メダカを飼育する場所を決める

メダカは熱帯魚などと違い日本の四季に適応できる魚です。

よって飼育方法も様々で室内飼育から屋外飼育まで多種多様な飼い方が選べます。

まずはどのような場所でメダカを飼育したいのかを決める事から始めましょう。

飼育場所によってメダカの飼い方や世話は大きく変わるものです。

よって飼育場所に合った飼い方を学ばなければなりません。

飼育する場所は室内でも屋外でもどちらでも良いという方は、この後ご紹介する屋外飼育と室内飼育の違いからご自身に合った飼育場所を探してみてください。

メダカを飼育する容器を決める

メダカを飼育する容器は飼育者の気分で選ぶものではありません。

メダカの飼育容器は大きさや素材によってメダカの生育環境に大きな影響を与えます。

よってメダカの飼育場所を決めてから容器を選ぶようにしましょう。

例えば、水槽を購入してしまってから屋外飼育をはじめるような方法は良い方法とは言えません。

水槽はメダカの室内飼育には向いていますが、屋外飼育では多くのデメリットがあるため、あまりお勧めできません。

容器の選び方についてもこの後詳しくご紹介いたしますのでここでは割愛させていただきます。

メダカ飼育の水を作る

メダカを飼う場所が決まり、飼育容器も準備できたらメダカ飼育の水を作ります。

メダカ飼育が初めての人からすると「水を作る???」となってしまうかもしれませんが、メダカ飼育の水を作るとはメダカにとってストレスの少ない環境を整えることを言います。

メダカは水道から出した水にそのまますぐに入れてしまうと大きなストレスを感じてしまい、場合によっては死んでしまうことさえあります。

水道水とメダカが住みやすい水の違いとは

  • 水温の違い
  • カルキの有無
  • バクテリアの有無

などがあります。

メダカは自然の中でも0℃〜38℃くらいまでの水温に耐えることができると言われています。

ただ、その水温は耐えられる温度であってメダカが好む水温ではありません。

メダカが好む水温とは15℃〜28℃くらいで、欲を言えば20℃〜26℃くらいがさらに快適に過ごせる水温と言われています。

そのような水温を維持してあげることがメダカを元気に育てるコツでもあります。

さらに水温の急激な変化にも気をつけなければいけません。

メダカが入っている水の水温と水道の水の水温が大きく違うとメダカが水温ショックを起こしてしまうことがありますので、水温を合わせてからメダカを投入することが大切です。

水道水のカルキもメダカにダメージを与えてしまいます。

水道水には人が水を安全に使用できるために微量の塩素が含まれています。

その塩素(カルキ)がメダカにとっては迷惑なものなのです。

よって水道水を使用する場合にはしっかりとカルキ抜きをしなければなりません。

最後のバクテリアの必要性とは、メダカを飼育する環境の水質を維持するために必要不可欠なものとも言えます。

この濾過バクテリアをしっかり繁殖させる事を「水を立ち上げる」とも言います。

しっかり立ち上がった飼育水はメダカにとって住み良い環境となり、メダカが健康的に生活できる条件とも言えます。

逆に水がしっかり立ち上がっていない状態でメダカをいれてしまうと購入後にすぐにメダカが死んでしまうなんてことにもなりかねません。

そのような事を知らない人がメダカ飼育を行うと「メダカ飼育は難しい」と思ってしまうでしょう。

メダカが住み良いレイアウトを作る

メダカの水を作るのと同時にメダカにとって住み良いレイアウトを作ることも大切です。

レイアウトはメダカにとって良い環境の提供とともに飼育者の好みで癒しの空間を演出することも可能です。

レイアウトと言っても難しく考える必要はありません。

  • 底に砂利や土などを敷くのか?
  • 水草などの植物を植えるのか?
  • 石や流木などのレイアウト素材を配置するのか?

などを考えながらレイアウトを作成していきます。

レイアウト素材にはそれぞれ多くのメリットがあります。

  • メダカの隠れ家となりメダカが安心して生活できる。
  • 水草などは水の浄化や酸素の供給に貢献してくれる。
  • メダカの繁殖の際に卵や稚魚を守ってくれる。

などが挙げられます。

もちろん全くレイアウトをしないベアタンク方式でメダカを飼うこともできますので飼育者のスタイルでレイアウトは決めることができます。

メダカの飼い方 室内飼育

メダカの飼い方 室内飼育

メダカは室内水槽で育てることも可能です。

メダカを屋内で育てるメリット

  • いつも好きな時にメダカを眺めることができる。
  • リビングなどでゆっくりくつろぎながらメダカ鑑賞ができる。
  • メダカを横見で観察することができる。
  • 冬には水温管理がしやすくなる。

などが挙げられます。

メダカの室内飼育でのデメリット

室内飼育のデメリットとしては

  • 水槽の大きさに制限があるため、置き場所によって飼育できるメダカの数に制限がある。
  • 室内では夏の暑さによる蒸れが起こる為、水温上昇対策が必要となる。
  • 太陽の光の恩恵を受けにくい。
  • 濾過装置や照明など屋外では必要のない設備が必要となる。

などが挙げられます。

また室内飼育ではリビングだけではなく、玄関などでの飼育も可能ですのでそれぞれの環境によってメダカに最適な環境を維持する工夫が必要となってきます。

メダカの飼い方 屋外飼育

メダカの飼い方 屋外飼育

メダカの屋外飼育はメダカを一番自然に近い環境で育てられる素晴らしい育て方と言えます。

ベランダや庭など様々な場所でメダカを飼育できるのも魅力の一つと言えます。

メダカの屋外飼育のメリット

  • 太陽の恩恵を受けることができるので、メダカや水草が元気に育ちやすい。
  • 植物プランクトンや動物プランクトンなども育ちやすいためメダカの餌も豊富になる。
  • 濾過バクテリアも繁殖しやすい為水質も安定しやすい。
  • 室内飼育よりも色々な種類の植物を育てることができる。
  • 水質が安定しやすいため結果的に水換えなどの世話が少なくなる。
  • 多くの設備を必要としないため、設備費用や電気代などがほとんどかからない。

などが挙げられます。

メダカの屋外飼育のデメリット

  • メダカにとって快適な置き場所を選ばないとメリットを活かせない。
  • 容器のサイズや素材を間違えると高水温や低水温による問題が起こりやすい。
  • ヤゴや鳥などの天敵に襲われる可能性がある。
  • ゲリラ豪雨や台風などの雨対策が必要となる。

などが挙げられます。

メダカ飼育の容器の選び方

メダカ飼育の容器の選び方

メダカの室内飼育では水槽や金魚鉢などのガラス製品が一般的ですが、屋外飼育では多くの選択肢があります。

メダカの屋外飼育では睡蓮鉢、メダカ鉢、トロ舟、発泡スチロール、バケツ、タライ、プラケース、コンテナボックスなど様々な容器を選ぶことができます。

メダカ飼育初心者の方が屋外飼育の容器を選ぶ時の注意点は「ある程度の水量が確保できること」と「水深が確保できること」です。

水量の確保は水質や水温の安定に大きく影響します。

水量が少ない虫かごや小さなプラケース、ペットボトルなどでは水質が悪化しやすいうえ、夏には水温の上昇、冬には水温の低下に悩まされる結果となってしまいます。

どうしても虫かごなどでメダカを飼育する場合にはメダカの数をできるだけ少なく抑え、餌の量も控えめに与えるなどの工夫が必要となってきます。

また季節や天候に合わせて置き場所を変えるなど水温上昇への対策も必要となってきます。

そのような事から小さな容器でのメダカ飼育は初心者には難しいと言えますので大きめの容器をおすすめします。

メダカ飼育に必要なもの

メダカ飼育に必要なもの

メダカ飼育に必要なものの極論を言えば、最低限メダカを入れる容器さえあれば、メダカ飼育は始められます。

ただ、そのような環境ではメダカを長生きさせる事が難しい上に繁殖などの楽しみもなかなか味わえないものです。

メダカの飼い方には多種多様ありますので、それぞれの飼育方法に合わせた必要なものを考えてみましょう。

また、「必要なもの」とさらに「あった方が良いもの」がありますので合わせてご紹介いたします。

まずは屋外飼育と室内飼育に分けて考えていきましょう。

メダカの屋外飼育で必要なもの

メダカの屋外飼育で必要なのは室内飼育よりも少なくて済みます。

また、屋外では電気を使えない環境もありますので、電気を使う設備はここではご紹介いたしません。

屋外のメダカ飼育で必要なものは

  • メダカの餌
  • カルキ抜き剤
  • すだれ
  • メダカを掬う網
  • 水を吸い出すポンプ
  • バケツ

屋外のメダカ飼育であった方が良いものは

  • 底床や底砂と呼ばれる土や砂
  • 水草や浮草などの植物
  • メダカの隠れ家
  • 家庭用ビニールハウス

などになります。

メダカの餌は屋外、室内問わず必ず必要なものです。

カルキ抜き剤は水換え時などに新しい水を投入する際に必要となってきます。

すだれは暑い夏には日影を作り、寒い冬には軽い防寒対策となる優れものです。

また部分的に水面をすだれで隠すことで鳥などからメダカを守る隠れ家的役割も果たします。

メダカを掬う網やバケツなどの水換え道具も必需品です。

さらに容器を定期的に掃除するスポンジなどもあると便利です。

底床はメダカ飼育で必ず必要なものではありませんが、底床を入れることでビオトープのような環境を作ることができます。

さらに濾過バクテリアの繁殖にも貢献するため、水質浄化能力を高める効果もあります。

水草や浮き草などもメダカにとって多くのメリットをもたらします。

酸素の供給、隠れ家、微生物の繁殖、水質浄化、稚魚や卵の生存率アップなどいくつものメリットがあります。

家庭用ビニールハウスなどは冬の寒い時期にメダカを凍結や雪などから守ってくれます。

メダカの室内飼育で必要なもの

メダカの室内飼育では屋外飼育で紹介したものに加えて濾過フィルターやライトなどが必要となってきます。

屋外では太陽の光によって微生物や植物の活性が高まり、水質浄化のサイクルが自然とできあがります。

しかし室内飼育では自然の恩恵を受けることができません。

よって室内に人工的に自然の環境を作り上げることが必要となってきます。

照明ライトは太陽の役割をします。

濾過フィルターは水草や濾過バクテリアが行う水質浄化を助けます。

また室内では水槽用ヒーターを使用して一年中安定した水温を保つこともできます。

メダカ飼育の始め方と日々の世話

メダカ飼育の始め方

メダカを飼育する場所が決まり、容器や必要なものが準備できたらメダカの飼育が始まります。

メダカ飼育の始め方の流れは

  • 容器を設置し、必要なものを設置する。
  • 水を入れ、水を作る。
  • メダカを購入する。
  • メダカの水合わせを行なって、ゆっくり環境に慣らす。

メダカの新規投入が成功したら日々の世話を行います。

日々の世話には大きく分けて餌やりと水換えなどがあります。

餌やりにもコツがあり、メダカが欲しがるだけ与えればいいというものでもありません。

水槽の掃除や水換えなどはメダカを飼育するうえで避けては通れない世話でもあります。

メダカの飼い方をしっかりマスターしてメダカを長生きさせてあげましょう。

メダカ選び

メダカ選び

メダカ飼育の方法や飼い方のコツをマスターして、メダカを迎え入れる準備ができたら待望のメダカ選びです。

どのようなメダカがいるのか?

どのようなメダカを飼育したいのか?

そんなメダカ選びはメダカ飼育の醍醐味の一つとも言えます。

一昔前のメダカ飼育と言えば黒メダカやヒメダカが一般的でしたが、現在では多くの改良品種が誕生し、今ではその数、数百種類とも言われています。

そんな中からお好みのメダカを見つけてみてください。

黒メダカとヒメダカ

黒メダカ

黒メダカやヒメダカと言えば知らない人はいないほど有名なメダカです。

メダカの中でも特に丈夫で飼いやすく、値段も安いことから人気があります。

さらにヒメダカより色合いが美しい楊貴妃メダカもおすすめです。

楊貴妃メダカとはヒメダカの色合いをさらに華やかに改良した品種でその鮮やかさは金魚のような色合いさえ見せます。

みゆきメダカ

みゆきメダカ

みゆきメダカは屋外飼育などで上見で楽しめるメダカです。

上から覗き込むと頭から背中にかけて光を放つ美しさが魅力的なメダカです。

ダルマメダカ

ダルマメダカ

ダルマメダカとは通常のメダカの突然変異で生まれたメダカを固定化したものでずんぐりむっくりした体型が人気のメダカです。

ただ、その体型的特徴から飼育には少々コツがいるメダカでもあります。

珍しいメダカ

その他多くの改良品種メダカが次々と作出されておりその数は年々増え続けています。