メダカの卵はほったらかしでも育てることが出来るのか?
なぜメダカの卵は放置しないで世話をするのか?
メダカの卵の世話をしている余裕がない。放置でも大丈夫?
メダカは放置でも勝手に増える?
こんなメダカの卵をほったらかしで簡単に育てる方法についてご紹介いたします。
目次
メダカの卵はほったらかしでも育つのか?
メダカの卵は自然の中では誰も世話をしなくても育っています。
よって極論を言えばメダカの卵はほったらかしでも育ちます。
野生のメダカ、飼育しているメダカを問わず、メダカは卵を産みつけた後はそのまま卵を放置します。
メダカに卵の世話をする習性はありません。
それでも卵がしっかり成長して稚魚が孵化してくるのは、自然が卵を守ってくれて、自然が卵を育ててくれているからです。
よって飼育環境でも卵が守られる環境と卵が育つ環境さえあれば、ほったらかしでも卵は育ちます。
逆の言い方をすれば、卵の成長に適さない環境であれば、ほったらかしにしてはダメということです。
メダカ飼育ではなぜメダカの卵の世話をするのか?
メダカ水槽ではなぜ卵の世話をするのか?
それは卵の生存率と孵化率を高めるためです。
確かにメダカの卵はほったらかしでも育てることは出来ます。
しかし、メダカの卵をほったらかしにすると次のようなリスクがつきまといます。
- 親メダカや他のメダカに卵が食べられてしまう。
- 水温が低すぎると孵化率が下がってしまう。
- 日照時間が短すぎると孵化率が下がってしまう。
- 水質が悪化すると卵がカビて死んでしまう。
このような問題を回避して卵の孵化率を高めるためにメダカ飼育では卵の世話が必要となってきます。
親メダカに卵が食べられないように卵を見つけたら隔離します。
メダカの卵の隔離には隔離ネットを使用したり、卵用の隔離水槽を用意したりと卵の隔離方法は様々です。
メダカの繁殖初期はまだまだ水温が低い事もあります。
三寒四温とまではいかなくても3月後半や4月頭などに生まれた卵はその年の気温の変化によって孵化が遅れる事もあります。
また、10月頃に生まれた卵も同じように寒い日を経験する事もあります。
そのような時にヒーターを使用した隔離水槽で育てるなど水温の管理が必要になる事もあります。
水温と比例して日照時間もまた卵の孵化に影響を与えます。
よって室内飼育などでは日照時間不足により卵が孵化しない事もあります。
そのようなことがない様に屋外飼育などで卵に日光浴をさせてあげる事も大切です。
メダカの卵がカビない様に世話をする事も卵の孵化率を高めるためには大切な世話の一つです。
メダカの卵は卵の中で稚魚がすくすくと育っているため新鮮で綺麗な水を好みます。
よって水質が悪化しているような環境ではカビが生えてしまう事もあります。
また、無精卵が多い卵もカビが生えやすいものですので無精卵の除去などの世話をしてあげなければなりません。
メダカの卵に餌を与えるような世話をする必要はありませんが、それでも卵の世話には色々と気を使わなければいけない事がたくさんあるものです。
このような理由からメダカの卵はほったらかしにせず、世話をしてあげましょうという事が言われるようになりました。
しかし、人によっては仕事が忙しく、毎日のようにメダカの卵の世話をする事が出来ない人も多いはずです。
そんな時にメダカの卵を放置したらどうなるのか?
メダカの卵は放置でも大丈夫?
メダカの卵は放置でも大丈夫なのか?
メダカの卵の育て方を調べてみると
- 隔離して育てましょう。
- 水換えを頻繁に行いましょう。
- メチレンブルー水溶液で育てると良い。
- 季節によってはヒーターを使用して水温管理をしましょう。
などなど色々と手間をかけて育ててあげないといけないような情報を見かけることが多いものです。
確かにそのようにしっかりと世話をしてあげる育て方は非常におすすめな卵の育て方です。
しかし、人によっては仕事が忙しくなかなか世話が出来ないという人も多いはずです。
そのような人でもメダカの卵を育てる方法はないのか?
勿論、メダカの卵は毎日世話ができないような忙しい人でも育てることは出来ます。
ただ、どうしても否めない問題が卵の生存率と孵化率に差がででしまうということです。
しっかり育てれば卵の生存率や孵化率は高まるのは事実です。
それでも世話をしなかったら孵化率や生存率が0というわけではありませんので安心してください。
メダカは放置でも勝手に増える?
メダカは放置でも勝手に増えるのか?
こんな疑問に対しても、今までご紹介してきましたことを元にメダカの卵が育ちやすい環境を維持してあげればメダカをほとんど放置でも増やすことは可能です。
メダカの卵を放置で簡単に育てる方法とは
- 卵が一番育ちやすい季節に屋外で育てる
- 水草や浮き草などの隠れ家となる植物を多めに入れる
- 親メダカの数は最低限に抑える
- 水質が安定しやすい大きめの容器で育てる
- 日当たりの良い場所で育てる
以上のような条件が整えば飼育者が毎日のように世話をする必要はほとんどなくなります。
よって環境さえ整えてしまえば、メダカを放置でも増やす事はできると言えます。
上記の条件をまとめてイメージしてみると行き着く先がメダカビオトープです。
室内水槽でメダカだけを飼育している様な環境ではどうしてもメダカの卵の世話が必要になってしまいます。
しかし、屋外ビオトープを作成し、そこでメダカを飼育してあげる事で自然に近い環境を維持する事が出来ます。
そうなると本来のメダカの繁殖スタイルとほぼ同じ環境となるため、人の手が入らなくてもほったらかしでメダカの卵を育てる事が出来ます。
ビオトープでは針子も放置で育つ
屋外ビオトープでは針子や稚魚の餌となる微生物も多く繁殖するため卵が孵化した後も稚魚が育ちやすい環境を維持する事が可能です。
卵が孵化した際に針子が食べられることなく、身を隠せるような隠れ家となる植物などが豊富にあること。
針子の成長に適した水温や水質を維持できていること。
そして豊富な餌が自然と繁殖してくれること。
などの環境がビオトープで維持されていればビオトープで針子を放置で育てることも可能です。
ビオトープこそメダカが自然の中で生活し、繁殖をしている本来の環境とも言えます。
はじめてのメダカの卵となると、どうしても卵を孵化させることだけに頭が行きがちになるものです。
しかし、メダカの繁殖では卵が孵化してからの稚魚飼育の方が難しいと言われているくらいです。
よって卵の孵化だけではなく、卵から稚魚が孵化した後の事も考えて環境を整えてあげる必要があります。
最悪1回目の産卵で卵の孵化に失敗してしまっても、メダカは1シーズンで何度も産卵をしますので、次の産卵に備えて準備してあげるようにしましょう。
メダカの卵のほったらかし育成まとめ
- メダカの卵はほったらかしでも育つが生存率と孵化率に違いが出てしまう事がある
- メダカの卵を放置して育てることはリスクが高いとも言える
- メダカの卵の世話をしている余裕がない人は卵が育ちやすい環境を作っておく事が大切
- 屋外メダカビオトープでは環境さえ出来上がってしまえばメダカの卵を放置でも育てる事が出来る
- 1回目の産卵で失敗してしまってもメダカは1シーズンで何度も産卵するので再トライ出来る
今回はメダカの卵をほったらかしで育てる方法についてご紹介しました。皆様のメダカ飼育の参考にしていただけると幸いです。