メダカの卵に付着している糸のようなものは何?
卵に付着している糸の役割は?
卵に付着した糸はそのまま放置したほうが良いのか?
デメリットがあるなら取り方を知りたい。
メダカの卵に付着している糸のようなものについてご紹介いたします。
メダカの卵に付着している糸の役割
メダカのメスが産卵直後に卵をお腹に抱えるための糸のようなものは纏絡糸(てんらくし)と呼ばれています。
纏絡糸(てんらくし)は付着糸などと呼ばれることもあるように粘着力があり色々なものに付着する性質を持っています。
そのような特徴からも付着糸と呼んだ方が馴染みやすい言葉かもしれません。
産卵時には底床に卵をパラパラとばら撒くよりも物陰に隠した方が他の生物に食べられにくいのでメダカは卵を水草などに産み付ける性質があります。
その時に纏絡糸(てんらくし)が水草などに卵を絡み付かせて隠すのに役立ちます。
付着した糸を放置することによるデメリット
纏絡糸(てんらくし)には色々なものが付着する性質があるため思わぬものが付着してしまうことももちろんあります。
纏絡糸(てんらくし)に水中の有機物が付着するとその有機物が時間の経過とともに腐敗をはじめます。
もちろん卵の側で腐敗が始まることは卵にとって良いことではありません。
纏絡糸(てんらくし)は自然の中では卵を隠すために役に立ちますが、飼育環境で親メダカから卵を隔離して育てるのであればつけたままにしておくメリットは特にありません。
逆につけたままにすることで卵の通水性が悪くなったり、水カビが移ってしまうこともあります。
卵の中には受精できずに無精卵となりカビてしまうものもあります。
さらに成長途中で死んでしまってカビてしまうものもあります。
そのような卵を纏絡糸(てんらくし)で纏めてあると、そばにある元気な卵にもカビが移ってしまいますので、できればこの糸のようなものは取り除いておきたいものです。
卵に付着した糸の取り方
初めての経験だと卵の周りについているものを取るなんてなんだかおっかなびっくりかもしれませんが、意外にもこの付着糸は簡単に取れるものです。
ガーゼや布などの上に卵を取り出して指の腹で優しく転がしてあげると付着糸は取れてしまいます。
この時卵が乾燥しないように手早く作業を行うようにしましょう。
有精卵には弾力と張りがあるので指で軽く摘んだくらいでは潰れませんので安心してください。
いくらをイメージしてもらえるとわかりやすいかもしれません。
メダカの卵はいくらほど大きくないですが、いくらのように周囲を張りのある膜に包まれていますので簡単に潰れたりしません。
ここで簡単に潰れてしまうような卵は受精していない無精卵の可能性が高くなります。
軽く転がして付着した糸がとれた卵は一つずつ卵育成用のケースに移してあげましょう。
この時メチレンブルー水溶液で卵を育てるとカビなどから卵を守ることができます。
メダカの卵に付着した糸についてまとめ
- メダカの卵に付いている糸は纏絡糸(てんらくし)と呼ばれている。
- 纏絡糸(てんらくし)には粘性があり水草などに卵を絡み付ける役割がある。
- 卵はそのままにするよりも付着した糸を取った方が孵化率が上がることもある。
- 糸をそのままにしておくと水カビが移ってしまうこともある。
- ガーゼや布の上で軽く卵を転がしてあげると取れる。
- バラバラにした卵はメチレンブルー水溶液で育てるとカビを防止できる。
今回はメダカの卵に付着している糸についてご紹介しました。皆様のメダカ飼育の参考にしていただけると幸いです。
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