メダカのポップアイの初期と末期の症状は?
メダカのポップアイの原因は?
メダカのポップアイはうつる?隔離するべき?
メダカのポップアイの治療に塩浴は効果ある?
ポップアイの薬浴はメチレンブルーで大丈夫?
こんなメダカの目の病気ポップアイについてご紹介いたします。
目次
メダカのポップアイの初期と末期の症状は?
メダカのポップアイとは呼んで字の如く目が飛び出してしまう病気です。
初期症状は目の周りが赤く膨らむ程度ですが、病気が進行し、末期症状になると目が飛び出して取れてしまうこともある非常に痛々しい病気です。
ポップアイを発症する原因にもよりますが、症状は目だけに留まらず、鱗などに異変が現れることもあります。
症状の詳細についてはポップアイの原因のところで詳しくご紹介いたします。
メダカのポップアイの原因は?
ポップアイを発症する原因は明確には解明されていませんが、運動性エロモナス菌の感染による発症が有力視されています。
運動性エロモナス菌に感染したメダカは食欲が減退し、動きが鈍くなる傾向があります。
運動性エロモナス菌は松かさ病の原因菌とも言われており、ポップアイを発症するメダカには鱗が逆立つような症状が現れるものもいます。
逆に松かさ病の症状が見られるようになってから、遅れて目に異常が現れることもあります。
運動性エロモナス菌は淡水であれば、どこにでも存在している常在菌です。
メダカが健康で免疫力を高く保てていれば感染することはほとんどない細菌と言われています。
また、水中に存在するエロモナス菌の細菌濃度と感染には因果関係があります。
メダカの飼育環境の水質が悪化すると餌が増えたエロモナス菌が爆発的に増殖してしまいます。
そのような状態になってしまうと感染のリスクが高まるとされていますので水質管理には特に注意が必要です。
このように普段は病原性が低いものの、感染条件が整ってしまうと病気を発症してしまう細菌を条件性病原菌と呼びます。
メダカが喧嘩やレイアウトによって外傷を受けてしまった場合にも傷口からエロモナス菌が感染してしまうことがあります。
このようにポップアイの原因はエロモナス菌とされており、どのようにエロモナス菌の感染を防ぐかがポップアイに罹らないための予防策となります。
- メダカの免疫力が低下しないように水質の急変、悪化、水温の急変などはできるだけ避けるようにする。
- 水質が悪化しないように餌の量を抑え、水換えも適正に行う。
- 怪我をしているメダカを見つけたら放置せずに薬浴などで治療する。
日頃からこのようなことに気をつけていればポップアイの発症は少なくなるはずです。
それでも発症してしまったポップアイはどうすればよいのか?
その点について話を進めていきましょう。
メダカのポップアイはうつる?隔離するべき?
ポップアイが疑われるメダカを見つけた場合は隔離するべきか?ポップアイはうつるのか?
結論から言いますとメダカのポップアイがうつることはありません。
メダカのポップアイの原因は伝染性のものではありません。
しかし、ポップアイの原因で説明しましたような水質の悪化やメダカの免疫力低下は同じ飼育環境で飼育しているメダカには同じように影響するものでもあります。
よってポップアイはうつらないが、他のメダカがポップアイを発症する可能性はあると言えます。
ポップアイの疑いがあるメダカを見つけたら、そのメダカの隔離よりもメダカの飼育環境や飼育方法の改善が求められます。
メダカのポップアイの治療に塩浴は効果ある?
メダカの病気の種類によっては塩浴が効果的である場合もありますが、ポップアイの発症原因が解明されていないため、必ずしも塩浴がポップアイの治療に効果があるとは言い切れません。
しかし、塩浴にはメダカの新陳代謝を高め、自己治癒力を高めてくれる効果があります。
ポップアイの治療において高濃度の短時間塩浴はおすすめできませんが、0.5%程度の長時間塩浴はメダカの体調回復を促す効果が期待できます。
ただ、塩浴の効果が期待できるのはポップアイの初期症状の時期で、末期症状が見られるメダカにはほとんど効果が見込めないでしょう。
ポップアイの治療には薬を用いた治療が必要となってきます。
ポップアイの薬浴はメチレンブルーで大丈夫?
メチレンブルーは活性酸素の発生によって水中の細菌などを殺菌することができる動物用医薬品の一つです。
そのような効果から水カビ病や白点病には効果があるとされていますが、ポップアイにはあまり効果が見込めません。
ポップアイの治療にはグリーンFゴールド顆粒やグリーンFゴールドリキッド、エルバージュエースなどがおすすめです。
ポップアイの原因菌はメダカの腸内に潜んでいることが多いため、薬剤を餌に混ぜて経口投与する方法が効果的です。
もし、メダカが餌を食べない場合、もしくは薬剤の経口投与を行わない場合には餌やりは行わないようにしましょう。
餌を食べることによって腸内の運動性エロモナス菌にも栄養を与えてしまうことになってしまいます。
薬剤の経口投与ができない場合には薬浴でも一定の効果は見込めます。
メダカのポップアイまとめ
- メダカのポップアイの初期症状には食欲の減退や動きが鈍くなることがある
- ポップアイは目の周りが赤く腫れ、重症化すると飛び出してしまうこともある
- メダカのポップアイの原因は運動性エロモナス菌と呼ばれる条件性病原菌とされている
- 運動性エロモナス菌はメダカの免疫力が低下すると病気を発症しやすくなる
- ポップアイは塩浴ではほとんど治療効果が見込めない
- ポップアイの治療にはグリーンFゴールドなどの魚病薬が効果的
今回はメダカの目の病気ポップアイについてご紹介しました。皆様のメダカ飼育の参考にしていただけると幸いです。