
メダカのお腹が大きい・パンパンになるのはなぜ?病気?
オスのメダカのお腹がぽっこりと大きいのは?
メダカのお腹がパンパンの時の対処法は?
お腹がパンパンのメダカが死んだ!原因は?
お腹がパンパンでもメダカが元気なら大丈夫?
こんなメダカのお腹がパンパンに膨れる原因と対処法についてご紹介いたします。
目次
まとめ記事
メダカの病気にはどのような病気がある?種類一覧を知りたい。メダカに白い点が?体をこすりつけるのは病気のサイン?メダカの体が赤い?赤い斑点は病気?メダカのお腹がパンパンに膨らむのは病気?メダカの泳ぎ方がおかしくなるのは病気のせい?こんなメダカの異常と病気の関係についてご紹介いたします。
メダカのお腹が大きい・パンパンになるのはなぜ?病気?
飼育しているメダカのお腹が普段よりなんだか大きくパンパンに膨らんでしまう事があります。
メダカのお腹が大きくなるのは何かの病気なのでしょうか?
確かに病気が原因でメダカのお腹が大きく膨らむ事がありますが、原因はそれだけではありません。
メダカのお腹がパンパンに膨らんでしまう原因として次のようなものが挙げられます。
- メスの過抱卵
- 餌の食べ過ぎ
- 便秘
- 転覆病
- 松かさ病
- 腹水病
メスのメダカのお腹がパンパンに膨らんでいる場合には過抱卵の可能性があります。
過抱卵とは、お腹の卵を排出できず溜まってしまう症状です。
これは、相性のよいオスがいなかったり、メスの生殖孔が詰まっているなどが原因で起こります。
餌の食べ過ぎでもお腹が膨れます。
これは異常なことではありませんが、餌の食べ過ぎが続くと他の病気を引き起こすので適量を与えるようにしましょう。
餌の食べ過ぎや古い餌を食べたことでの消化不良が元で発症するのが便秘です。
特に、冬場などの水温低下時に餌を与えると便秘になりやすいので注意しましょう。
便秘になると糞が出ないため、餌を食べるごとにだんだんとお腹が大きくなっていきます。
便秘を放置するとメダカは死んでしまうので、糞が出ずにお腹が膨らんでいる個体がいたらすぐに対処しましょう。
浮力調節ができなくなる転覆病を発症した時もお腹が膨らみます。
転覆病はお腹の中にガスが溜まるなどが原因で浮き袋での浮力調節ができなくなる病気です。
浮力調節ができないために、お腹を水面に向けてひっくり返ったような状態で泳ぐのが特徴です。
そのまま放置するとメダカは衰弱死してしまうので、発見したらすぐに治療を開始しましょう。
エロモナス菌という細菌感染が原因で罹る松かさ病(立鱗病)を発症すると、メダカのお腹がパンパンになり鱗が逆立ちます。
松かさ病は発症初期から治療を始めることが重要なので、少しでも鱗や体に異常を感じるメダカがいたら、すぐに治療を開始してください。
メダカのお腹に水が溜まる腹水病を発症した場合もお腹がだんだんと膨れていき、末期には張り裂けそうなほどパンパンになります。
腹水病は消化不良などの内臓疾患が原因で発症し、腹部の膨れと白く細長い糞をするのが特徴です。
初期は餌の食べ過ぎや便秘と見分けがつきにくいですが、腹水病の場合は餌を与えなくてもお腹が徐々に膨らんでいくという点で見分けることができます。
腹水病を放置するとお腹が裂けて死んでしまうこともあるので、見つけ次第すぐに対処して下さい。
以上のように、メダカのお腹がパンパンに膨れる原因は、餌の食べ過ぎのような緊急性の低いものから、腹水病といったすぐに対処しないと危険な病気まで様々なので、よく観察して原因を特定し対処するようにしましょう。
オスのメダカのお腹がぽっこりと大きいのは?
メダカのお腹がパンパンに膨らんでしまう原因はわかりましたが、オスのメダカのお腹がぽっこりと大きくなる原因には何があるのでしょうか?
オスのメダカのお腹が膨らんでしまう原因としては、上記で説明した原因のうち過抱卵以外が一般的によく見られます。
これ以外に、メダカのオスだけに見られる特殊な原因があります。
それが「布袋(ほてい)メダカ」と呼ばれるものです。
布袋メダカとは、オスなのに抱卵したメスのようにお腹がぽっこりと膨らむ個体のことを言います。
研究によると、この布袋メダカはオスからメスに性転換をおこす突然変異体のメダカだということです。
そして、お腹が膨れるのは大きくなった精巣や卵巣が原因だとされています。
この布袋メダカのお腹の膨れは病気などでは無いので、治すための対処方法が無くそのまま見守るしかありません。
今後研究が進んで対処方法などが解明されることに期待したいですね。
メダカのお腹がパンパンの時の対処法
メダカのお腹がパンパンになってしまった場合、どのように対処すれば良いのでしょうか?
先にご説明した原因ごとの対処方法をご紹介します。
メダカのお腹が膨らむ原因① 過抱卵の対処法
メスのメダカの過抱卵の場合の対処方法は次のとおりです。
- 別のオスとペアリングする
- オスの比率を増やす
- 水換えをする
- 飼育容器を変える
- 生殖孔を刺激する
オスとメス1匹ずつでペアリングしている場合、相性が悪いと交尾せず卵も産めないので過抱卵となります。
この場合は他のオスに変えてペアリングしてみて下さい。相性が合えば産卵してくれます。
1つの水槽で複数匹を飼育している場合には、十分な数のオスがいるか確認して下さい。
例えば、メス10匹に対しオス1匹というような極端にオスが少ない環境の場合、交尾・産卵できないメスが出てきてしまい過抱卵になってしまいます。
メス2匹にオス1匹くらいの割合にすると、全てのメスがバランス良く交尾・産卵することができます。
オスメスの比率を見直しても過抱卵が改善されない場合には、水換えや飼育容器を変えるといった環境変化の刺激を与えることも有効です。
以上の方法を試しても過抱卵が改善されない場合には、メスの産卵孔が詰まっている可能性があります。
この場合は、過抱卵のメスを網で掬い、産卵孔のあたりを綿棒などで優しく刺激してみましょう。
この刺激で詰まりが解消し産卵することがあります。
以上が過抱卵の対処方法です。
メダカのお腹が膨らむ原因② 餌の食べ過ぎの対処法
餌の食べ過ぎによるお腹の膨れの対処方法としては、数日間の絶食が有効です。
健康なメダカであれば1週間程度は餌を食べなくても問題無いので、2日~3日ほど餌を与えずに様子を見て下さい。
糞がしっかり出てお腹が元通りに引っ込んだら、少しずつ餌を与えるようにしましょう。
そしてその後も、食べ過ぎにならないように適量を守った給餌を心がけて下さい。
メダカのお腹が膨らむ原因③ 便秘の対処法
便秘の場合には次の3つの対処方法があります。
- 絶食する
- 水換えをする
- 水温を上げる
便秘は消化器官の機能が落ちることで発症します。
そのため、まずは消化器官を休ませ機能を回復させるために絶食させましょう。
次に水換えでメダカの新陳代謝を高め排便を促します。水換えの水量は全水量の1/3程度です。
さらに水温を25℃~28℃の高水温にします。
注意点としては一気に水温を上げるのではなく、1日に1℃~2℃ほど水温を上げていくようにして下さい。
高水温にすることでメダカの新陳代謝が促され、消化器官が活発に働くようになるので便秘解消に効果的です。
以上が便秘の対処方法です。

メダカのお腹が膨らむ原因④ 転覆病の対処法
メダカのお腹が膨れて逆さまになってしまう転覆病は、まだ症状が軽い初期に治療することで治る確率が上がります。
転覆病の治療にはこれといった特効薬は無いため、以下のような対処を行い回復を待ちます。
- 隔離して塩浴する
- 水温は25℃~28℃
- 絶食する
転覆病を発症した個体を隔離し塩浴させます。塩分濃度は0.5%程度が良いです。
水温は25℃~28℃と少し高めの温度に設定します。
塩浴と高水温を合わせて行うことでメダカの新陳代謝をより高めることができ、自然治癒力の向上が期待できます。

転覆病は餌の食べ過ぎによる消化機能の低下が原因で発症するケースが多いので、絶食で消化器官を休ませ機能の回復をはかります。
以上の対処法を1週間を目安に行なってみて下さい。
発症初期であれば治る事があります。
もし治らなかった場合には、サテライトなどで隔離して飼育した方が良いでしょう。

逆さまになったメダカは餌を上手に食べられませんし、他のメダカに突かれて衰弱して死んでしまうことがあります。隔離して単独飼育する事で少しでも延命させることが可能になります。
メダカのお腹が膨らむ原因⑤ 松かさ病の対処法
体が膨らみ鱗が逆立つ松かさ病の主な原因は「エロモナス菌」という常在菌の感染です。
通常はメダカの体表に感染するエロモナス菌が体内に侵入して感染することで発症します。
松かさ病は症状が進行すると完治させることが非常に困難な病気です。
メダカの体が膨らみ鱗が逆立つ状態まで病状が進行している場合、治すのは正直かなり厳しいです。
ですが、治る可能性はゼロでは無いので、とにかく対処してみましょう。
松かさ病治療には魚病用の抗菌剤入りの薬を使います。
具体的には「グリーンFゴールドリキッド」、「グリーンFゴールド顆粒」、「観パラD」などです。


松かさ病のメダカを隔離容器に隔離して規定量の薬を徐々に添加していきます。この時、0.5%濃度の塩浴も合わせて行うとより効果的です。
治療期間は1週間が目安です。
その間水換えは毎日、もしくは2日~3日に一回の頻度で行って下さい。
水換えの際は規定量の薬(塩浴も同時に行っている場合は塩も)を入れた新しい水を用意して水換えしましょう。
水換えの頻度と水換え量はメダカの状態によって調節して下さい。
元気ならば毎日全換水して構いません。
特に弱っている場合には、2日~3日に1回の頻度で全水量の1/3以下の水換えにしましょう。
以上が松かさ病の対処法です。
メダカのお腹が膨らむ原因⑥ 腹水病の対処法
内臓疾患に起因して発症する腹水病は致死率が非常に高い病気です。
そのため、早期発見・早期治療がとても重要になります。
腹水病を発症する原因はストレスや餌の与えすぎ、細菌感染などと様々で、原因の特定は困難です。
なので、これらの原因に幅広く対応した対処が求められます。
腹水病の対処は松かさ病と同様に、「薬浴と塩浴の併用」で対処します。
対処法の流れも松かさ病と同じです。
以上がメダカのお腹がパンパンな時のそれぞれの原因ごとの対処法になります。
お腹がパンパンのメダカが死んだ!原因
お腹がパンパンに膨れたメダカが死んでしまったという場合、原因はなんなのでしょうか?
先に挙げたメダカのお腹がパンパンになる原因の多くは、そのまま放置すると死に至ます。
その死因は内臓圧排による衰弱やお腹の破裂によるものです。
そのため、メダカのお腹が破裂しそうなほどパンパンになる前に対処することが重要になります。
進行が早く特に危険なのが松かさ病と腹水病です。
これらの病気はお腹の膨らみを確認した時点ですでに手遅れなケースも少なく無いので、発症しないように予防することが最も大切です。
お腹がパンパンでもメダカが元気なら大丈夫?
メダカのお腹がパンパンになっていても、元気に泳ぎ回っていればそのままで大丈夫なのでしょうか?
メダカのお腹がパンパンになった原因によってはそのまま様子見しても大丈夫なケースがあります。
例えば、餌の食べ過ぎが原因でお腹がパンパンになっている場合は、餌の量を減らしつつ糞が出るのを待てば特に問題ありません。
また、オスの布袋メダカも対処法は特に無いのでそのまま様子見で大丈夫です。
この他の原因でメダカのお腹がパンパンになっている場合には、例え今元気があったとしても症状の進行とともに完治させるのが困難になるので、すぐに対処するようにしましょう。
メダカのお腹がパンパンまとめ
- メダカのお腹がパンパンになる原因は食べ過ぎや病気の発症など様々
- オスのメダカのお腹が膨れる原因の一つに布袋メダカという突然変異体の存在がある
- メダカのお腹が破裂する前にそれぞれの原因にあった対処を行う
- 致死率が高い松かさ病と腹水病は発症しないように予防することが重要
今回はメダカのお腹がぽっこり膨れる・パンパンになる原因についてご紹介しました。皆様のメダカ飼育の参考にしていただけると幸いです。
まとめ記事
メダカの病気にはどのような病気がある?種類一覧を知りたい。メダカに白い点が?体をこすりつけるのは病気のサイン?メダカの体が赤い?赤い斑点は病気?メダカのお腹がパンパンに膨らむのは病気?メダカの泳ぎ方がおかしくなるのは病気のせい?こんなメダカの異常と病気の関係についてご紹介いたします。