メダカのバクテリアは自然発生する?上手な増やし方と定着

2023年5月7日

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メダカのバクテリアは自然発生する

メダカのバクテリアは自然発生するのか?

メダカのフンとバクテリアの関係とは?

メダカのバクテリアを増やすにはどうすればいいのか?

メダカのバクテリアを上手に定着させるには?

こんなメダカに有益なバクテリアの繁殖についてご紹介いたします。

メダカのバクテリアは自然発生するのか?

メダカの水を綺麗にしてくれる濾過バクテリアは自然に発生するものなのでしょうか?

その答えは「濾過バクテリアは自然発生します」です。

ただ、バクテリアが自然発生し、増えていくにはそれなりの条件が必要となってきます。

バクテリアの増やし方についてはこの後詳しくご紹介しますので、ここでは割愛して話を進めさせていただきます。

条件をしっかり整えてあげても、水質が安定するまでには1ヶ月程度かかることもあります。

水質が安定するとは水が濁りにくくなり、悪臭などがしないような状態を指します。

よって1ヶ月以上メダカを飼う事ができないというわけではありません。

ただ、水質が安定するまではメダカにとっても飼育者にとってもリスクが高い時期でもありますので気をつけなければなりません。

それなら、1ヶ月以上待ってからメダカを飼育したほうがいいのでは?という考え方もありますが、ここが生態系のバランスの難しさでもあります。

濾過バクテリアがしっかり繁殖するためには、バクテリアの餌がなければなりません。

バクテリアの餌とは飼育水内にある有機物です。

その有機物とはメダカのフンや餌の食べ残し、生体の死骸や粘膜などですので、何かしらの生き物がいることによってバクテリアの存在意義が発揮できるものなのです。

よって水槽に水だけを張り、1ヶ月待っても水質が安定することはありません。

メダカのフンとバクテリアの関係とは?

メダカのフンはバクテリアにとって最高の餌となります。

メダカが餌を食べることによって細かく分解された餌がフンとなって排出されます。

餌の栄養の一部はメダカが消費しますが、フンの中にはまだまだ多くの栄養が残されています。

その栄養分をバクテリアが分解しながら吸収していきます。

バクテリアによって分解されたフンはタンパク質からアミノ酸に分解され、その後アンモニアや窒素などに分解され、亜硝酸、硝酸塩と徐々に分解が進んでいきます。

バクテリアによって行われるこの分解過程を硝化サイクルや生物濾過と呼び、水の中の生態系を保つ重要な役割を果たしています。

この生物濾過にはバランスが重要ですので、ただ闇雲にメダカのフンや餌の食べ残しを増やせばいいというものでもありません。

水槽立ち上げ初期には濾過バクテリアの数が少ないため、たくさんの糞や餌の食べ残しがあるとバクテリアの分解が追いつかなくなってしまいます。

バクテリアの分解が追いつかなくなるとアンモニアや亜硝酸などの毒性が強い物質が蓄積してしまうため、メダカがぽっくりと死んでしまうこともあります。

また水が臭ったり、濁ってしまうのもバクテリアの働きが追いついていない事が原因となっています。

有機物の量とバクテリアの働きのバランスを上手く取るには

  • 水槽立ち上げ時にはメダカの数を少なめに抑えて糞の量を少なくする。
  • 餌の量を控えめにして食べ残しを増やさない。
  • 水換えをこまめに行い、食べ残しやメダカのフンを排出することでバクテリアの負担を減らす。
  • バクテリアの数を増やしてバクテリアの働きを活性化させる。

などが挙げられます。

どの要素も大切なことなのですが、その中でもバクテリアの数をしっかりと増やすことができれば水質が安定してメダカの世話が楽になります。

メダカのバクテリアを増やすにはどうすればいいのか?

メダカの水質維持に有益なバクテリアの大きさは1μ~10μ程と言われています。

よってバクテリアが増えたかどうかを目で見て判断することはできません。

ただ、バクテリアがしっかり増えてくれば、水がピカピカに輝いているように見えてきますので、その違いは実感できるものです。

そんなバクテリアを増やすにはどうすれば良いのか?

バクテリアを増やすには

  • バクテリアの餌をしっかり確保してあげること。
  • 濾過バクテリアは酸欠に弱いためエアレーションなどでしっかり酸素を供給する。
  • 水道水の塩素(カルキ)はしっかり除去してから水換えを行う。
  • 水換え時などに急激な水温差が起きないようにする。
  • バクテリアが定着しやすい住処をしっかり用意してあげる。

などが挙げられます。

餌の確保については先にご紹介しました通りです。

バクテリアの種類によっては酸素を必要としない種類もいますが、基本的には酸素が豊富な環境の方がバクテリアの活動が活発になると考えていただいて問題ありません。

よって室内水槽などではエアレーションを積極的に行い、酸素が豊富な環境を維持したほうがバクテリアが増えやすくなります。

屋外ビオトープやメダカ鉢などでもエアレーションを行える環境ならば、行った方が良いでしょう。

エアレーションが出来ないような環境なら、ホテイ草などの浮き草や水草などの植物の働きによって酸素供給を行う方法もあります。

水道水のカルキはメダカにとってよくないものであることは良く知られていますが、実は目には見えないバクテリアにとってもカルキは大敵です。

バクテリアはメダカ以上にデリケートな生き物ですので、水換え時のカルキ抜きはしっかり行いましょう。

また、水温差などの環境の急激な変化も同じようにバクテリアにダメージを与えてしまいますので注意が必要です。

最後のバクテリアが定着しやすい住処を作ってあげることも忘れてはいけません。

バクテリアは水中に浮遊している状態よりもソイルや大磯砂などの底床やろ材などに定着したほうが繁殖しやすいとされています。

よってしっかりとバクテリアの住処を作ってあげましょう。

メダカのバクテリアを上手に定着させるには?

濾過バクテリアはツルツルした場所よりも多孔質なものに多く定着して増えていきます。

よってバクテリアを上手に定着させるには多孔質なものを選ぶほど良いということになります。

例えば、底床選びに対しても大磯砂や田砂、ソイルなど様々なものが販売されています。

どの底床でもメダカを育てることはできますが、大磯砂などに比べるとソイルや赤玉土などの方が多孔質でバクテリアが定着しやすいと言われています。

またソイルの中にはバクテリア定着済みのものもありますので、そのようなものを使用するとスムーズにバクテリアが繁殖しやすいメリットもあります。

ここまでバクテリアの自然発生からバクテリアをしっかり定着させて増やす方法をご紹介してきました。

この方法をしっかり実践していただければ、バクテリアは間違いなく増えてくれます。

しかし、バクテリアがしっかり増えるまでの期間にはメダカが死んでしまったり、水質が悪化してしまうなどのリスクはつきまとうものです。

そのリスク期間をできるだけ短くするためには、バクテリアの投入も効果的です。

バクテリアが全く存在しない0から100にするよりもバクテリアを投入することで50くらいからスタートして100にする方が断然水が安定するまでの期間が短くなります。

そのため多くのアクアリストが市販のバクテリアを使い、水槽の立ち上げを行なっているのです。

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メダカのバクテリアの増やし方まとめ

  • メダカに有益なバクテリアは自然発生するが、そのためにはそれなりの条件と期間が必要となってくる。
  • メダカのフンはバクテリアにとって最高の餌となるが、バクテリアの働きとのバランスが大切で少なすぎても多すぎても問題が起こる。
  • バクテリアを増やすにはバクテリアが住みやすい環境を維持してあげることが大切。
  • バクテリアは多孔質な物質に定着しやすいため、ろ材や底床もバクテリアの住処に向いたものを選ぶと増やしやすい。
  • バクテリアはデリケートな生き物なので、カルキや環境の急激な変化でダメージを受けやすい。
  • バクテリアがしっかり繁殖するまでの期間をどれだけ短くできるかが、メダカの全滅や水質悪化を防ぐコツとなる。

今回はメダカに有益なバクテリアの増やし方についてご紹介しました。皆様のメダカ飼育の参考にしていただけると幸いです。

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  • この記事を書いた人
マサ

マサ

25年以上のアクアリウム経験から得た知識を多くのアクアリストに発信しています。2006年から運営しているブログは気がつけば2000万人以上の方に読んで頂いております。私の経験と知識が皆様の水槽管理のお役に立てれば幸いです。これからも有益な情報を発信していきますのでお時間がありましたらお付き合いください。

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