瓶でメダカを飼うことができる?
ペットボトルでメダカを飼うこともできる?
メダカのボトルアクアリウム・ボトリウムとは?
メダカのボトリウム 作り方と注意点は?
こんなメダカのボトルアクアリウムについてご紹介いたします。
瓶でメダカを飼うことができる?
メダカは金魚のように大きくならないうえ、酸欠にも強く丈夫な魚ですので瓶などの容器でも飼育することは可能です。
しかし、メダカがいくら丈夫だといっても、ただ瓶に水とメダカだけを入れて飼えばいいと言うわけではありません。
そのような環境ではすぐにメダカの元気がなくなってしまいます。
「少ない水量で飼育できる」ことと「劣悪な環境で飼育できる」こととは意味合いが違ってきます。
メダカにとって暮らしやすい環境を整え、環境維持のための世話をしてあげることでメダカは元気に育つことができます。
このように瓶などの容器に水生生物の生育環境を整えて飼育する方法を「ボトルアクアリウム」と呼びます。
ペットボトルでメダカを飼うこともできる?
瓶などの小さな容器でもメダカの飼育はできる。
それならペットボトルでもメダカを飼うことはできるのでしょうか。
結論から言いますとペットボトルでも飼育はできますがおすすめできません。
ペットボトル飼育の最大のメリットは容器にお金がかからないことです。
飲み終えたペットボトルを加工して容器にすればよいので容器代がかかりません。
また2リットルのペットボトルを使えば水量も問題ありません。
こう聞くとペットボトルでメダカを飼育しても良さそうに感じます。
しかし、ペットボトル飼育はメリット以上にデメリットが大きいのでメダカをペットボトルで飼育する事はおすすめできません。
ペットボトル飼育のデメリットには次のようなものが挙げられます。
- 見た目が良くない
- 容器の強度が弱い
- 生育環境の維持が難しい
- 間口が狭いので世話がしにくい
- 長期飼育に向かない
ペットボトルは単純に見た目が良くありません。
ガラス瓶などのようなしっかりした容器と比べるとペットボトル容器は見劣りしてしまいます。
メダカ飼育をインテリアとしておしゃれに楽しみたいのでしたら、やはり容器の美しさも大切です。
強度が弱いのも難点です。
ペットボトルは温度変化などにより劣化してしまいます。
特に耐熱性が低く、直射日光に長時間さらされると変形します。
また、ペットボトルなどのプラスチック容器が劣化すると黄色く変色したり、脆くなって割れたりします。
一方、ガラス製の瓶ならば変色することはありませんし、大きな温度変化を急激に与えなければ破損することもありません。
ペットボトル容器はとても薄く軽く作られています。
持ち運びには便利ですが、保温性はほぼありません。
そのため、内部の水温が変化しやすく、生育に適した環境の維持が難しいのも大きなデメリットとなります。
このようにペットボトルは、容器としての耐久性が低く、生育環境の維持も難しいので、生体の長期飼育には不向きです。
せっかくメダカの生育環境を整えても、すぐに環境が崩れてメダカが体調を崩してしまうようでは意味がありません。
ガラス製の瓶など長くメダカ飼育を楽しめる容器を選ぶことをおすすめします。
メダカのボトルアクアリウム・ボトリウムとは
メダカのボトルアクアリウム・ボトリウムとはどのようなものなのでしょうか。
ガラス瓶などを指す「ボトル」と、「アクアリウム」を繋げて作られた言葉が「ボトルアクアリウム」です。
短く「ボトリウム」と呼ぶこともあります。
アクアリウムは水生生物の飼育設備のことを指します。
つまりボトル(ガラス瓶等)を飼育設備として使う飼育方法をボトルアクアリウムと呼びます。
ボトルアクアリウム(ボトリウム)には次のようなメリットがあります。
- 初心者でも始めやすい
- 設備をそろえる費用が安い
- インテリアとして使える
- 水量が少ないので日々の世話が簡単
- しっかり世話をすれば長期間楽しめる
ボトルアクアリウム(ボトリウム)は、難しい設備が不要なので、初心者でも始めやすいアクアリウムです。
水槽や濾過器が必要な本格的なアクアリウムに比べて、費用が圧倒的に安いのも大きなメリットです。
容器は100均に売ってるガラス容器やプラスチック容器でもいいですし、お気に入りのおしゃれなガラス瓶などを使っても良いでしょう。
容器の他には、濾過器などの周辺装置はほとんど必要ありません。
強いて言えばライトくらいです。
ボトルアクアリウムを照らすライトはメダカや水草を健康的に育てるための太陽の役割をしますので必ず設置してあげましょう。
このように、必要な設備がほとんど無く、とても少額で始められるのがボトルアクアリウム(ボトリウム)の魅力です。
好きなボトルを使って作り出した水景は、インテリアとしてもバッチリ。
容器が小さいので様々な場所に置いて楽しむことができます。
また、メンテナンスが比較的簡単なことも嬉しいポイントです。
環境が整ったボトルアクアリウム(ボトリウム)なら、週1回ほどの水換えと生体のフンの掃除などで十分に長期維持が可能です。
ただし、あまりに容器が小さすぎたり、容器に対して生体の数が多すぎたりするとメンテナンスの難易度が上がるので注意しましょう。
適切な大きさの容器で適切な生体数ならメンテナンスは大変にはなりません。
そして、メンテナンスをしっかりしていれば、長期的に楽しめるのもボトルアクアリウム(ボトリウム)の良いところ。
前述したペットボトルは長期育成に不向きでしたが、しっかりした容器を使ったボトルアクアリウム(ボトリウム)は、適切な管理を行うことで、長期間メダカなどの生体の育成を楽しむことができます。
ボトルアクアリウム(ボトリウム)のメリットが分かったところで、メダカのボトルアクアリウム(ボトリウム)の作り方についてご説明いたします。
まずは必要な材料を用意します。
- 容器(ボトル)
- 底砂
- 水草
- 照明(ライト)
最低限この4つを用意します。
まずは容器です。
今回はメダカを飼育するボトルアクアリウム(ボトリウム)ですので、次のような条件に当てはまる容器が好ましいです。
- 水が1リットル以上入る
- 開口部が広い
- 透明で丈夫
最低でも水は1リットル以上入る容器を選びましょう。
もっと少ない水量でも飼育できなくはないですが、飼育難易度がかなり高くなるのでおすすめできません。
水質の安定と水温の安定は水量に比例するということを覚えておきましょう。
必要な水量は飼育するメダカの数によって決まります。
まずはメダカ1匹に対して1リットルの水量を考えておきましょう。
開口部が広い容器はメンテナンスや生体の出し入れがしやすいのでおすすめです。
ボトルアクアリウム(ボトリウム)はボトル内の水景を楽しむインテリアとしての側面があるので、透明度が高く中身が見やすい容器が適しています。
容器が決まったら、底砂をボトル内に敷いて水を注ぎ、水草を入れます。
水草の種類によっては水草を植栽してから静かに水を張るようにした方が植えやすいものもあります。
底砂はメダカ用の底砂や水草用のソイルなどを使うと良いでしょう。
その後、ライトを設置すればボトルアクアリウムの完成です。
ボトルアクアリウムを立ち上げてすぐの頃はなかなか水質が安定しませんのですぐにメダカを入れないようにします。
1週間ほど水換えをしながら水質が安定するのを待ち、メダカを投入しましょう。
好みの場所に飾りながら、メダカ飼育を楽しみましょう。
メダカのボトリウムでの注意点
メダカのボトルアクアリウム(ボトリウム)を楽しむ上で押さえておきたい注意点があります。
それは次の5つです。
- 生体を入れすぎない。
- 餌の食べ残しはすぐ取り除く。
- 水換えを定期的に行う。
- 直射日光に当てない。
- 照明は必ず設置する。
メダカのボトルアクアリウム(ボトリウム)の注意点のほとんどが、「水量の少なさ」に関係しています。
水量が少ないので、たくさんの生体は飼育できません。
容器の容量にもよりますが、メダカは2~3匹くらいまで。他にミナミヌマエビなどの掃除要員が1匹。このくらいが無理なく飼育できる生体の数です。
多すぎる生体数は酸欠や水質悪化の原因になるので避けましょう。
餌の食べ残しはすぐ掃除するようにします。
餌を与えて10分経っても餌が残っていたら取り除いてください。
食べ残しの放置は水質悪化を招きますし、水の中が栄養過多になり、コケがはえやすくなります。
餌の食べ残しの除去やメダカのフン掃除には水槽用スポイトが扱いやすくおすすめです。
週に1回ほどの定期的な水換えも、メダカの健康と水質の維持に欠かせません。
水を換えるときは、全水量の1/3ほどを換えるようにします。
多すぎる水換えは水質を大きく変化させ、生体の負担になりますので注意してください。
また、夏場などは水分が蒸発して水量が減るので、減った分足し水をします。
ペットボトルなどに水を汲んでカルキを抜いておくと、いつでも水換えと足し水に使えるので便利ですよ。
生体の生育に光量は欠かせませんが、なるべく直射日光に当てないようにしましょう。
コケの発生や急激な水温上昇の原因となるので、カーテン越しの日光を当ててあげたり、アクアリウム用の照明で灯りを当ててあげるようにします。
容器内にコケが発生したら、小さく切ったメラニンスポンジなどでこまめに掃除します。
ボトル内の環境を維持して、メダカを健康に飼育するためにも、これらの注意点はしっかり押さえておきましょう。
メダカのボトルアクアリウムまとめ
- ガラス瓶などでもメダカは飼育できる
- ペットボトル飼育はデメリットが多いので適さない
- メダカのボトルアクアリウム(ボトリウム)は初心者でも手軽に始めやすい
- 水景を楽しむボトルアクアリウム(ボトリウム)はインテリアにもなる
- 少ない水量でも注意点を守れば長期間の飼育が可能
今回はメダカのボトルアクアリウムについてご紹介しました。皆様のメダカ飼育の参考にしていただけると幸いです。