メダカの産卵を誘発させる条件と方法とは?
メダカの産卵の前兆や兆候とは?
メダカの産卵を促進しやすい環境とは?
メダカの産卵と水質には関係がある?
こんなメダカの産卵の誘発と前兆に関する疑問についてご紹介いたします。
目次
メダカの産卵を誘発させる条件と方法とは?
メダカの産卵を誘発させるにはオスとメスの繁殖行動を起こさせなければなりません。
その為、メダカの産卵を誘発させる条件とは繁殖行動を起こさせる条件とも言えます。
その条件とは
- 水温が20℃以上で安定している。
- 日照時間が13時間以上ある。
- 成熟したオスとメスが揃っている。
などが挙げられます。
メダカの産卵の適温
メダカの産卵に最適な水温は20℃〜26℃前後と言われています。
その中でも23℃を超えるあたりの水温が最も産卵が活発になりやすい適温です。
メダカの産卵と日照時間の関係
メダカに限らず多くの生物は日照時間の変化で季節を感じ取ると言われています。
よって日照時間を伸ばすことでメダカが春を感じ取り産卵をするようになります。
このような条件が揃っている事が確認出来たら、いつもより少し多めの水換えを行うなどして刺激を与える事で産卵を誘発させる事が出来ます。
自然の中では春を迎える3月下旬や4月頃からメダカの産卵が始まります。
屋外飼育では産卵を誘発する条件が春になると自然に整うので、メダカが繁殖を始めるようになります。
ただ、室内飼育では屋外とは違い、メダカを繁殖させるためには飼育者が条件を整えてあげる必要があります。
メダカの産卵の前兆や兆候とは?
メダカの産卵の前兆はオスのメダカがお気に入りのメスを見つけるとその後メスの後を追い回すようになります。
そのうちオスがメスを追い越しながら身を震わせて泳ぎ、ひるがえっては戻るような動作を繰り返します。
このような行動の後、ペアリングが上手くいくとやがてオスは長いヒレでメスを支えるようにして体を擦り合わせてメスの産卵を促します。
メダカの産卵の前兆はこのような行動が見られますが、メダカの産卵は明け方に行われる事が多いため、飼育者が産卵の前兆を確認する事は少ないでしょう。
ほとんどの飼育者は「気がついたらメダカのお腹に卵が・・・」なんて事が多いものです。
また、産卵の前兆の前には産卵の兆候も見られるようになります。
卵を抱えたメスのメダカのお腹がパンパンになり、泳ぎ方がなんだかいつもと違う。
水草などの物陰に隠れてじっとしていることが多いなどの行動が見られたら産卵の兆候とも言えます。
ただ、メダカのお腹がパンパンになること=産卵とは限らず、問題が起きている場合もありますので注意が必要です。
メダカの産卵を促進しやすい環境とは?
メダカのメスがお腹に卵を抱えて産卵の準備が出来たら、産卵を促進しやすい環境を整えてあげましょう。
- 産卵床を用意する
- 水草や浮草などの隠れ家となるものを増やす
- メダカが怯えるような混泳魚は別水槽に移動させる
- 産卵促進剤を投与する
などが挙げられます。
メダカは水草などの影に卵を産み付ける習性がありますので、産卵床となるものを入れてあげることでメスのメダカが安心して卵を産めるようになります。
産卵床には市販の人工産卵床や細かい葉の水草などがおすすめです。
どちらを使用しても問題ありませんので、飼育者の好みで選ぶと良いでしょう。
人工の産卵床は卵を産みつけさせる事に特化した作りになっていますので、卵の採取には非常に適しています。
水草や浮き草は人工の産卵床ほど扱いやすくはないですが、水を浄化してくれたり、酸素を供給してくれるなどのメリットもあります。
さらに水草を多めに入れることで卵を抱えたメスのメダカの隠れ家となり、ストレスを軽減させる効果も見込めます。
また、産卵後や卵の孵化後にも卵や稚魚の隠れ家となるため繁殖の成功率を高めてくれるとも言えます。
隠れ家を作る事に並行して、メダカが怯えるような混泳魚を別の水槽に移動させておくことも大切です。
混泳魚の種類によっては卵や稚魚を食べてしまうものもいますので、メダカの繁殖を行う時には特に注意しなければなりません。
メダカの産卵の準備が整って、いつでも産卵ができる状態になったら産卵促進剤の投与も効果的です。
「産卵促進剤の投与」なんて書き方をすると、なんだかやばい薬?なんて思われてしまうかもしれませんね。
産卵促進剤とは薬というよりもメダカの産卵に有効な栄養素を補うものです。
また、販売元もアクアリウムをやっている人なら知らない人はいないとも言えるほど有名な大手メーカーテトラ社ですので、その点でも安心です。
テトラ (Tetra) メダカ産卵繁殖用水つくリ
- ヨウ素が産卵繁殖に適した水に調整
- 水道水に不足するビタミンB群や各種ミネラルを補給
- 8種のビタミン・ミネラルを含有(ビタミンB2,B3,B5,B6,B7,B12,マグネシウム、ヨウ素など)
水道水を自然環境水に近づけ、メダカの育成に適した水に調整します。
Amazonでも246件のレビューがあるなか、4.2の高評価を得ている商品です。(2023年2月現在データより)
多くの方のレビューを見てみれば、その効果も納得ですね。
その中でもいくつかのレビューをご紹介いたします。
レビュー1
なかなか産卵しないな...という時に入れると、翌日産卵してた!ということがけっこうあります。水換えの度に入れるとすぐなくなってしまうので、産卵開始させたい時など限定的に使ってます。また次もリピすると思います。
レビュー2
このアイテムは、直接産卵を促すというよりは、繁殖活動を活発にさせる補助剤という認識のほうが良いかもしれません。特に、室内飼育で陥りがちな紫外線不足によるヨウ素の生成不足をある程度補えるので、メカニズムと使い方さえ解っていれば大変心強いアイテムになります。また、メスは良いペアに恵まれないとすぐ過抱卵になってしまいがちなので、その予防としても効果的ですね
レビュー3
室内でメダカ飼ってます。毎晩これを各水槽にちょろちょろと入れています。卵も良く産みますし、水もピカピカを維持してますね。黄緑色ですが、すぐに透明な水になります。このような高評価レビューがたくさんあることも産卵促進剤が良いものである根拠でもあります。
メダカの産卵と水質には関係がある?
先にご紹介しました水温や日照時間などに比べるとメダカの産卵要素としては目立ちにくいですが、実は水質もメダカの産卵に大きな影響を与えています。
自然の中や屋外ビオトープでは目には見えにくい多くの微生物がメダカの生息環境で生存しています。
それら多くの微生物はメダカの餌となり、水質の変化にも大きく影響を与えます。
環境の悪化が起これば、微生物は水質を悪化させる働きをすることもあります。
水質の悪化はメダカの健康状態に大きな影響を与えるため、結果的に産卵にも影響を与えます。
逆に水質が良ければ、メダカは健康的に育ち、餌喰いもよくなるため産卵も促進されます。
また、メダカの餌をしっかり与えていれば産卵にとって必要な栄養はある程度補えますが、微生物をたくさん食べているメダカには敵わないこともあります。
微生物はメダカの餌となり、豊富な栄養を補ってくれる万能食と言えます。
そのようなことが屋外ビオトープの方がメダカが産卵しやすいなどと言われる理由の一つでもあります。
よってメダカを産卵させる条件が揃っていても室内飼育などで、なかなか産卵しない時には栄養を補うという面で産卵促進剤などの使用も効果的なのです。
メダカの産卵条件まとめ
- メダカの産卵を誘発させる条件とは水温が20℃以上で安定している。日照時間が13時間以上ある。成熟したオスとメスが揃っている。などが挙げられる。
- メダカの産卵の前兆はオスのメダカがお気に入りのメスを見つけるとその後メスの後を追い回すなどの行動が見られる。
- メダカの産卵は明け方に行われることが多いため、メダカの産卵の前兆や兆候を飼育者が見つけるのは難しいこともある。
- メダカの産卵を促進させるには、産卵床を用意する。水草や浮草などの隠れ家となるものを増やす。メダカが怯えるような混泳魚は別水槽に移動させる。などの環境整備も大事。
- メダカの産卵を促進させるためには栄養豊富で良質な水質を維持することも大切。
- 産卵促進剤を入れることでメダカの産卵をさらに活発にすることができる。
今回はメダカの産卵の誘発と前兆に関する疑問についてご紹介しました。皆様のメダカの産卵の参考にしていただけると幸いです。