メダカが産卵し、待望のメダカの赤ちゃん・針子が産まれても気がつくとなんだか数が減っている。
なぜ針子が死んでしまうのか?
稚魚の生存率を高めるにはどうしたらいいか?
稚魚の成長スピードを高めるにはどうしたらいいのか?
こんなメダカの稚魚が死ぬ理由や生存率に関わる問題点についてご紹介致します。
メダカの針子についてはこちらのまとめ記事をご覧ください。
メダカの稚魚・針子が死んでしまう
メダカ飼育では稚魚の時期を乗り越えることが一番難しいと言われており、その中でも針子と呼ばれる産まれてから2週間くらいまでの時期は特に注意が必要な時期です。
メダカの稚魚・針子が死んでしまう原因の多くは「食べられてしまう」・「餌不足」・「過酷な飼育環境」の3つです。
これら三大要因の対策をしっかり行えばメダカの稚魚の生存率は飛躍的にアップします。
メダカの稚魚の生存率を高めるには
メダカの稚魚の生存率を高めるには、メダカの稚魚が食べられないように稚魚専用の容器を用意することです。
親メダカや他の生物から稚魚を隔離することで捕食されてしまう問題は解決できます。
ただ、屋外飼育では稚魚専用に用意した容器に捕食者が侵入してくることがありますので注意しましょう。
その捕食者の代表的な例がヤゴとボウフラです。
ヤゴもボウフラも親が水中に卵を産み付けることで侵入してきますので、トンボや蚊が卵を産めないようにネットなどを張っておくといいかもしれません。
メダカの稚魚のエサ不足解消
メダカの稚魚専用の容器を用意して食べらないようにしっかり管理しているのに数日すると稚魚の数が減ってしまっていることがあります。
その原因の多くはエサをしっかり食べられていないことによる餌不足(餓死)です。
屋外のビオトープなどで生まれた稚魚はそこに生息している微生物やプランクトンなどを食べることによって成長できますが、屋内飼育や隔離飼育ではプランクトンの発生が少なく、餌不足になってしまうことも多々あります。
理想は微生物や藻などが多く存在する環境で、それらを食べながら稚魚用のエサも与えることで生存率を飛躍的に高めるうえ、成長スピードを早めることもできます。
稚魚がなかなか成長しない、成長スピードが遅い、挙句の果てには全滅なんてことになってしまう場合には稚魚がしっかり餌にありつけていない「餌不足」を疑うべきです。
生まれたばかりのメダカの稚魚は針子と呼ばれるように針の先ほどくらい小さく目視で確認するのも難しいのですが、お腹に栄養を貯め込んだ袋を抱えています。
この袋はヨークサックと呼ばれ、ヨークサックの中の栄養を吸収して成長しているのでこの袋が無くなる2、3日はエサを与える必要はありません。
とよく言われますが、この時期は非常に栄養を必要とする時期であり、ヨークサックの栄養が尽きたらすぐに餌にありつけるようにしておかなければなりません。
よってまだ食べるか食べないか解らない時期でも早め早めにエサを与えるようにするといいでしょう。
メダカの稚魚に親メダカと同じ餌を与えると口が小さいために食べられていない場合があります。
エサを与えれば寄ってきて突くような仕草を見せているので安心してしまうかもしれませんが、稚魚がしっかり食べられるようにすり潰して粉末状にしてから与えるようにしましょう。
ただ、このエサをすり潰して与える方法には賛否両論あり、中途半端な大きさのエサは稚魚が食した際に詰まらせて死んでしまうという考え方もあるようです。
事実確認をしたわけではありませんので何とも言えませんが、不安要素は取り除きたいという方は稚魚専用のエサを与えるようにしたほうがいいかもしれません。
稚魚専用のエサもいろいろと販売されていますので稚魚用のエサを与えれば間違いありません。
メダカの稚魚の成長速度を上げる
メダカの稚魚の成長速度を上げることは、メダカが元気に成長することですので必然的に生存率もアップするものです。
では、どうすれば稚魚の成長速度を上げることが出来るのでしょう。
メダカの稚魚の成長スピードが飛躍的に変わった事例をもとに考えていきましょう。
以前、室内飼育でメダカの稚魚を育てていた際、そこそこ成長はするものの成長速度や生存率に少々不安要素がありました。
そこで屋外飼育に切り替え、ビオトープを作成し、グリーンウォーターの中でメダカの繁殖、稚魚の飼育を行うと室内飼育時に比べて飛躍的に成長速度は早まり、大きく成長しました。
これは、グリーンウォーターの素となる植物プランクトンを稚魚が餌としていたためで、常に周りにエサがある状態が稚魚の成長速度を早めた理由です。
さらに太陽の光を浴びることもメダカの体を形成するうえで必要な要素となっているようです。
それでは室内飼育でもエサを切らさないように常にエサをたくさん入れておけばいいのかというとそうでもありません。
人工飼料は水の中に長時間停滞していると徐々に腐敗がはじまります。
餌の腐敗は即、水質の悪化に直結しますので避けなければなりません。
水質の悪化はメダカの稚魚が死んでしまう要因でも挙げた「過酷な飼育環境」を作り上げてしまうからです。
人工飼料に比べ、天然の植物プランクトンは水中で腐敗することはなく、逆に光合成を行い、水質の浄化に一役かっているのです。
メダカの餌になり、水質の浄化もしてくれる。植物プランクトンは理想的な稚魚のエサと言えるでしょう。
そんな植物プランクトンも実は素が市販されており、簡単にグリーンウォーターを作ることができるのです。
グリーンウォーターの素や微生物の素などを上手く活用して稚魚の生存率アップ、成長速度アップに挑戦してみてください。
メダカの稚魚が死んでしまう原因まとめ
- メダカの稚魚が死んでしまう原因の多くは食べられてしまう・餌不足・過酷な飼育環境の3つ
- 稚魚は親メダカから隔離することで生存率を高められる。
- ヤゴやボウフラなどの捕食者にも気を付ける。
- 餌は早め早めに与え始める。
- 稚魚用の餌を用意して与える。
- 水中の微生物が稚魚の成長スピードを高める。
- 屋外飼育の方が稚魚の餌を確保しやすい。
今回はメダカの稚魚・針子が死んでしまう原因と生存率を高める方法をご紹介しました。皆様のメダカ飼育の参考にしていただければ幸いです。