
メダカ水槽の水換え方法を知りたい。
聞いたり調べたりすると水換えのやり方が人それぞれ違うのは何故?
飼育スタイルの違いによって水換え方法も変わる?
メダカ水槽の水換え方法はどのように決めれば良いのか?
メダカの水の変え方は何が正解?
メダカの水の交換にポンプを使うメリットは?
グリーンウォーターの水換えってどうする?
こんなメダカの水換え方法に対する疑問にお答えします。
目次
メダカの水換えのやり方が違うのは何故?
メダカの水換え方法を調べてみると沢山の方法があり、それこそ十人十色です。
なぜ人それぞれに水換え方法が違うのか?
それはメダカの飼育スタイルが多種多様であり、室内で育てることも屋外で育てることもできるからでしょう。
ゆっくりのんびり自然に任せて育てる方法もあれば繁殖目的で育てる方法もある。
それこそそれぞれの飼育スタイルに合わせた水換え方法があるといっても良いでしょう。
また、メダカの環境適応能力の高さが水換え方法の違いにも繋がっています。
言い方が悪いかもしれませんが、ある程度雑に扱ってもすぐに死んでしまうことがないと思われがちなのかもしれません。
水換え方法の違いには色々な理由がありますが、水換えの目的と要点さえ押さえておけば方法には自由度があると言えるかもしれません。
飼育スタイルの違いによるメダカの水換え方法
飼育スタイルが違うとどのように水換え方法が変わるのか?
簡単な例を挙げてみましょう。
- 屋外飼育ビオトープに水生植物を沢山植え、自然の小川の一部を切り取ったような飼育スタイルでメダカの数は数匹程度。
- 屋外飼育プラ舟や発泡スチロールでの簡易飼育。メダカのみで繁殖を目的としているためメダカの数はそこそこ多めで餌もしっかり与えている。
- 室内での水槽飼育。濾過フィルターを設置して金魚藻を少量入れている。メダカはそこそこ多め。
このような飼育スタイルがあったとしたらそれぞれに水換えの方法は異なるはずです。
まず、屋外ビオトープ飼育スタイルでは植物の水質浄化能力が最大限に発揮されているため有害物質はほとんど溜まらないはずです。
そうなると水換えはほとんどしなくても足し水程度でメダカは元気に成長します。
これが一番自然の環境に近い飼育スタイルです。
次の繁殖を目的とした飼育スタイルでは土や水草などもほとんど入れない事が多いため水質を浄化してくれるものがありません。
さらに餌の量も多いため水を汚す要素が多くなります。
このような場合には汲み置きした予備タンクを用意してメダカを移動させる方法などがあります。
一番大掛かりな水換えが行われます。
室内水槽飼育の場合には金魚藻などを多少入れているので水質浄化能力が期待できるように思われがちですが、実は室内で生物の浄化サイクルを作り上げるには豊富な知識と技術が必要となってきます。
その大きな理由は太陽光を利用できないことです。
室内では太陽光を利用できないため微生物の繁殖が屋外飼育とは比較になりません。
よって生物の力による水質浄化はほとんど期待できないのです。
※ネイチャーアクアリウムの知識と設備があれば可能です。
濾過フィルターを回すことにより物理的に大きなゴミを取り除くことはできますが、亜硝酸や硝酸塩のような有害物質は溜まっていく一方です。
よって室内飼育はどのような飼育スタイルよりも一番水換え頻度を高めにしてしっかりとした水換えを行わなければなりません。
このように飼育スタイルによって水換え方法は変わってきますが、水換えをする目的と注意点はどの飼育スタイルでも同じですのでその点をしっかり抑えることで水換え方法を決めることができます。
メダカの水の変え方は何が正解か?
メダカの水換えを行う目的はメダカに有害な物質を排出するためです。
※メダカに有害な物質とは排泄物や餌の食べ残し、生体の死骸などから生成されるアンモニアや亜硝酸、硝酸塩など。
水換えを大量にすればこれら有害物質は排出され、水の透明度も上がるので水が綺麗になったように感じるものです。
しかし、水換えには気をつけなければいけない点があります。
- pH急変によるメダカのダメージを抑える。
- 水温の変化によるメダカのダメージを抑える。
- 濾過バクテリアにダメージを与えない。
これらを無視して大量の水換えを行なっているとメダカがぽっくりと死んでしまったり、すぐに水が汚れてコケが生えてしまうなどの問題が発生しやすくなります。
よってメダカの飼育水の全部交換はお勧めできません。
メダカの飼育水の全部交換のリスクについては下記記事をご覧ください。
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メダカやバクテリアにとっては大量の水換えは好ましくない。
アンモニアや亜硝酸、硝酸塩などの有害物質を除去するためにはしっかりと水換えをした方が良い。
この双方の条件を上手く満たしつつ水換えを行なっていくことが正しい水換えと言えます。
水中の有害物質の蓄積が多ければそれだけ短期間で多めの水換えをしなければなりません。
しかし、逆に有害物質の蓄積が少なければ水換えはほとんどしなくて済むということです。
気温が高くなればメダカの活性が高まり餌を良く食べるようになります。
水温が高くなればそれだけ水も早く汚れやすくなりますので水換えの頻度や量も多くなるものです。
このような点が水換えの頻度を決める要素となってきます。
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メダカの飼育環境の変化を抑えつつ、しっかりと有害物質を除去するのに効率の良い水換え方法とは底の方に溜まった汚れを吸い出すように水換えを行う方法です。
メダカが生活している水の中では水面に近いほど水質は良く、底に行くほど水質は悪くなります。
その理由は有機物が沈澱し、底の方で徐々に分解されていくため有害物質が底の方に蓄積されているからです。
メダカの水換えや掃除をする時には水をかき混ぜずに底の方から吸い出すように排水するようにすることで蓄積された有害物質を効率よく排出できます。
メダカの水の交換にポンプを使うメリット
底の方の水を効率よく吸い出すアイテムが水換えポンプです。
水槽クリーナーなどとも言われています。
アンモニアや亜硝酸、硝酸塩と言った有害物質は沈澱した有機物の分解により作り出されますので、底に溜まった有機物を効率よく排出できるポンプは水換えにとって必要不可欠な道具だと言えます。
ポンプで有機物や有害物質を排出し、減った分の新しい水を足すことで環境変化を最小限に抑えた水換えができます。
水を足す際にはカルキ抜きを使い水道水の塩素を除去することと水温の調整を行い水温変化を抑えることも忘れないようにしましょう。


メダカのグリーンウォーター水換え方法
メダカをグリーンウォーターで飼育している場合には水換えはどうしたらよいのか?
水換えをしたらグリーンウォーターが薄くなってしまうので水換えをしない方が良いのか?
メダカをグリーンウォーターで飼育しているとこんな水換えの疑問が出るものです。
もちろんグリーンウォーターでも水換えは必要です。
グリーンウォーターであっても水は汚れていきますので通常の水換え同様に有害物質を排出しなければなりません。
また、グリーンウォーターは条件が良ければ植物プランクトンが増え、徐々に濃くなっていきます。
あまり濃くなりすぎるとメダカの酸欠が起こる場合があるため濃度管理の面でも水換えは必要不可欠です。
グリーンウォーターを構成している植物プランクトンは夜間になると光合成を止めて呼吸のみとなるため植物プランクトンの数が多いグリーンウォーターは酸欠に注意が必要です。
メダカの水換え方法の決め方まとめ
- メダカの水換え方法は十人十色。
- メダカの飼育スタイルによって水換え方法は変わる。
- 水換え方法は違えども水換えの目的と注意点は同じ。
- 水換えの目的をしっかり理解して効率の良い水換えを行うことが必要。
- 間違った水換えを行うとメダカがポツポツと死んでしまったりコケが生えやすい環境になる。
- 有害物質は底に溜まりやすいので底の方の水を吸い出すように排水する水換えが良い。
- ポンプを使うことで効率の良い水換えができる。
- 水温が低くメダカの活性が悪いときには水換えはしない。
- グリーンウォーターでも水換えは必要。
- グリーンウォーターの濃度管理を目的とした水換えも必要。
今回はメダカの水換え方法の決め方についてご紹介しました。皆様のメダカ飼育の参考にしていただけると幸いです。