メダカを飼うのに酸素ポンプは必ず必要なのか?
メダカを酸素ポンプなしで飼うコツとは?
メダカを酸素ポンプなしで飼う時の注意点は?
こんなメダカの飼い方の中でポンプなしで飼育するコツについてご紹介いたします。
メダカを飼うのに酸素ポンプは必ず必要なのか?
メダカを飼う際にはエアレーション、いわゆる「ブクブク」と呼ばれる設備が一般的に使われます。
ただ、メダカを飼うために、そのような酸素ポンプが必ず必要なわけではありません。
なぜなら、メダカは酸素が少ない環境でも生きていける特性を持っているからです。
メダカの飼育環境や飼育者のスタイルによっては酸素ポンプを使わずにメダカを飼いたいと思うこともあるかもしれません。
そのような場合のために、酸素ポンプを使わずにメダカを飼うためのコツや注意すべき点について詳しくご紹介いたします。
まず初めに、酸素ポンプを使わずにメダカを飼うためには
- 酸素ポンプをなぜ使っているのか。
- 酸素ポンプの役割とはなんなのか。
をしっかりと理解しておく事が大切です。
その事を理解しつつ、メダカが生きていくために必要なものを酸素ポンプ以外で補ってあげれば良いのです。
酸素ポンプをなぜ使っているのか
メダカの飼育者が酸素ポンプを使っている理由は、水中に酸素を供給するためです。
メダカは水中の酸素を使う事で水中で呼吸をすることができます。
よって酸素ポンプを使って酸素を水中に送ってあげる事で、メダカが健康的に育つ事ができます。
ただ、先にも述べましたようにメダカはそれほどたくさんの酸素を必要とする魚ではないため、飼い方によっては酸素ポンプを必要としないのです。
酸素ポンプの役割とは
「酸素ポンプの役割とは?」と言われても酸素を供給することじゃないの?と思われるかもしれません。
確かに酸素ポンプの一番の目的は酸素を供給することですが、その裏には他にも役割が隠れています。
酸素ポンプの役割とは
- 水流を作り水の澱みを減らす。
- 水中全体にムラなく酸素を行き渡らせる。
- 濾過バクテリアの活動を活発にする。
などが挙げられます。
酸素ポンプによって水が動く事で飼育環境に水流を作り水の澱みを減らすことができます。
飼育環境に水の澱みがあると、水質が悪化しやすく、コケなどが繁殖しやすくなってしまいます。
また、水中全体に酸素を行き渡らせる事で水中の水質や水温もムラをなくし、バランスの取れた環境を維持しやすくなります。
その結果、濾過バクテリアが活発に活動し、水質維持に大きく貢献してくれます。
このように酸素ポンプには酸素を供給する以外にも隠れた効果があるのです。
この事を理解したうえで酸素ポンプなしでメダカを飼う方法について考えていきましょう。
メダカを酸素ポンプなしで飼うコツとは?
酸素ポンプを使わずにメダカを飼う際の第一のコツとは
- 大きな容器でメダカを育てる。
- 水草や浮き草などの植物を育てる。
- 水換え頻度を高める。
などが挙げられます。
大きな容器でメダカを育てる
メダカを飼う容器が大きければ大きいほど、水量も必然的に多くなります。
水量が増える事で豊富な酸素が確保できるため、酸素ポンプがなくてもメダカが健康的に育ちやすくなります。
また、水面が広い容器を選ぶことも大切です。
同じ水量でも縦に細長い容器よりも横に広い容器の方が水面からの酸素を取り込みやすくなるためです。
水草や浮き草などの植物を育てる
水草や浮き草などは光合成を行い、水中に酸素を供給してくれます。
その結果、水草を育てているだけで、酸素が自然に供給される環境をつくることが可能になります。
また、水草や浮き草などの植物は成長する過程で水中の養分を吸収するため、水中の富栄養化を防ぎ、水質の安定にも貢献してくれます。
水換え頻度を高める
加えて、頻繁に水を交換することも重要なポイントです。
水換えをすることで酸素を補充し、水質を維持することができます。
水草や浮き草を育てていても水換えを怠ると水質は悪化しやすくなってしまいます。
水草が元気に育ち、濾過バクテリアもしっかり繁殖してくると生物ろ過が主体となり、水換えの頻度を減らすことが可能です。
よって水草が十分に成長するまでは、水換えによる水質管理が重要となります。
このように大きな容器でメダカを飼育し、植物を育て、水質維持に努めることでメダカを健康的に育てることができます。
メダカを酸素ポンプなしで育てるコツとは、メダカの飼育環境を自然に近いものにすることでもあります。
メダカを酸素ポンプなしで飼う時の注意点
酸素ポンプを使用せずにメダカを飼う際の注意点としては
- メダカの数を抑える。
- 餌のやり過ぎに注意する。
- 夏の高水温に注意する。
- 水換えの方法に注意する。
などが挙げられます。
メダカの数を抑える
メダカの数を適切に管理することで、酸素の供給と消費のバランスを維持することができます。
メダカの数が増えれば必要とする酸素の量も増えます。
また、メダカの数が増えるにつれて排泄物も増え、結果として水質の悪化を招きやすくなってしまいます。
そのため、酸素ポンプを使用しない飼育の場合には、適切な飼育数を保つことが重要なのです。
餌のやり過ぎに注意
エサを過剰に与えると餌の食べ残しが水質を悪化させる原因となるため、適切な量を与えるようにしましょう。
メダカを早く、大きく育てたい時には餌の量を増やす必要がありますが、そのような時には酸素ポンプを使用することをおすすめします。
また、餌をたくさん与える事でメダカの産卵数も増える傾向にあります。
その結果、メダカの稚魚が増え、稚魚の成長とともに飼育環境が手狭になってしまうこともあります。
メダカは繁殖が容易な魚であるため、将来的な飼育ビジョンも見据えたうえで飼育を行うことも大切です。
夏の高水温に注意
夏はメダカや植物などが元気に育つ時期でもあります。
しっかり日光に当ててあげることで植物も元気に成長するため、メダカ飼育において日当たりは欠かせません。
しかし、夏の直射日光は水温の上昇も招いてしまいます。
水温が上昇するごとに水中に溶け込める溶存酸素量も減少するため酸素不足が起こりやすくなる時期でもあります。
よって水温管理にも気を使わなければなりません。
水換えの方法に注意
メダカの水質維持には水換えが欠かせませんが、水換えの方法を間違えてしまうとメダカにストレスを与えてしまいます。
よって正しい水換えの方法や頻度を理解しておくことも大切です。
メダカの飼い方ポンプなしまとめ
- メダカを飼うために必ず酸素ポンプが必要なわけではないが、酸素ポンプの役割をしっかり理解しておくことが大切。
- メダカを酸素ポンプなしで飼うコツはメダカの数を抑え、水換えを定期的に行い、水草などの植物を育てること。
- メダカの飼育環境を自然に近い環境に保つ事が酸素ポンプを使わずにメダカを健康的に育てるコツでもある。
- 酸素ポンプを使わずにメダカを育てる時の注意点は、餌を与え過ぎない事や夏の水温上昇への対応などが挙げられる。