メダカの水槽掃除をエビがしてくれる?
メダカとエビは共存・混泳ができる?
メダカと一緒に飼えるエビとは?
メダカとエビの割合は?
こんなメダカの水槽掃除をしてくれるエビとの混泳についてご紹介いたします。
今回ご紹介しますエビの仲間は屋外でも飼育可能ですので、ビオトープなどでも参考にしてみてください。
目次
メダカの水槽掃除をエビがしてくれる?
自然界では掃除屋と呼ばれる生物が存在する事で生物の生態系が保たれています。
アクアリウムの世界でも、そんな水槽の掃除屋と呼ばれる生物が存在します。
水槽の掃除屋を混泳させるメリットは
- コケが大繁殖しにくくなる。
- 底床に餌の食べ残しなどが溜まりにくくなる。
- 水中での有機物の腐敗が減る。
- 水が臭いにくくなる。
- 水質が悪化しにくくなる。
などが挙げられます。
水槽の掃除をしてくれる生き物は多種多様で、貝類やメンテナンスフィッシュ、エビ類など多くの生き物が存在します。
そんな中、今回はメダカの水槽を掃除してくれるエビの仲間についてご紹介いたします。
メダカ水槽やビオトープを掃除してくれるエビとは、デトリタス食と呼ばれるエビです。
デトリタス食とはメダカの糞や餌の食べ残しなどを食べる事で水槽に溜まった有機物を分解する働きがあります。
アクアリウムでは飼育生物の排泄物、粘液などの分泌物、脱皮殻などが日々生じ、当然のことながらこれらは微生物の分解を受けつつデトリタスを生じる。デトリタスは放置しておくと水槽内を汚し、飼育生物の健康を害する原因になる。
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そんな生き物たちによって分解され、細かくなった有機物はバクテリアなどが分解しやすくなるため腐敗しにくくなります。
その結果、水槽内の水質が悪化しにくくなるのです。
水質が悪化しにくくなる、有機物が腐敗しにくくなるなどは結果的に水の臭いにも影響を与えます。
メダカとエビは共存・混泳ができる?
アクアリウムで貝類やエビ類などが水槽の掃除をしてくれる事はご理解頂けたと思います。
ここでもう一つ確認しておきたい事が、エビとメダカは共存(混泳)が出来るのか?ではないでしょうか。
いくらエビの仲間が水槽の掃除をしてくれても、メダカを襲って食べてしまうようなら、意味がありません。
メダカとエビがお互いにストレスなく共存でき、その上でエビが水槽の掃除をしてくれるのであれば、それは願ったり叶ったりでしょう。
ただ、水槽飼育できる全てのエビがメダカと共存出来るわけではありません。
エビの仲間でもメダカより遥かに大きなエビであればメダカを食べてしまう事もあります。
よってメダカと相性の良いエビを選ぶ事が大切です。
メダカと一緒に飼えるエビとは?
メダカと一緒に飼うことの出来るエビとはヤマトヌマエビやミナミヌマエビ、チェリーシュリンプなどです。
他にもヌマエビの仲間で何種類か混泳可能なエビもいますが、あまり知名度がなく、流通量が少ないため入手が困難なので、ここでは割愛させていただきます。
先にご紹介しましたヌマエビの仲間は非常に人気が高く、流通量も多いため容易に入手する事が可能です。
また、性格が温和なうえ、飼育も難しくないので初心者の方にもおすすめです。
大まかな特徴は皆同じですが、細かい特徴などもそれぞれに挙げてみましょう。
ヤマトヌマエビ
ヤマトヌマエビは、雑食性ですが、草食傾向の強い雑食なため水槽内のコケや餌の食べ残しなどを食べてくれる事で水槽を掃除してくれます。
また、水槽内(真水)では繁殖しないため増えすぎて困るような事もありません。
水槽の掃除能力はヌマエビの中では断トツです。
もし、コケの大繁殖などで困っている時には水槽に数匹入れてみると良いでしょう。
大きさはメスで5cm程度、オスで4cm程度まで成長します。
ミナミヌマエビ
ミナミヌマエビはヤマトヌマエビより少し小ぶりなヌマエビです。
よってコケや餌の食べ残しなどを食べる能力もヤマトヌマエビに比べると少々劣ります。
それでも数匹入れる事でハッキリと効果は期待できます。
また、見た目はヤマトヌマエビに似ていますが、水槽内で繁殖させる事が出来るのが、ヤマトヌマエビとの大きな違いの一つです。
よってメダカ飼育を行いながら、ミナミヌマエビの繁殖を楽しむ事も出来ます。
チェリーシュリンプ
チェリーシュリンプはどちらかと言うとミナミヌマエビに似た特徴を持つヌマエビです。
チェリーシュリンプの大きな魅力はその色合いです。
ヤマトヌマエビやミナミヌマエビが落ち着いた色合いなのに対してチェリーシュリンプは色鮮やかな種類が多い事で人気があります。
メダカとエビの割合は?
どのヌマエビを選ぶかは飼育者の好みでもありますが、実際に混泳させるとしたら、どの位の割合でエビを入れたら良いのでしょうか。
結論から申しますとメダカとエビの割合に特に決まりはありません。
ヌマエビをメインに育てたいのであればヌマエビを多めにし、メダカをメインに育てたいのであればメダカの割合を多めにすれば良いだけです。
もし、水槽の掃除を目的としてエビを入れるのであれば、下記を目安としてください。
- ヤマトヌマエビはミナミヌマエビより大きく、掃除能力が高いため少し少なめに入れる。
- ミナミヌマエビは1匹の能力よりも数で勝負派なので多めに入れる。
- 60cm水槽ならヤマトヌマエビ10匹、ミナミヌマエビ20匹位いれば水槽の掃除役としては問題ない。
- 水草の量を増やしたレイアウトであればさらに少し多めに入れても大丈夫。
このような条件を検討しながら投入数を決めてみてください。
注意点としましては、エビの数やメダカの数が増えすぎると、酸欠を起こしやすいと言うリスクもありますので、極端な過密飼育は避けるようにしましょう。
また、ヌマエビはメダカに比べて高水温や酸欠に弱いため、エアーポンプによるエアレーションや水槽用冷却ファンによる水温対策を行ってあげる事もお勧めします。
エアレーションはメダカやエビ以外にも濾過バクテリアの活動にも大きく影響を与えるため、酸素が豊富にある環境では生物濾過も活発になります。
メダカの水槽を掃除するエビまとめ
- メダカ水槽を掃除してくれるエビの仲間はデトリタス食と呼ばれ、餌の食べ残しや生体の糞などを食べて分解してくれる。
- 選ぶエビの種類を間違えなければメダカとエビの共存(混泳)は可能。
- 水槽飼育ではヤマトヌマエビ、ミナミヌマエビ、チェリーシュリンプなどがお勧め。
- ヤマトヌマエビは掃除能力に特化しているが繁殖を楽しむことは出来ない。
- ミナミヌマエビはヤマトヌマエビより多少能力は劣るが、繁殖を楽しめる魅力がある。
- メダカとヌマエビの割合に特に決まりは無いが、過密飼育になってしまうと色々な問題が起こることは注意したい。
今回はメダカ水槽を掃除してくれるエビについてご紹介しました。皆様のメダカ飼育の参考にしていただけると幸いです。