
メダカの色揚げに対する餌の効果とは?
メダカの赤色の色揚げに最適な餌は?
メダカの青色や黒色も餌で色揚げできる?
メダカの色揚げにおすすめの餌ランキングを知りたい。
こんなメダカの餌と色揚げの関係についてご紹介いたします。
メダカの色揚げに対する餌の効果
メダカには、黒メダカのように落ち着いた色合いのメダカから様々な色を持つものまでおり、発色の美しいメダカを鑑賞することは楽しいものです。
そんなメダカの体色をよくする方法として「色揚げ」と呼ばれる方法があります。
メダカの色揚げとはメダカの飼育環境や体調を整え、メダカの体色をさらに美しくすることです。
メダカの色揚げにはいくつかのポイントがあり、上手く取り入れることでメダカの色合いをより良くすることができます。
メダカの色揚げ方法を考える前に、まずはメダカの体色について知っておく必要があります。
メダカに様々な体色があるのは、メダカが色素胞とよばれる組織を持つためです。
メダカの色素胞には、黒色、黄色、白色、虹色の4つがあり、この4つの色素胞を組み合わせてメダカの体色は作られています。
メダカの色揚げは、「メダカがもともと持つ色素胞にアプローチし、その色を鮮やかにするための方法」とも言えます。
メダカの色揚げに対しては、「メダカがもともと持たない色は出せない」という点に注意してください。
メダカの色揚げで効果的なものとして、メダカの色揚げ専用のエサがあります。
メダカの色揚げに対して効果がある餌をメダカに与えると、メダカの体色をより鮮やかに美しくすることができるのです。
ただし、どの体色のメダカにもこの色揚げ専用の餌が効果的というわけではありません。
メダカの色揚げの餌で効果がある体色は、赤・オレンジ・黄色という主に暖色系のメダカです。
アルビノ種のメダカなどは、生まれ持って色素がないため、色揚げすることはできません。
色揚げ専用の餌以外で、メダカの色揚げをする方法には、飼育容器や飼育環境を整える方法があります。
メダカには、「背地反応(はいちはんのう)」と呼ばれる機能が備わっています。
背地反応とは、敵から身を守るため、メダカが周りの環境の色に体色を近づけようとすることです。
そのため、メダカを白い容器に入れると次第に体色が薄くなり、また黒色や茶色など濃い容器に入れると体色が濃くなります。
この「背地反応」効果を利用して、メダカの色揚げで黒色などを濃くすることができます。
また、メダカの色揚げに重要なのは、メダカの健康状態です。
メダカの健康状態の良さは、体色の良し悪しに関わってきますので、メダカの色揚げにはメダカが元気にすごせる飼育環境を整える必要があります。
さらに日光浴も欠かせない点です。
メダカは太陽光の紫外線を浴びると、皮膚にメラニンが形成され体色が濃くなるため、色揚げにも効果があります。
このようにメダカの色揚げには「遺伝」「飼育環境」「メダカの体調」「餌の成分」など様々な要素が関係しています。
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よって色揚げ用の餌をあげたからと言って他の要素が不足していれば上手く色揚げをすることはできません。
逆に他の要素がしっかり保たれていれば、色揚げ用の餌による効果もまた大きいものと言えます。
メダカの赤色の色揚げに最適な餌の成分
メダカの赤色の色揚げをするためには、メダカの赤色をより発色させる餌を与える必要があります。
メダカの赤色の色揚げに最適な餌の成分は、「アスタキサンチン」などのカロテノイドです。
アスタキサンチンとは、鮭の切り身やイクラなどに含まれる天然の赤い色素のことです。
アスタキサンチンは、プランクトンや、海藻類、甲殻類などに多く含まれており、メダカの体内では作ることができない物質です。
そのため、メダカの赤色の色揚げをするには、アスタキサンチンを含む餌をメダカに与えることが効果的とされています。
アスタキサンチンを含む餌を食べたメダカは黄色素胞の顆粒密度を増やすとされており、黄色素胞の働きが活発になることにより暖色系の色合いが鮮やかになります。
楊貴妃メダカはヒメダカに比べて、このアスタキサンチンを10倍近く保有していると言われています。
そのような理由で楊貴妃メダカは赤みの強い魅力的な色合いをしているのです。
逆に生まれたばかりの稚魚はまだ、アスタキサンチンの保有量が少なく、黄色素胞の働きが弱いため楊貴妃メダカやヒメダカの稚魚でさえ綺麗な赤色はしていないものです。
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また、屋外飼育ではさらにメダカの色揚げに効果的なスピルリナやクロレラを含む餌を与えるのもおすすめです。
スピルリナは藍藻(らんそう)類の一種で、タンパク質、糖質、脂肪酸、ビタミン、カルシウムなどの栄養を豊富に含んでいます。
スピルリナは、メダカにとって強力な色揚げ効果があり、メダカの骨形成にも効果的です。
クロレラは植物プランクトンの一種で、ミネラル、ビタミン、アミノ酸などが多く含まれておりメダカの健康維持に有効な物質です。
クロレラは色揚げに効果的なだけでなく、整腸作用があるためメダカを元気にすることができます。
スピルリナやクロレラを使用すると、水が緑色になり濁ってしまうため屋内水槽飼育ではあまりおすすめできませんが、屋外飼育の場合には使用してみるとよいでしょう。
メダカの青色や黒色も餌で色揚げできる?
メダカの青色や黒色も餌で色揚げできるのかについて、黒色と青色に分けて説明していきます。
まず、メダカの黒色を形成している黒色素胞の成分はメラニンとされています。
メラニンは餌から直接得られるものではなく、遺伝的なものが大きいため色揚げ用の餌で黒色を鮮やかにすることはできません。
よって黒メダカに色揚げ用の餌を与えてもオロチメダカやサタンのような漆黒の色合いを保つことはできません。
ただ、太陽の光を長い間浴び続けるとメラニンの数が増えると言われていますので、屋外飼育でしっかり日光に当ててあげることで黒色が増すことはあります。
色揚げ用の餌では黒色は色揚げできないと言いましたが、全く効果がないわけではなく、間接的に効果があると言えます。
餌の成分的な話になると確かにメラニンを増やすことはできませんが、良質な餌を与えてメダカを健康的に育てることは綺麗な色合いを保つ秘訣でもあります。
次はメダカの青色の色揚げの話になります。
メダカの青色は青色素胞というものがあるわけではなく、全ての色素胞のバランスで色合いが成り立っています。
よって青色の色揚げは一番ややこしく難しい話でもあります。
青メダカは黒メダカから黄色素胞が欠落したメダカですので黒色素胞、白色素胞、虹色素胞のバランスで青みを出しています。
マリンブルーなどのような体内光の青色を強めるためには極力黒色素胞の働きを抑える必要があります。
体内光のメダカは黒色容器で育ててしまうと背地反応の働きにより全く違った色合いになってしまうものです。
みゆきメダカの体外光もまた黒色素胞の働きが活発になると魅力がひきたたなくなってしまいますので黒色素胞の働きを抑える必要があります。
逆にラメの場合には鱗に虹色素胞がのった物なので、黒色素胞の影響を受けにくいため黒色素胞の働きを活発にすることでラメをひきたたせることができます。
この辺の話は過去の記事で詳しくご紹介していますのでご覧ください。
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メダカの色揚げにおすすめの餌ランキング
メダカの色揚げにおすすめの餌ランキング(1位~3位)を、アマゾンのレビュー数(2022年1月)をもとに作成しました。
ヒカリ (Hikari) メダカの舞 スーパーオレンジ
黄色~赤色のメダカの色揚げに最適な厳選されたカロチノイドが配合されています。
様々な栄養素が多く、さらに生きた善玉菌「ひかり菌」が稚魚の腸内で活性化して、健康維持をサポートしてくれます。
テトラ (Tetra) キリミン カラー
赤、橙、黄系のメダカの体色を鮮やかに保つ7種のカロチノイド、輝き系のメダカの輝きを保つグアニンが配合された、色揚げ・輝き用のプレミアムフードです。
メダカの腸内の善玉菌を増やすプレバイオティクスが配合され、メダカの健康維持にも役立ちます。
ニチドウ めだか膳 極色揚げ用
赤系の色揚げ素材(ゼアキサンチン)と黄色系の色揚げ素材(ルテイン)が配合されています。
アスタキサンチンや各種色揚げ素材が含まれており、メダカの赤色を朱色へと色揚げしてくれます。
また、高蛋白質、高脂肪といった十分な栄養が、メダカの成長をサポートします。
メダカの色揚げと餌の関係まとめ
- メダカの色揚げとは、メダカが持つ色素胞にアプローチし、その色を鮮やかにするための方法で、メダカがもともと持たない色は出せない
- メダカの色揚げの餌で効果がある体色は、赤・オレンジ・黄色という主に暖色系
- メダカの赤色の色揚げをするには、「アスタキサンチン」を含む餌をメダカに与える
- 屋外飼育では、さらにメダカの赤色の色揚げに効果的な「スピルリナ」「クロレラ」を含む餌を与えるのもおすすめ
- 黒メダカの色揚げでは、黒メダカ専用の餌というものはないので栄養価の高い餌を与え、健康状態をよくすることがポイント