
室内でのメダカの飼い方を知りたい。
メダカの室内飼育は初心者には難しい?簡単?
室内飼育でメダカが死ぬのはなぜ?
室内で睡蓮鉢でのメダカビオトープはできる?
屋内でのメダカ飼育は水槽がおすすめ?
冬はメダカを屋内で飼うべきか?
屋内でのメダカの繁殖や産卵についても知りたい。
こんなメダカの室内飼育に関する疑問についてご紹介いたします。
目次
室内でのメダカの飼い方 大切な10の条件
室内でメダカを飼うということは室内にメダカにとって最適な環境を作り上げるということです。
そのためにはメダカが好む環境と室内飼育環境との違いを理解しなければなりません。
「メダカが好む環境=屋外ビオトープ」などを思い浮かべてみましょう。
豊富な水量で水質や水温が安定しており、太陽の恵みにより植物は光合成を行い、水中の酸素は程よく満たされています。
さらに植物プランクトンや動物プランクトンなどの微生物が豊富に繁殖し、水質の浄化やメダカの餌として貢献しています。
このような環境を室内で維持するために大切なことを挙げると
- 過密飼育にならないように飼育適正数を守る
- 水質悪化を防ぐため水量をある程度確保する
- 水質の悪化が起こらないように浄化能力を高める
- 水草などを入れて水質浄化とメダカの隠れ家にする
- 太陽の代わりとなる照明を設置する
- 規則正しい点灯時間を心がける
- 餌不足にならないように餌に気を使う
- 餌の与え過ぎにも気をつける
- 振動や騒音によるストレスを軽減する
- 水温の急変や高水温に気をつける
これが飼育上級者が心得ている室内飼育の10の条件です。
このようなことに気をつけてメダカが住みやすい環境を維持することが大切です。
メダカの室内飼育は初心者には難しい?簡単?
メダカの室内飼育は初心者には難しいのか?
この質問に対しては「知識がないと難しい」が正解かもしれません。
屋外では知らなくても自然と条件が整ってメダカの住みやすい環境ができてしまうこともよくあります。
例を挙げれば、「太陽の光」。
これは飼育者が用意するものではなく、屋外飼育をしていれば普通に得られるものです。
そんな太陽の光はメダカに様々な恩恵をもたらします。
太陽光によりメダカの体内ではビタミンDが生成され、カルシウムの吸収を助けるなどの働きもあります。
また、飼育水の中では微生物が豊富に繁殖して水質浄化やメダカの餌として貢献しています。
さらに浮き草や水草も太陽の光により盛んに光合成を行うためメダカの環境は良好に保たれます。
しかし、メダカの室内飼育では太陽の光の恩恵を受けることができません。
太陽の光が不足すると生態系のバランスが崩れてメダカにとって良くない環境になってしまうこともあります。
このようなことからメダカの室内飼育は知識がないと難しく感じるのかもしれません。
また、メダカにとって最適な環境を維持することは室内飼育の方が確かに難しいと言えるでしょう。
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室内飼育でメダカが死ぬのはなぜか?
屋外飼育でももちろんメダカが死んでしまうことはあります。
しかし、なぜか室内飼育の方がメダカが死ぬ。
こんなこともあります。
なぜ室内でのメダカ飼育の方がメダカが死にやすいのか?
それは微生物の繁殖と水質の悪化に対するメダカの耐性が関係しています。
先にも述べたようにメダカは太陽の光を浴びて必要な栄養素を体内で作り出しています。
その栄養素が不足すると丈夫に育つことが出来なくなり、病気に罹りやすい。体調を崩しやすいなどの問題が起こりやすくなるのは事実です。
そのように育ったメダカはちょっとした水質の悪化でも調子を崩すことが多くなります。
室内飼育では濾過バクテリアや植物プランクトンなどの微生物の繁殖が弱いため、水質の悪化が速く、メダカにとって良くない環境になりやすいものです。
室内の方が環境は悪化しやすい。
室内の方がメダカは耐性が下がりやすい。
この二つのことによりメダカの室内飼育ではメダカが死にやすくなってしまうのです。
ただ、毎日の世話を怠らずにしっかり管理して飼育すれば室内飼育でもメダカを長生きさせることは可能です。
室内のメダカ飼育は難しいというよりもある程度の知識とこまめな世話が必要となると言えるでしょう。
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メダカの室内飼育の知識を深めるためにも先に紹介しました10の条件について詳しく掘り下げてみましょう。
まず、屋内の水槽飼育は屋外のビオトープなどに比べてメダカの群泳を楽しみたいなどの理由からどうしても過密飼育になりがちです。
過密飼育にならないように飼育適正数を守ることはメダカに限らず生き物を育てるうえで絶対条件です。
メダカ飼育では1リットルに1匹が適正数と言われていますので10リットルの容器なら10匹以下の飼育が望ましいことになります。
適正数を守ることは密集によるストレスの緩和、病気の蔓延防止、酸欠予防、水質の悪化予防など様々な効果があります。
水質悪化を防ぐため水量をある程度確保することは先の適正数と同じ効果が期待できます。
小さな小瓶でメダカを飼育するよりも水槽で飼育した方が水質や水温が安定しやすく育てやすいのは確かです。
「メダカを室内でおしゃれに飼いたい」などの理由から小さくて可愛らしい容器を選んでしまうと意外と飼育が難しくなってしまうこともありますので注意しましょう。
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水草などを入れて水質浄化とメダカの隠れ家にすることは水草が持ち合わせている水質浄化能力の力を借りる方法です。
また、隠れ家を増やすことでメダカが安心でき、メダカのストレス緩和に繋がります。
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太陽の代わりとなる照明を設置することはメダカの室内飼育において特に重要なことです。
初心者の人は酸素の供給などに意識が行きがちで太陽光の大切さを忘れがちになってしまいます。
室内で太陽の代わりとなる照明はメダカの生活リズムを整え、水中の水草や植物プランクトンの活動を活発にします。
規則正しい点灯時間を心がけることも照明の設置とともに意識しなければなりません。
メダカを鑑賞したい時だけ照明をつけるような方法ではメダカの生活リズムは崩れてしまい体調を崩しやすくなります。
必ずプログラムタイマーを用いて点灯時間の管理をしましょう。
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餌不足にならないように気を使いながら、餌の与え過ぎにも気をつけることも大切です。
屋外ビオトープなどでは自然繁殖した微生物やコケなどがメダカの餌となるため餌不足になることが少なくなります。
しかし、室内水槽飼育ではなかなかそのようなメダカの餌となる微生物の繁殖が進まないためメダカが餌不足になりやすくなります。
特に産まれたばかりの稚魚飼育では室内飼育で稚魚を餓死させてしまうこともありますので注意が必要です。
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室内は屋外と違い人の通りがどうしても多くなります。
水槽の置き場所によっては振動や騒音によるストレスを軽減することも意識しなければなりません。
水温の急変や高水温にも気をつけましょう。
ガラス水槽は屋外の睡蓮鉢などに比べて中の水の温度が外気に影響を受けやすいものです。
夏の閉め切った室内は予想以上の高温になることがあります。
そのような時には水槽の水温も高水温となりがちですので注意が必要です。
また、エアコンや暖房の使用による急激な室温の変化もメダカ水槽の水温変化に影響を与えますので注意しましょう。
基本的に1日のうちに短時間で5℃以上の水温変化が起きないように管理しましょう。
室内では電源が容易に確保できるため、低温対策には水槽用ヒーターを使用し、高水温対策には冷却ファンを使うなどの対策もできるところがメリットです。
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そんな人も多いはずです。
室内でメダカビオトープを楽しむことはできるのか?
その答えはもちろん室内でメダカビオトープを楽しむことはできます。
しかし、室内メダカビオトープは屋外とは明らかに違う環境であることを認識しておかなければなりません。
そのことを知らずに屋外と同じように管理していると失敗してしまうこともあり、最悪メダカが死んでしまうこともあります。
ホテイアオイのように屋外では簡単に育つ水草も室内では日照不足になりがちで育ちにくいなどの問題も起こりやすくなります。
また、微生物の繁殖が弱いため、水が汚れやすいなどの問題もあります。
その点に気が付かずに屋外飼育と同じように餌やりをしたりすると餌の食べ残しや排泄物を処理しきれずに急激に水質が悪化してしまいますので注意しましょう。
また、睡蓮鉢やメダカ鉢は水槽に比べて水中の状態を確認しにくいなどのデメリットもあります。
汚れが溜まっていないか。
メダカが病気になっていないか。
などをこまめにチェックすることも必要となってきます。
屋内でのメダカ飼育は水槽がおすすめ
メダカの屋内飼育では室内の特徴を活かして水槽飼育をすることでメダカの横見飼育が楽しめます。
メダカの種類によっては屋外の上見飼育よりも横見飼育の方が魅力がわかりやすいものも沢山います。
みゆきメダカなどのように背中が光る種類のメダカは上見飼育で最大限の魅力を発揮できますが、ヒレ長やヒカリメダカ、ダルマメダカなどのように体型的特徴を楽しむには横見飼育が良いでしょう。

また、水槽飼育はメダカの異変に気が付きやすいメリットもあります。
上見飼育では気付きにくいメダカの病気なども早期に発見、治療ができるため完治させやすいというメリットもあります。
ほかにも照明設備の充実性なども睡蓮鉢などに比べると豊富なため選択の幅が広がります。
よってメダカの室内飼育では水槽飼育をお勧めします。
冬はメダカを屋内で飼うべきか?
春から秋にかけては庭やベランダなどでメダカビオトープを楽しむことができます。
そんな中、気温が下がる冬には室内飼育に切り替えた方が良いのか悩んでいる飼育者も多いのではないでしょうか。
黒メダカやヒメダカならそのまま屋外飼育で越冬を迎えても問題ありません。
もちろん、越冬するための環境作りは大切ですが。
ダルマメダカなどの改良品種は寒さに弱いものも多く、越冬に自信がない時には室内飼育に切り替えることをお勧めします。
とくに水温が下がるとダルマメダカのような体型のメダカは消化不良を起こしやすく、転覆病などを発症してしまいます。
また、水深が浅い容器でメダカ飼育をしている場合なども水の凍結の恐れがありますのでやはり室内飼育に切り替えることをお勧めします。
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屋内でもメダカの繁殖はできるのか?
メダカの室内飼育が上手くいくとこのような期待も出てくるはずです。
もちろん室内でもメダカの繁殖は可能です。
先に述べました条件をしっかり整えてメダカを健康的に育てれば当然繁殖も行われます。
また、室内飼育で水槽用ヒーターを使用し、水温を一定に保っていれば、四季を問わず一年中産卵させることも可能です。
まずはメダカの室内飼育を成功させて繁殖にも挑戦してみてください。

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メダカの室内飼育まとめ
- 室内でメダカを飼うということは室内にメダカにとって最適な環境を作り上げるということ
- メダカの室内飼育を成功させるためには10の条件をしっかり守る
- メダカの室内飼育は知識が無いと初心者には難しい
- メダカが室内で死にやすいのは微生物の繁殖と水質の悪化に対するメダカの耐性が関係している
- 室内でのめだかの飼い方は睡蓮鉢より水槽がお勧め
- 冬はダルマメダカや越冬準備の整っていないメダカは室内飼育に切り替えた方がよい
今回は室内でのメダカの飼い方についてご紹介しました。皆様のメダカ飼育の参考にしていただけると幸いです。